スタッフ詳細
えっさんエッサン
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
【試聴環境】
NW-WM1A(SONY)
ZEN Signature Set 6XX(iFi-Audio)
HD660S(Sennheiser)
CDは500枚ぐらい持っています。
スタッフレビュー
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MADOO
MDX30イヤーチップ
Mサイズ / 2ペア
¥2250 税込
これぞ、イヤーピースの新たなるカタチ
【ポイント】 ・エリプス(楕円)形状による新たな音色・装着感 ・伸びやかな中音域・高音域 【デザイン】 清々しく淡泊なカラーリングです。サイズによってノズル部分が色分けされており、Sサイズはホワイト、Mサイズは水色、Lサイズは緑色(正確にはエメラルドに近い)となっています。 本製品最大の特徴は、この形状にあると言えるでしょう。エリプス(楕円)形状となっており、これは元である「MADOO」ブランドイヤホンのノズルに対応した形状です(他社のイヤホンにも装着可能です)。耳の中にグッと押し込める形のため、遮音性も高いように感じました。 【音質】 まず、「Project M」に装着して試聴しました。「Project M」は、純正イヤーピースを使用した場合に比較的フラットで鮮やかな音を楽しめる印象です。 純正イヤーピースと比較すると、中音域・高音域を軸とした鳴り方が特徴的です。力強さを持ちながらも、空間表現や解像度を高めるサウンドに感じました。 ボーカルラインやギターサウンドがカラッとパリッと目立つため、サウンド全体が明るくシャキッとしています。特に女性ボーカルの伸びやかさが自然で透き通っており、高音の男性ボーカリストとも親和性が高いのではないでしょうか。ストリングスやピアノのような高音域を鳴らす楽器の描写も鮮やかで、まるでホールで聴いているかのような音の抜けの良さを感じます。 低音域については、重低音とまではいかないものの、後退することなくしっかりと存在感を示しています。 次に、「EAH-AZ60M2」に装着して試聴しました(ちなみにケースにも収納可能でした)。この製品はデフォルトでパワフルな低音を奏でる印象があります。 特筆すべきは、低音域のくっきり感と、滑らかに変化した中音域・高音域。一音一音が艶やかで、全体の明るさが増したように感じられました。 【総合すると・・・】 多くの人々の耳道部分が真円ではないことに着目して誕生したエリプス(楕円)形状のイヤーピース「MDX30」。 その珍しい形状ゆえに、装着感や閉塞感は他のイヤーピースでは味わえない独自の魅力があります。耳にしっかりとハマりつつも、音は広がりを持ち、抜けの良い高音域が堪能できます。 「MADOO」製品以外にも装着可能ですので、普段の真円形イヤーピースで装着感がいまひとつだと感じる方や、抜けの良い音を求めたい方にぜひ試していただきたい製品です。 【試聴環境】 NW-WM1AM2 → Project M・EAH-AZ60M2 【試聴楽曲】 X JAPAN「Longing~跡切れたmelody~」 織田哲郎「ボクの背中には羽根がある」 奥井亜紀「銀のスプーンで」
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Kiwi Ears
KE4
¥29700 税込
聴こえる低音の鼓動・煌めく高音の生動
【ポイント】 ・豊潤な低音を提供するアイソバリックサブウーファーシステム ・医療グレードの樹脂による肌触りの良い筐体 【デザイン】 つややかな黒を基調とし、シェル部分には飴細工のような透明感あるシルバーを採用しており、クールな印象を与えます。ハイブリッド型ではありますが、筐体はそれほど大きくなく、医療グレードの樹脂を使用しているため、肌触りも優しい仕上がりです。 【音質】 音の鳴り方は低音域を中心としつつも、分離感があり、明るめの印象です。いわゆるドンシャリ傾向と言えるでしょう。 ドラムやベースはパワフルで迫力がありつつ、深みも感じられます。特にベースラインは耳で追いやすく、ズンズンと響くため、ベース音が好きな方には堪らない仕上がりかもしれません。 一方、中音域もしっかりと前に出ており、埋もれることなく、ボーカルがハッキリと聴こえます。 全体的には真っすぐなサウンドで、BAを2基搭載している恩恵もあり(超高域×1基、高域×1基)、高音域も低域や中域に引っ張られることなく鮮やかに聴こえます。低音域を中心としたイヤホンでは音の軸が定まりすぎて高音域が影に隠れることが多いですが、本製品ではギターのアルペジオやシンバル音も分離感を持って聴こえるため、スタイリッシュな仕上がりです。 