スタッフレビュー詳細
音を届けるという役割は過去も現代も同じ
【ポイント】
・業務用ヘッドホンの名機を音楽鑑賞用に再構築
・レトロな温かみ
【デザイン】
黒を基調としたデザインです。外観自体はST-31そのままで、まさに“名機の帰還”という感じですね。シンプルかつクールな印象は、業務用だったという堅牢堅固な雰囲気と同時にレトロな印象も醸し出しているように思います。
側圧は若干強めの印象ですが、ハウジングは耳を覆うようなサイズでイヤーパッドも程よい柔らかさなので、側圧に対しての圧迫はあまり感じませんでした。
さらに、スライダーの調整も可能なうえ、ヘッドバンドはシンプルなレザーです。全体的に軽さがあります。
【音質】
「ST-31」を「音楽鑑賞用」として再発売したという背景にある通り、ある程度のフラットさはありつつも、音を楽しめるように芯のある低音や音の粒に対する明るさを兼ね備えたサウンドを奏でている印象です。
楽器の音色もそのままに、一音一音を丁寧に聴かせてくれるような感覚です。高音域が刺さるような鳴り方もせず、全体的な温かみある音色は正にレトロな鳴り方、というべきでしょうか。打ち込み音もしっかりと描写してくれます。
【総合すると・・・】
「ST-31-02」はASHIDAVOXより1990年に発売されたモニターヘッドホン「ST-31」を「音楽鑑賞用」として再発売されたモデルです。
音楽鑑賞用、つまりはリスニング向けですが良い意味でモニターチックな忠実さが残っているので、安定感のあるヘッドホンのように思います。音の分離感や繋がりもいい塩梅で、どんな音楽ジャンルでも安定して聴けるのではないでしょうか。
初めてのヘッドホンとしてもオススメできる製品です。
【試聴環境」
NW-WM1AM2→ST-31-02
【試聴楽曲】
・KAN『野球選手が夢だった』「愛は勝つ」
・CANTA『きらきら』「1400km/h」
・BUCK-TICK『アトム 未来派 No.9』「New World」
量感イメージ
この商品に対する
他のスタッフのレビュー
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チバ
@e☆イヤホン 名古屋大須店
ASHIDAVOX
ST-31-02
¥22000 税込
名機ST-31が音楽鑑賞用ヘッドホンにモデルチェンジ
ASHIDAVOXより、モニターヘッドホンの定番機だったST-31が、音楽鑑賞用ヘッドホンとして生まれ変わりました! 【音の第一印象】 最初はST-01のようなフラットな傾向の音なのかと思いましたが、低音域がしっかり鳴っており、なおかつ高域も刺さりづらいといった“音楽鑑賞用ヘッドホン”と呼ぶにふさわしい音です。フラットな音ではないものの解像度が高く、DAC等で様々な組み合わせを楽しめるヘッドホンだと感じました。 【外観】 ST-01の外観をそのままにしており、こういったレトロな外観に惹かれる方も多いと思います。また、元が業務用ヘッドホンのため耐久性は言わずもがな、長年共にできる相棒になることでしょう。 側圧が若干強いためか、イヤーパッドが若干浮くので人によって合う合わないもありそうだなと感じました。とはいえ安定感のある装着感で、イヤーパッドが薄く圧迫される感じがほとんどないので、長時間使用に向いていると思います。 【総評】 外見はレトロでカッコよく、耐久性の高さもポイントです。また、金額も音質や仕様を踏まえると比較的お求めやすいため、コストパフォーマンスに優れていると思います。 ただ、バランス接続をするにはカスタマイズ等が必要になるため、その点は留意する必要がありますが、バランス接続でなくても万能で扱いやすいヘッドホンです。モニターライクなサウンドのヘッドホンをお求めの方よりも、良い音で音楽を楽しみたい方や、初めてのヘッドホン、サブ機としてもおすすめです。 ST-31-02はe☆イヤホン各実店舗でお試しできますので、ぜひ店頭にてお試しください。 【使用環境】 ・ONKYO DP-X1A→Mojo2→当該商品 【試聴音源】 ・無自覚アプリオリ / コメティック(THE IDOLM@STER SHINY COLORSより) ・くだらないや / コメティック(THE IDOLM@STER SHINY COLORSより) ・平行線の美学 / コメティック(THE IDOLM@STER SHINY COLORSより) ・星の声 / シャイニーカラーズ(THE IDOLM@STER SHINY COLORSより)
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れ〜やん
@e☆イヤホン 秋葉原店
ASHIDAVOX
ST-31-02
¥22000 税込
機器を選ばず声を届ける。
