スタッフレビュー詳細
99+10=?
Meze Audio渾身の開放型ダイナミックヘッドホン、「109 Pro」のご紹介です。
皆さんは「109」という数字の羅列を見て何が真っ先に思い浮かぶでしょうか?某渋谷の商業施設や全国的な映画館の名前にも109という数字は使われていますが、オーディオファンの皆さんはこのヘッドホンを聴いて以降109と聞けば真っ先に「109 PRO」を思い浮かべるようになると思います。そのぐらい個性的で魅力的で完成度の高いヘッドホンです。
まずデザインに関してですが、パッと見て一目惚れしてしまうほど美しい見た目をしています。濃い木目と金属系の黒とブロンズの色合いがとても綺麗で、パーツひとつひとつを取って見ても息を呑むほどです。
長期使用を見越してディスクリート(完全に独立した)部品で構成されており、部品ごとの交換も出来るようになっていますが、個々のパーツがお互いを引き立てあっていてもはや芸術品の域です。
音は開放型らしく広がりに長けていますが、一方で高音域や中低音域の音の質感表現も非常に巧いヘッドホンだなと感じました。
ギターの歪んだ音や女性ボーカルの艶っぽい音。アナログシンセの粒立った荒々しい音までしっかりと聴かせてくれますが、全体的な雰囲気は柔らかめに整えられているので聴き疲れはしづらい印象です。据え置きアンプの「FiiO K7」や真空管アンプを搭載した「Cayin N8ii」、スティックDACの「MOONDROP MOONRIVER2」などを用いて試聴しましたが、どの機器でもパワー不足に感じることは無く、そのアンプならではの音をちゃんと表現してくれるので聴き比べていてとても面白かったです。出力側の個性をちゃんと捉えることが出来るという意味ではモニターヘッドホンとしての一面も持っているのではないでしょうか。
聴けば聴くほどその魅力に取り憑かれてやみつきになるヘッドホンです。是非お試しくださいませ。
試聴音源
・Chelsy / Escape
・You've got 2 Get Me / Sota Fujimori
量感イメージ
この商品に対する
他のスタッフのレビュー
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わか
@e☆イヤホン
Meze Audio
109 Pro
¥120000 税込
ボーカルに命を吹き込む開放型ヘッドホン
「Meze Audio 109 Pro」はMeze Audio待望のミドルエンドクラスのヘッドホンです。 形状は、「99Classics」と似ていて、木材で作られたハウジングの中心がくりぬかれて網目状のグリルになっており、まさに「99Classics」の開放型バージョンといった印象を受けます。 一方、装着感はやや異なります。装着感の差に最も影響を与えているものがイヤーパッドです。「99Classics」はイヤーパッド素材にPUレザーを採用しておりますが、「109 Pro」はベロア生地が採用されています。また、芯材も異なり、「99Classics」は柔らかな印象ですが、「109 Pro」はやや硬めなものが採用されています。「109 Pro」のほうがややしっかりとした装着感ではありますが、「99Classics」と同様の面積の広い可動式ヘッドバンドが採用されており、装着感はとても良好です。 音の全体的な印象は、開放型とは思えない豊かな低音域と、抜けの良い中高音域のバランスの良いサウンドでした。「99Classics」と比較するとややクールな印象ですが、なめらかで暖かみのある音が楽しめます。 各帯域ごとの印象は、 【低音域】 豊かでありながら、余韻を残し過ぎずに抜けていくため、くどさは感じません。芯がしっかりとありつつも柔らかく広がる低音です。 【中音域】 「109 Pro」で一番注目して欲しいポイントはボーカル表現の美しさです。「ボーカルの生々しい表現」というと、私のイメージではボーカルが近くに配置されていて、ブレスまでクッキリハッキリと聞こえるものというイメージですが、「109 Pro」はその印象とはやや異なります。 ボーカルはどちらかというとやや遠目に感じますが、まるで「そこ」に存在しているような、他の帯域とハッキリと分離されていて、浮き出て聞こえるような不思議な感覚でした。 【高音域】 スッと抜ける心地の良い高音域です。量感はさほど多くなく、まっすぐで聴きやすい音です。 「99Classics」と比較すると、開放型と密閉型という形式上の違い以上に、音作りそのものにキャラクターの違いによる棲み分けがされていて、その日の気分やシチュエーションで使い分けることができると感じました。 なお、ヘッドホン側のコネクタ部分が「99Classics」と比較するとやや太く設計されているため、99Classics用のアップグレードケーブルを使用することもできます。Meze Audio純正のバランスケーブルをご希望の方は是非こちらもご検討ください。(99Classicsでのレビューも掲載してます!) 試聴環境 iPhone 14 Pro→Earstudio ES100→Meze Audio 109 Pro 試聴楽曲 赤い公園 - highway cabriolet 赤い公園 - pray