【総合すると・・・】 本製品はDD2基・BA2基を搭載したハイブリッド型イヤホンです。 サウンドのメインは低音域ですが、BA2基の搭載により高音域が埋もれることなく奏でられ、全体的にスタイリッシュで分離感の良い音を実現しています。 特にロックサウンドは楽しく聴ける仕様で、低音域の迫力はモリモリです。それでいて、各アタック音が繋がりすぎず聴こえるため、楽器本来の低音をそのまま体感できるでしょう。 ギターのカッティングやアルペジオの描写も丁寧で、バンド全体の音がハッキリしており、サウンド全体を楽しめます。ボーカルも暖かく自然にしっかりと聴こえるため、ボーカルを中心にしつつ演奏も楽しみたい方にもおすすめです。 「音を楽しみたいけれど、バランスの良さも妥協したくない」そんな方に、ぜひ一度試していただきたい製品です。 【試聴環境】 NW-WM1AM2 → KE4 【試聴楽曲】 ・UP-BEAT「Vanity憂いの君」/「NO SIDE ACTION」 ・米米CLUB「浪漫飛行」
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radius
Beethoven
ブラック
¥23200 税込
骨伝導技術の新たなる形。音が響く・広がる・溶け込む。
【ポイント】 ・骨伝導イヤホンでありながら、完全ワイヤレス方式で装着できる ・リングパーツとシリコン製のイヤーフックで固定する「フローティングフィット システム」 ・音漏れを最小限に抑える 「リバーサルフェーズアンチリーク」 【デザイン】 従来の骨伝導イヤホンではネックバンドを採用することで、ドライバー部分をこめかみに押さえ音を響かせていましたが、本製品では完全ワイヤレス方式が採用されています。これにより、後頭部への負担が減り、パーカーやファー付きのアウター、髪を後ろでくくっている際などに使いにくかった骨伝導イヤホンの弱点を克服しているように感じます。 一見すると大きく見えるものの、筐体から伸びるリングパーツが耳甲介にフィットし、シリコン製のイヤーフックで固定されるため、ズレたり落ちやすいといったことはありませんでした。また、重さ・締め付けなども適度で、快適です。さらに、リングパーツの周囲には着脱式のシリコン製イヤーピースもあるので、装着感の調節もできます。 【機能】 音漏れ防止技術が搭載されており、お互いの会話が聴こえる程度の音量の場合、音漏れはほとんどありませんでした。 また、マイクも搭載しているため通話も可能です。ビームフォーミング技術やAI 技術によるAI コールノイズリダクションにより、クリアな声を相手に届けてくれます。 さらに、防水機能も備わっていますので外出先の急な雨でも安心です。 【音質】 高音域が非常に伸びやかで凛としている印象です。ストリングスを中心とした音源や女性ボーカルではその伸びやかさを遺憾なく発揮してくれます。 また、骨伝導イヤホンとは思えないほど音が力強く、サウンドも前面に押し出ている印象です。どこか遠くで鳴っているという感覚ではなく、しっかりと耳の近くで奏でているような感覚で、良い意味で骨伝導イヤホンらしからぬパワフルさと繊細さを感じられました。 また、中音域もしっかりとボーカルを捉えており、言葉が聞き取りやすいです。低音域に関しては耳を塞がない骨伝導イヤホンということもあり、若干控えめであるものの、ドラムのスネアやベースのスラップなどは、エネルギッシュに奏でてくれます。 【総合すると・・・】 完全ワイヤレス方式で快適に装着できる、新たな骨伝導イヤホンの形として誕生した「Beethoven」。一見すると大きく思える筐体ですが、独自の形状から締め付けや重さを感じさせない快適な装着感が実現されています。 骨伝導イヤホンとは思えないほどの滑らかさと音場の広さ、パワフルさに注目です。耳を塞がずクリアなサウンドが楽しめるので、音楽がさらに日常に溶け込むのではないでしょうか。 初めての骨伝導イヤホンや、骨伝導イヤホンの新しい形を体感してみたいという方には、特にお試しいただきたい商品です。 【試聴環境】 NW-WM1AM2→Beethoven(AAC) 【試聴楽曲】 ・X jAPAN「Forever Love」 ・LOUDNESS「Everyone Lies」 ・奥井亜紀「銀のスプーンで」
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NICEHCK
Himalaya
¥49500 税込
買ってすぐに楽しめる拡張性。安定性と雄大さも兼ね備え。