スマートフォンと変換アダプターだけでも、はっきりと声を聴かせてくれます。もちろん、オーディオ用機器に接続すれば、声と合わせてより細かい音が聴こえてきます。 「声をよく聴きたい配信や動画にピッタリなのではないか……」初めて聴いた時ふと思い至り、今回は動画や配信メインで試聴を行ってみました。再生環境も3種類用意し、サウンドがどう変わるかをチェックします。 まずは一番手軽なスマートフォン+変換プラグから。変換プラグは店頭でお貸し出ししているものを使用しました。 細かな表現は流石に難しいものの、低域から高域まで必要な分は鳴っています。予想通り声も見えやすく、音楽は勿論、雑談配信やラジオなどをながら聴きするのに丁度よい気軽なサウンドです。 お次はスマートフォン+ポータブルDAC。BluetoothレシーバーとUSB DAC両方をこなせるFiio/BTR7を使用しました。 声の通りが更に良くなり、ささやき声もより明確に送り届けてくれます。楽曲を聴いた際も高域の抜けや低域の密度が上り、より細かな表現を見せてくれました。コチラの組み合わせは、ST-31-02が密閉型である事とかさばらずに音質を強化できる点から、外でも推しの配信をじっくり見たい時や移動中に映画を見たいときにピッタリです。 最後は据え置き型のDACアンプです。 音源に対して色付けの少ないものが良いなと考えたため、RME/ADI2-dac FSを使用しました。 ヘッドホンの実力が発揮され腰を据えて聴きたくなります。声に立体感が出て存在感がさらに上がり、自然に耳へ入ってきます。情報量は増えるものの不思議な事に神経質さはなく、長時間の配信や長めの映画等でも聴き疲れを起こしにくいかなと感じました。 モニターライクな解像度の高さや音同士の繋がりの良さを残しつつ、無機質さを感じさせないサウンドはメーカーのチューニング力の高さを伺わせます。 シンプルな構成でもしっかりと声を届けてくれて、機器をパワーアップさせるとヘッドホンもちゃんと付いてきてくれます。これは潜在的な実力があるからこそです。手軽に良い音と声を楽しみたい方から、ヘッドホンオーディオを長く楽しみたい方まで幅広く使える1台です。 eイヤホン各店に試聴機がございます。是非一度お試しくださいませ!
このスタッフの他のレビュー
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えっさん
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
MADOO
MDX30イヤーチップ
Mサイズ / 2ペア
¥2250 税込
これぞ、イヤーピースの新たなるカタチ
【ポイント】 ・エリプス(楕円)形状による新たな音色・装着感 ・伸びやかな中音域・高音域 【デザイン】 清々しく淡泊なカラーリングです。サイズによってノズル部分が色分けされており、Sサイズはホワイト、Mサイズは水色、Lサイズは緑色(正確にはエメラルドに近い)となっています。 本製品最大の特徴は、この形状にあると言えるでしょう。エリプス(楕円)形状となっており、これは元である「MADOO」ブランドイヤホンのノズルに対応した形状です(他社のイヤホンにも装着可能です)。耳の中にグッと押し込める形のため、遮音性も高いように感じました。 【音質】 まず、「Project M」に装着して試聴しました。「Project M」は、純正イヤーピースを使用した場合に比較的フラットで鮮やかな音を楽しめる印象です。 純正イヤーピースと比較すると、中音域・高音域を軸とした鳴り方が特徴的です。力強さを持ちながらも、空間表現や解像度を高めるサウンドに感じました。 ボーカルラインやギターサウンドがカラッとパリッと目立つため、サウンド全体が明るくシャキッとしています。特に女性ボーカルの伸びやかさが自然で透き通っており、高音の男性ボーカリストとも親和性が高いのではないでしょうか。ストリングスやピアノのような高音域を鳴らす楽器の描写も鮮やかで、まるでホールで聴いているかのような音の抜けの良さを感じます。 低音域については、重低音とまではいかないものの、後退することなくしっかりと存在感を示しています。 次に、「EAH-AZ60M2」に装着して試聴しました(ちなみにケースにも収納可能でした)。この製品はデフォルトでパワフルな低音を奏でる印象があります。 特筆すべきは、低音域のくっきり感と、滑らかに変化した中音域・高音域。一音一音が艶やかで、全体の明るさが増したように感じられました。 【総合すると・・・】 多くの人々の耳道部分が真円ではないことに着目して誕生したエリプス(楕円)形状のイヤーピース「MDX30」。 その珍しい形状ゆえに、装着感や閉塞感は他のイヤーピースでは味わえない独自の魅力があります。耳にしっかりとハマりつつも、音は広がりを持ち、抜けの良い高音域が堪能できます。 「MADOO」製品以外にも装着可能ですので、普段の真円形イヤーピースで装着感がいまひとつだと感じる方や、抜けの良い音を求めたい方にぜひ試していただきたい製品です。 【試聴環境】 NW-WM1AM2 → Project M・EAH-AZ60M2 【試聴楽曲】 X JAPAN「Longing~跡切れたmelody~」 織田哲郎「ボクの背中には羽根がある」 奥井亜紀「銀のスプーンで」