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しょうちゃん
@e☆イヤホン
Meze Audio
109 Pro
¥120000 税込
見た目も音も美しい開放型ヘッドホン
一つ一つの音の表現が丁寧かつ、いつまでも聴いていたくなる抜けの良い爽やかなサウンドが楽しめる開放型のヘッドホン、それがMeze Audio(メゼオーディオ) 「109 Pro」です! 美しい木のハウジングとオープン型のデザインが独特の高級感を漂わせているこちらのヘッドホン。程よい側圧と優しく耳を包み込んでくれるベロア素材のイヤーパッドにより、長時間の装着でも負担を感じにくい、抜群の装着感となっています。 音に関しては外観から受ける印象と同じく、上品で柔らかく繊細なサウンドです。音の粒が細かく音場が広いため、まるで耳が音に覆われているかのような感覚が印象的でした。高域に関しては、まっすぐ芯の通った綺麗な表現で、アタック感やスピード感を感じやすく、抜けの良い爽やかな音のイメージです。 中域に関しては、ボーカルの息遣いの生々しさが特徴的で、リアリティのあるサウンドを演出していました。低域もしっかりと出ており、パンチ力のある聴きごたえ抜群のサウンドを感じられます。 以上のサウンド傾向から、ライブ音源、ジャズ、アコースティック系の音楽との相性がいいと感じました。ご自宅でゆったりと音楽を聴かれる方や、この美しいデザインにグッときた方には是非一度お試しいただきたい製品です! 【試聴環境】 SHANLING 「M6 Ultra」 → Meze Audio 「109 Pro」 【試聴楽曲】 Linkin Park / One More Light L'Arc~en~Ciel / Vivid Colors milet / Again and Again
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AKIRA
@e☆イヤホン 秋葉原店
Meze Audio
109 Pro
¥120000 税込
柔らかい中~低域、明瞭な高域に全体の伸びやかな余韻が印象的
ジャズ/クラシック/ポップなど比較的ジャンルを選ばない印象がありますが、 特にゆったりしたペースのボーカル曲を聴くのにはたまらないヘッドホンです! 【音質】 柔らかく適度な押し出し感がある低域に温かみのある生々しい中域がすっと沁みこみます。さらに粒立った高域がよりクリアさを感じさせてくれます。 全体的に聴いてみると高域を意識してしまいがちですが、非常に鮮やかで洗練された表現なので金属的な音が曇らずに透明感を持ったまま鳴ってくれるのに驚きました。 相性の良いゆったりしたペースのボーカル曲で聴くと余韻の綺麗さと声の温かみ、生々しさが沁み渡ります。少しペースを上げたノリの良い楽曲で聴いてみたところ、残響もつぶさにだしてくれながら、他に潰されずに最後まで楽しめる様が秀逸だと感じました。端から端までしっかりと鳴らしてくれるというだけで安心感も抜群です。 メタルのような曲でも情報量や高域表現に不足は感じませんでした。インパクトは少し軽く感じましたが、開放型特有の外に抜ける感じで脳内定位を避けた結果のように思えます。重たく鋭い低域表現も好きな私はスピード感もややスローに感じました。 どちらかと言うと後ノリのグルーブ感が目立つ印象です。横に適度に広がるので迫力を損なうことはありません。低域表現に関しては暖色系の豊かな響きを重視しているように感じました。 【デザイン】 109 Proはドライバーの一部を除き手作業でくみ上げられていることから、修理時のメンテナンス性の高さもうかがえます。イヤーパッド交換やリケーブルも可能なようです。リケーブルは99Classicsの構造に似ておりヘッドホン側の端子が奥まっています。細身の径であれば他社製リケーブルも挿入できそうです。当店で人気のバランスケーブル「霧降」も使用することができました。
このスタッフの他のレビュー
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Hulk
@e☆イヤホン 名古屋大須店
水月雨 (MOONDROP)
群星-STELLARIS
¥20700 税込
音の展望台、群星 -STELLARiS へようこそ