【ポイント】 ・ノズルとプラグは交換可能 ・フラッグシップチタン合金筐体を採用 【デザイン】 シルバーを基調としたデザインです。ケーブルには銀メッキOFCケーブルが採用されており、筐体と共に統一感があります。 筐体は「航空機グレードのチタン合金」を採用しており、これにより高い硬度を持ち、耐久性にも優れています。また、高い硬度により高調波の発生を効果的に抑制し、空洞共振を低減するという音質面での効果もあるそうです。チタンなので耳に触れると少しヒンヤリします。 【音質】 音の温度感としては寒色系で、全体的にモニター寄りな印象を受けました。どこかが角張らず全体的なバランスが良いサウンドです。特にクリアで抜けの良い高音域はまさにヒマラヤの頂の如き。特にギターの切れ味の鮮度をそのままに描写しているように思います。 また、中音域の軸がしっかりとしており、低音域に引っ張られません。ボーカルの定位置はそのままに、低音域も遠すぎず、薄すぎず、くっきりとした低音域を聴かせてくれます。 これら印象はゴールドノズル(バランス型)での印象です。本製品には、交換可能な3種類の音響ノズルが付属しており、好みに応じて音質を調整できます。 ・ゴールドノズル:バランス型 ・ブルーノズル:低域重視 ・グレーノズル:高域重視 ブルーノズルに変更すると、深い低音域に音の軸が当てはまり、本機の解像度はそのままに、ベース音やドラムがパワフルになりました。一方でグレーノズルに変更すると、高音域の抜けがさらに良くなったように思います。 【総合すると・・・】 本製品は高強度金属のチタン合金が筐体に採用・ドライバードームに 22μm の超薄型 CNT を搭載したNICEHCKのフラッグシップイヤホン。大きな特徴としてノズルとプラグが交換できる点にあるでしょう。 寒色系でモニター寄りのサウンド傾向が基本となりますが、付属の3種類の音響ノズルを使い分けることで、お好みに合わせた音の変化を楽しむことができます。「少し物足りない、かゆいところに手が届かない……」といったもどかしさも解消できるかもしれません。 さらに、イヤーピースやケーブルも将来的に交換可能で、組み合わせの幅は無限大です。このイヤホン一つで様々なサウンドを追求できるでしょう。プラグも交換可能(2.5mm/3.5mm/4.4mmプラグが付属)なので、購入後すぐにバランス接続で試聴できる点も手軽で魅力です。 お手軽さと拡張性が魅力のこの製品は、有線イヤホン初心者から上級者まで、幅広い方におすすめです。ぜひお試しください! 【試聴環境】 NW-WM1AM2→Himalaya 【試聴楽曲】 ・聖飢魔Ⅱ「嵐の予感」 ・BUCK-TICK「惡の華」 ・TWO-MIX「RHYTHM EMOTION」
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THIEAUDIO
Oracle MKIII
¥99000 税込
丁寧・繊細なのにパワフルさもあるという魅力
【ポイント】 ・前モデルからダイナミックドライバーが1基追加 ・IMPACT²を搭載し、低音の質感が向上 【デザイン】 青を基調としたデザインで、筐体にはキラキラとしたラメが施されており、色鮮やかで眺めているだけでも楽しめます。ハウジングは若干大きめな印象ですが、耳への肌触りや収まりは良く、ピタッとハマりました。 【音質】 「Oracle」シリーズ特有のフラットかつ鮮やかな音色はそのままに、本製品では前モデルである「Oracle MKII」からドライバーがアップグレードされています。 まず、ダイナミックドライバーが1基追加され、4ウェイクロスオーバー+3サウンドチューブという構成になりました。また、THIEAUDIOの最新サブウーファーシステム「IMPACT²」が搭載されていることもあり、低音域の質感が向上しています。前モデル以上にパワフルでアタック感のある低音を感じました。 高音域に関しては、2基のSonion製ESTドライバーにより、小さな音の粒まで鮮明に奏でられている印象です。ギターやドラムのハイハットなどもハッキリと聴かせてくれます。 【総合すると】 ドライバー構成などがアップグレードされた「Oracle MKIII」は、”プロフェッショナルなスタジオモニターのチューニングと技術的な解像度を、誰もが手の届く価格で提供することを目的とした”とあるように、どちらかと言えばモニターライクな鳴り方がします。 前モデルから定評のあった高精細なサウンドと、一音一音の丁寧さはそのままに、「IMPACT²」を搭載したことで低音の質感がさらに向上し、繊細さとパワフルさを兼ね備えた製品になっています。中音域や高音域も、さらに抜けの良いサウンドです。 迫力も丁寧さも求めつつ、モニター向けのサウンドで聴いてみたいという方に、ぜひご試聴いただきたい製品です。 【試聴環境】 NW-WM1AM2 → Oracle MKIII(バランス接続) 【試聴楽曲】 ・FLATBACKER「BURST 1986・巨大豚破壊」 ・萩原健一「愚か者よ」 ・BUG「Flower of Romance」