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えっさん
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
SIVGA
Que
¥12980 税込
音が暖かいと耳が心地よい
【ポイント】 ・北⽶産ホワイトメイプルウッドを使用したハウジング ・新開発10mmベリリウム振動膜ダイナミックドライバー 【デザイン】 まず、つややかなウッドハウジングに目を奪われます。素材には変形に強い北米産ホワイトメイプルウッドが採用されており、亜鉛合金素材を使用した筐体と相まって、どこか北米の広大な森林の香りを感じられる、全体的に高級感漂うデザインだと思いました。 筐体は卵のような楕円形で、若干縦長ですがスリムな印象です。亜鉛合金の面積が意外と大きいため、耳に装着すると少しひんやりします。 【音質】 「Que」にはイヤーピースが二種類(黒軸/白軸)付属しています。今回のレビューでは黒軸メインで試聴を行いました。 ウッドハウジングの影響からか、全体的に暖かみのあるサウンドです。特に、野太くサウンドを包み込むような低音は、聴いている音楽をいっそう大人びた印象に仕上げてくれます。 中音域は他の音に埋もれることなく、しっかりと描写されるため、ボーカルがしっかりと前に出ます。一方で、高域に関してもシャキッとしたエッジのある鳴り方をするので、明るい感じがします。 サウンド全体の余韻やベールもナチュラルに表現されており、無理なくリラックスして音が奏でられている印象を受けました。 【総合すると…】 ウッドハウジングによる暖かみのあるサウンドが特徴的で、低域を中心とした描写ながらも音域全体に無理のない、肩の力を抜いた自然なサウンドを提供してくれます。また、付属する二種類のイヤーピースのうち黒軸は低音を強調している印象ですが、白軸では低音が少し抑えられ、全体のバランスが整えられたように感じました。 ふくよかな低音を求めつつも、自然で無理のない音を楽しみたい方には、ぜひ一度聴いていただきたい商品です。 【試聴環境】 NW-WM1AM2 → Que 【試聴楽曲】 ・BUCK-TICK「極東より愛を込めて」 ・BAAD「抱きしめたいもう一度」「君が好きだと叫びたい」 ・X JAPAN「Longing 〜跡切れたmelody〜」
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えっさん
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
audio-technica
ATH-R50x
¥27830 税込
純粋な開放型サウンド。だから極まる聴き耽る。
【ポイント】 フラッグシップモデル「ATH-R70xa」の音の意匠を継承し、プロの現場の要求に応えるリファレンスヘッドホン モバイル端末やDAP(デジタルオーディオプレーヤー)でのモニタリングにも対応 【デザイン】 「ATH-R70xa」の系譜を汲むシンプルなデザイン。 コードを除けば207gと非常に軽量で、開放型ヘッドホンの中でも特に軽い部類に入ります。 イヤーパッドはメッシュ素材でさらさらとした肌触り。パッドの内径は「ATH-ADX3000」や「ATH-ADX5000」よりやや小さめですが、耳を丸ごと覆うサイズ感で、音をしっかりと捉えられます。 ヘッドトップパッドの採用により頭部への圧迫感が少なく、側圧も柔らかいため、本体の軽さと相まって長時間装着しても疲れにくい設計です。 【音質】 開放型らしい抜けの良さに加え、低域もしっかりと描写されています。 「ATH-R70xa」は自然で柔らかな空気感とシャープな中高域が魅力でしたが、本製品「ATH-R50x」はその空気感を継承しつつ、低音の輪郭をより明瞭にし、現代的なモニターサウンドへと進化しています。 中高域は自然で聴き疲れしにくく、ギターの明るさやドラムの跳ねる感じ、電子音の粒立ちまで繊細に表現。音楽にハリとツヤを与えます。 一方、低域の輪郭が強化され、臨場感がさらに向上。良い意味で密閉型のような力強い低音を実現しています。 ベースラインはくっきりと描写され、ドラムのパンチ力も明確で、生々しい音像を感じられます。 ライブ音源では、まるで会場でミックスされた音のように、自然かつ正確でありながら、しっかりとした臨場感を味わえました。 【総合評価】 本製品は、フラッグシップモデル「ATH-R70xa」の音の意匠を継承したモニター向け開放型ヘッドホンです。 “Rシリーズ”として支持されてきた「ATH-R70」の本格的なモニター特性を持ちながら、中低域の輪郭を明瞭にすることで、より現代的なモニターサウンドへと昇華しています。 