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SIVGA
Que
¥12980 税込
音が暖かいと耳が心地よい
【ポイント】 ・北⽶産ホワイトメイプルウッドを使用したハウジング ・新開発10mmベリリウム振動膜ダイナミックドライバー 【デザイン】 まず、つややかなウッドハウジングに目を奪われます。素材には変形に強い北米産ホワイトメイプルウッドが採用されており、亜鉛合金素材を使用した筐体と相まって、どこか北米の広大な森林の香りを感じられる、全体的に高級感漂うデザインだと思いました。 筐体は卵のような楕円形で、若干縦長ですがスリムな印象です。亜鉛合金の面積が意外と大きいため、耳に装着すると少しひんやりします。 【音質】 「Que」にはイヤーピースが二種類(黒軸/白軸)付属しています。今回のレビューでは黒軸メインで試聴を行いました。 ウッドハウジングの影響からか、全体的に暖かみのあるサウンドです。特に、野太くサウンドを包み込むような低音は、聴いている音楽をいっそう大人びた印象に仕上げてくれます。 中音域は他の音に埋もれることなく、しっかりと描写されるため、ボーカルがしっかりと前に出ます。一方で、高域に関してもシャキッとしたエッジのある鳴り方をするので、明るい感じがします。 サウンド全体の余韻やベールもナチュラルに表現されており、無理なくリラックスして音が奏でられている印象を受けました。 【総合すると…】 ウッドハウジングによる暖かみのあるサウンドが特徴的で、低域を中心とした描写ながらも音域全体に無理のない、肩の力を抜いた自然なサウンドを提供してくれます。また、付属する二種類のイヤーピースのうち黒軸は低音を強調している印象ですが、白軸では低音が少し抑えられ、全体のバランスが整えられたように感じました。 ふくよかな低音を求めつつも、自然で無理のない音を楽しみたい方には、ぜひ一度聴いていただきたい商品です。 【試聴環境】 NW-WM1AM2 → Que 【試聴楽曲】 ・BUCK-TICK「極東より愛を込めて」 ・BAAD「抱きしめたいもう一度」「君が好きだと叫びたい」 ・X JAPAN「Longing 〜跡切れたmelody〜」
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Campfire Audio
Moon Rover
¥189800 税込
どこから見ても、聴いても輝く
【ポイント】 - 世界888台限定で発売 - 各部品を個別に手作業で火炎処理したという美しいデザイン 【デザイン】 各部品を個別に手作業で火炎処理し、処理中に加えられた温度によって生み出されたグラデーションがなんといっても特徴的です。光を受けるとグラデーションの見え方が変化するので、眺めるだけでも楽しく、ウットリします。 チタンを採用しているため、軽量でスリムに感じました。 【音質】 ドライバー構成は「12mmのフルレンジプラナーマグネティックドライバー」1基を搭載しており、全体的にまとまりのある印象です。低域から高域にかけて、バランス良く描写してくれます。強いて言えば中域が少し後退している感じです。 モニター向けイヤホンのようなフラットさとは異なりますが、バランス良くリスニングを楽しめるようなサウンドです。また、駆動方式が「平面磁界駆動」という影響からか、高域を中心に煌びやかで高い解像度のように思いました。特にドラムのハイハットやシンセサイザーの打ち込みといった、細やかで艶やかな高域のサウンド描写がとても丁寧です。 普段のイヤホンなら後退して聴こえる細かい音が、一粒一粒しっかりと前に出て聴こえるので、音源の空気感がしっかりと伝わってくるのが特徴的に思います。 【総合すると・・・】 「プラナーマグネティックドライバー」と「平面磁界駆動」による組み合わせはある程度のフラットさを軸に、平面磁界駆動らしい細やかで煌びやかな、一粒一粒を丁寧に描写してくれます。 音の鳴り方はフラットで。だけどもモニター向けイヤホンのような忠実すぎるフラットさよりも、聴いて楽しめるフラットさが欲しい。そんなユーザーにぜひ一度お試しいただきたい製品です。 【試聴環境】 NW-WM1AM2→Moon Rover 【試聴楽曲】 - かまいたち「I LOVE YOU」 - BRAIN DRIVE「THE REBORN MAN」 - 聖飢魔Ⅱ「嵐の予感」
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Victor
スパイラルドットProイヤーピース
Mサイズ / 2ペア
¥1980 税込
柔らかく、透き通る。
【ポイント】 - 「スパイラルドット」シリーズ - スパイラル状の凸形状を追加 【デザイン/装着感】 黒を基調としたイヤーピースです。シリコン素材で柔らかく、耳触りの良い印象を受けました。触ってみるとサラサラしており、圧迫感も少ないです。全体的に厚みは薄いですが、遮音性も良いように思います。 ノズル部分を覗いてみると、「スパイラルドット」シリーズ特有のディンプル(小さく丸いくぼみ)と新たに追加されたスパイラル状の凸形状が見えます。イヤーピースの高さは若干低めで、サイズは平均的です。穴の大きさは広めで、フィルターは付いていません。 【音質/機能】 全体的に芯がありつつもクリアで風通しの良いサウンドのように感じました。特に中高域がナチュラルで柔らかく、上に抜けてくれるような解放感があります。ギターのかき鳴らす音色や、ピアノなどを丁寧に描写してくれます。特に弦楽器が綺麗に聴こえました。 低域はガッシリとはしていませんが、薄まることもなく、存在感はハッキリと残っています。良い意味で爽やかな低音ですので、ベースやドラムもズンズンとした圧が無く、自然体のような心地の良いリズムを聞かせてくれるのではないでしょうか。 以上のような性質から、音場はフワッと全体が広がります。音の密度は薄まりますが、ライブハウスからホールに移り変わったような広がりです。広がるだけでなく繊細さも向上します。 【総合すると・・・】 本製品は独自の音質向上技術「スパイラルドット」にスパイラル状の凸形状を追加されたモデルです。元々は「HA-FW1000T」や「HA-FX150T」に採用・付属されていたイヤーピースですので、有線イヤホンの他に一部TWSでも利用可能です。試しにTechnics「EAH-AZ60M2」に装着してみましたが、ケースに収まり、難なく装着できました。 【スパイラルドット++】や【スパイラルドット】と比べると、シリコンの柔らかさや音の鳴り方に変化が見られます。特に高域の鳴り方、抜け方、音の広がりの良さに優れているのがこの【スパイラルドットPro】のように思いました。音場の広がりやサウンドの柔らかさ、高域を心地よく聴きたい方などにお試しいただきたいイヤーピースです。 【試聴環境】 NW-WM1AM2→BUCK-TICK∞TAGO STUDIO T3-02 / EAH-AZ60M2 【試聴楽曲】 - FIELD OF VIEW 『12月の魔法』 - BUCK-TICK 『Heaven』 - BUKU 『ぼくたちだけの天国』
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SUPERTFZ
LIVE 1 PRO GT
¥8800 税込
キラキラボディにキラキラ音色
【ポイント】 「LIVE 1 PRO」をベースにブラッシュアップしたアップグレードモデル 亜鉛合金製の輝かしいフェイスプレート 【デザイン】 フェイスプレートには亜鉛合金製を採用しており、輝かしくアクセサリーのようです。一方で筐体はクリアなシェルとなっており、全体的に透明感と美しさを感じました。金属と樹脂のハイブリッド筐体となっています。 【音質】 全体的なバランスが良く、明るさのある印象です。どちらかといえばドンシャリな傾向です。 ドラムのスネアやベースといった低音域の芯をしっかりと鳴らしているように感じました。他方で、中音域や高音域は低音に埋もれず、ハッキリと聴かせてくれます。ボーカルはしっかりと前面に押し出され、高音域もクリアで明るいです。 音の凝縮度合いも混ざりすぎず、程よい距離感かと思います。 インピーダンスが55Ωと若干高めなので、スマートフォンなどで聴く場合には、いつもより音量を上げた方が良いかもしれません。 【総合すると・・・】 本製品は「LIVE 1 PRO」をベースにブラッシュアップしたモデルです。イヤホンのデザインは輝かしく、軽さも感じます。 ベースとなる「LIVE 1 PRO」と比べると、本製品の方が低音や音のアタック感が強めに感じます。 「LIVE 1 PRO」がクールでシャープな鳴り方をする一方、「LIVE 1 PRO GT」は潤いがあって明るい鳴り方をする印象です。明るい鳴り方をするので、J-POPやアニメソングなどを楽しく聴かせてくれるように思います。 どちらのイヤホンにも良さがありますので、店頭で聴き比べをするのも一興ではないでしょうか。 【試聴環境】 NW-WM1AM2 → 「LIVE 1 PRO GT」 【試聴楽曲】 BUCK-TICK「LOVE PARADE」 チェッカーズ「ONE NIGHT GIGOLO」 尾崎豊「銃声の証明」
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iFi-Audio
ZEN DAC 3
¥39600 税込
さらに進化した。だから性能もコスパも音質も追求できちゃう!?