「ATH-R70xa」は470Ωとハイインピーダンスのため試聴環境の構築が求められますが、本製品は50Ωのローインピーダンス仕様。PCやスマートフォン、DAPでも手軽に試聴できる点は大きな魅力です。 「ATH-R70xa」レベルの本格的なモニターサウンドを試してみたいが、まずは気軽に楽しみたいというリスナーに最適でしょう。 ヘッドバンドやケーブルの仕様、付属品など細かな違いもあるため、使用環境に応じた選択がおすすめです。 「ATH-R70xa」は試聴環境を整えることで、より豊かでメリハリのある音を楽しめる印象ですが、本製品の鮮やかさや柔らかさも大きな魅力です。 モニター向けながら低域の描写が強化されており、リスニング用途としても快適。 特にライブ音源の正確性や臨場感は、開放型ならではの魅力です。 また、密閉型に近い低音の厚みがあるため、よりエネルギッシュなサウンドを楽しめます。 軽量設計で長時間の装着でも疲れにくく、開放型らしい抜けの良さと広い音場を実現。 初めてのモニター向け / リスニング向け開放型ヘッドホンとしても、十分におすすめできる一台です。 【試聴環境】 NW-WM1AM2 → ATH-R50x 【試聴楽曲】 TM NETWORK 「Love Train 1992年 / 横浜アリーナ(ライブ音源)」 SHAZNA 「Melty Love」 spAed 「DESOLATION」
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えっさん
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
final
ZE3000 SV
¥11700 税込
燦然と輝く。ZE3000が進化。
【ポイント】 ・ZE3000が「コンフォートANC」も搭載して進化 ・ゲーミングモードも搭載 ・従来の6mmから10mmに大口径化させた自社開発ドライバー「f-Core SV(エフコア)」 【デザイン】 黒を基調としたデザインです。前モデルと同じくシボ加工が施されておりシックで高級感があるように思います。ケースから筐体部分が顔を出す「簡単キャッチ設計」が採用されておりシボ加工も相まって滑りにくく取り出しやすいです。 前モデルでは少し角ばったデザインでしたが、今作は丸みを帯びたデザインとなりました。大きさを比較すると、今作の方が筐体・充電ケース共に小さくなっており、装着感が向上し、軽量で持ち運びしやすくなった印象です。 【機能】 本モデルの進化ポイントとして、ノイズキャンセリング機能「コンフォートANC」が搭載されました。その効果は自然で柔らかな効き心地で、圧迫感が少なく快適です。外音取り込み機能についても、自然な集音性能があり、酔いや疲れを感じにくい点が特徴です。音がこもるような不快感もありません。 さらに、低遅延を実現する「ゲーミングモード」を搭載。ゲームはもちろん、映画や配信などの動画コンテンツも快適に楽しめます。また、「LDAC」に対応し、ハイレゾ音源の再生も可能に。 その他にも、風切り音を抑える「ウインドカット」機能や「7バンド イコライザー」など、多機能性を備えています。 【音質】 低音域にしっかりとした質感を持たせながらも、中高域の鮮やかさを兼ね備えたサウンド。特定の音域が突出することなく、バランスの取れた仕上がりです。 ドラムのキック音やベースの空気感を活かしつつ、楽器に埋もれない凛としたボーカルが中央に定位。煌びやかな高音域も特徴で、ピアノやギター、ハイハットの繊細さが失われません。 ワイヤレスイヤホンながら音場が広く、音の抜けも良好。硬すぎず自然で、明るめのサウンドに仕上がっています。フラットすぎず、ドンシャリでもない、エネルギッシュなサウンドが魅力です。 【総合すると・・・】 前モデル「ZE3000」は音質に特化したイヤホンでしたが、今作「ZE3000 SV」は、機能性と音質をさらに進化させたモデルです。 特に、近年重要視されるノイズキャンセリング機能を新たに搭載。圧迫感の少ない自然な効き目が特徴です。また、ゲーミングモードの搭載により、音楽だけでなくゲームや動画でも活躍します。 サウンド面では、前モデルで高評価だった自然な中高域にさらに明るさと抜けの良さが加わり、低音域にも深みが増しました。全体的な音のバランスや分離感が素晴らしく、ジャンルを問わず楽しめる仕上がりです。 小型軽量で自然なノイズキャンセリング、広がりのある音場、そしてエネルギッシュなサウンド。機能性と音質の両方に優れたワイヤレスイヤホンをお探しの方に、ぜひ試していただきたい製品です。 【試聴環境】 iPhone(アプリを使用・AAC再生) NW-WM1AM2→アプリ未使用(LDAC再生) 【試聴楽曲】 ・hide 「ピンクスパイダー」 ・BALZAC「shadow」 ・ZI:LILL「Bad Man」