【ポイント】 ・全面刷新が行われた定番機種の第3世代。 ・低音ブースト機能が「XBass+」へと変更。 【デザイン】 「ZEN DAC」はシルバーなデザインで統一されていましたが、「ZEN DAC 3」では落ち着いたデザインとなりました。特に表面の装飾が特徴的で、高級感のあるデザインのように思います。良い意味でザ・オーディオ機器というよりも、アンティーク感があってオシャレな印象を受けました。 大きさは「ZEN」シリーズお馴染みのスリムでありながらコンパクトです。 【機能】 形は「ZEN DAC」とほぼ同じですが、細かい部分においてアップデートがなされています。対応フォーマットが以前の【PCM 384kHz、DSD 256】から【PCM 768kHz、DSD 512】へと拡張された他、背面のUSB入力端子がUSB Type-Cへと刷新されました。また、低音ブースト機能が以前は廉価グレードの「TrueBass」でしたが、上位機種に搭載される「XBass+」へと変更された点は要チェックです。「PowerMatch機能」も踏襲されています。 【音質】 エッジのある、というよりは艶のある鳴り方で、全体的に澄んだサウンドのように感じました。低音・高音ともにどこかをハッキリと強調するわけではなく、バランス良く鳴らしている印象です。強いて言えば、高域の方がシャキッとしているように思います。 中音域の輪郭もしっかりとしており、ボーカルの芯がクッキリ描写されている一方で、解像度の高さから楽器がボーカルに埋もれることなく、メリハリのある距離感で鳴っています。「XBass+」を使用することで、低音ブーストが稼働するので、シャキッとした高音に負けじとズンズン低音が鳴ります。低音が薄めになりがちな開放型ヘッドホンも、「ZEN DAC 3」と組み合わせて聴くことで、低音もしっかりと描写できるのではないでしょうか。 また、「ZEN DAC」と比較すると、サウンド全体がクッキリと明るくなった印象を受けました。「ZEN DAC」での低音は若干の丸みがありましたが、「ZEN DAC 3」ではその丸みを磨いてピカピカに輝かせたような、明瞭さが生まれたようです。高音もシンバルやハイハットの細かい余韻まで、丁寧に演出しているように思います。 今回、試聴するにあたってSENNHEISER【HD 800S(300Ω)】を使用しましたが、PowerMatch機能を使用することで体感そこまでパワー不足は感じませんでした。ただし【HDV 820】×【HD 800S】の組み合わせと聴き比べると、「ZEN DAC 3」では若干のパワー不足を感じます。 【総合すると・・・】 「ZEN DAC」と大きさ・形こそはほぼ同じですが、細かい点で様々なアップデートを遂げたのが、この「ZEN DAC 3」です。対応フォーマットの拡張や「XBass+」への変更により、音の鳴り方も「ZEN DAC」と比較して変化しました。スマートなサイズに直感的な操作感。シンプルだけども奥深い据え置きDACです。本製品の単体でもよし。「ZEN CAN」シリーズと組み合わせて出力をグレードアップしてみてもよし。 初めての据え置きDACデビューに、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。 【試聴環境】 NW-WM1AM2からデジタル接続で試聴しました。 ・高橋瞳「恋するピエロッティ」 ・PIERROT「HILL -幻覚の雪-」 ・WANDS「soldier」