水月雨(MOONDROP)の平面磁界型ドライバー搭載イヤホン、STELLARISは音場の広さ・音の透明感、そして高音域の綺羅びやかさでは他のイヤホンの追随を許さないイヤホンです。 カーボンナノチューブ振動板を搭載し、音場の広さと綺羅びやかな音で人気を博した同社の有線イヤホン「Starfield」に更に磨きをかけ、ハウジングのデザインもそのコンセプトを受け継いでいるSTELLARISですが、このふたつのイヤホンは似て異なるイヤホンだと感じました。 Starfieldが真夏の快晴後の雲ひとつ無い夜空だとすれば、STELLARISは冬の澄み切った夜空のようなイヤホンです。寒色系の非常にクリアな音ですが芯や輪郭はしっかりしていて、タイトな中低音は硬く鋭い印象です。まさに冬場の冷たく吹き抜ける夜風のようですが、冬の天体観測は寒さも雰囲気を醸し出すスパイスです。パンチの効いたドラムやシンセのキック音がメロディやメインボーカルを際立たせる材料になっています。 平面磁界型ドライバーであるため音を奏でるのにパワーが必要ですが、自分のスマートフォンだと音量最大より1目盛り下げたくらいで丁度いい音量でした。出力の弱いプレイヤーなどだと別途DACが必要になるかもしれませんが、MOONRIVER2や暁 -DAWNなどを合わせることでイヤホンの音の特性を更に光らせることが出来ます。一石二鳥ですね。 ハウジングは最近あまり見なくなったノズルの長い形状なので、装着感は他のMOONDROP製品と比べるとかなり独特ですが、付属ケーブル自体にワイヤーが入っていますし、同じく付属のイヤーピースのフィット感がかなり高いので、慣れるとむしろ圧迫感が無いので着けやすく感じるかもしれません。 唯一無二のイヤホン、是非一度お試しくださいませ!! 試聴環境 ・OPPO Reno7 A ・Astell&Kern AK70MKII 試聴音源 ・Stellar Stellar / 星街すいせい ・Stella Sinistra / Akhuta Philharmonic Orchestra
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Hulk
@e☆イヤホン 名古屋大須店
水月雨 (MOONDROP)
啓明星-VENUS
¥85500 税込
美と愛の女神、その透き通った高音を讃えよ
水月雨(MOONDROP)の非常に美しく妖艶な開放型ヘッドホン、「啓明星–VENUS」のご紹介です。 「啓明」も「VENUS」もどちらも金星を表す単語ですが、金星は昔から世界的に美の象徴、女性的な印象を抱かれてきた惑星です。 美と愛の女神の名を冠したヘッドホンですが、見た目は言わずもがな非常に美しい筐体をしています。真円に明けの明星に挿し込む光をイメージしたかのような直線的なデザインを施された左右ハウジング、それを繋ぐ無骨で力強くも華奢で繊細なヘッドバンド。見た目の美しさに関しては語っても語り切れません。(笑) 音も見た目の印象に近く、女性ボーカルやFuture Bassなどの高音域が特徴的な曲を聴くのに特化した特性です。 高音域はさすがMOONDROPといった緻密な音作りで、透き通った綺麗な声音を聴かせてくれます。中低音域は同じMOONDROPの開放型ヘッドホンである「空鳴–VOID」と同じように、量感よりも質感にこだわっていて、芯のしっかりした音を作ることで女性ボーカルをはんなり支えているような印象を持ちました。 音の広さも広すぎず狭くない印象で、イメージ的にはホームオーディオや小規模のライブハウスといったところでしょうか。自分を中心に音楽を楽しむのにはちょうどいい距離感なので、普段聴いている曲もまた違った楽しみ方ができると思います。 見た目も音もまさに女神様。水月雨(MOONDROP)の創りだす美しい世界を是非体験してみてください。 試聴環境 ・FiiO K7(AK70MKIIよりUSB出力) 試聴音源 ・暮れに茜、芥と花束 / 月詠み ・ギターと孤独と蒼い彗星 / 結束バンド
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Hulk
@e☆イヤホン 名古屋大須店
水月雨 (MOONDROP)
空鳴-VOID
¥27360 税込
名前はからっぽ!?中身はぎっしり詰まった開放型ヘッドホン爆誕!!
中国は深圳市に本拠地を置く水月雨(MOONDROP)から待望のヘッドホンが登場しました! 「VOID」という単語には「中身がない、空っぽの」「空間、空所」といった意味があります。空間表現に長けている開放型ヘッドホンの特徴を考えると、商品名の意味としては「空間」がピッタリ合います。中身は空っぽどころかどの音域もしっかり作り込まれた音ですし、役に立たないなんてことはありません。むしろ開放型ヘッドホンの新たなベンチマークにもなり得る、そんな製品だと聴いてすぐに感じました。 高音域はMOONDROPらしさ全開のきらびやかで透き通った音、中低音域は量こそあまり多くないですが、タイトで芯のしっかりした音を奏でてくれます。 ガールズロックや電波ソングはもちろんですが、80'sロックもシンセやメインギターの音を非常に豊かにしてくれて、曲の華やかさに磨きをかけてくれます。 開放型ヘッドホンの最大の特徴は最初にも書いた通り空間表現と音の広がりの良さです。これに合わせ音の位置が正確なヘッドホンならゲーム用途や映画鑑賞でもその実力を存分に発揮してくれます。 レースゲームではエンジン搭載位置からの大迫力の音に加え空気交じりのエキゾーストノイズも巧く聴かせてくれますし、西部劇などの独特の空気感もその場にいるかのように感じられるほどです。 見た目はシンプルでスタイリッシュ、音もすっきりしていて聴きごたえのあるヘッドホンです。店頭にて試聴する事も出来ますので是非一度お試しください! 接続機器 ・Chord mojo(AK70MKIIよりUSB出力) 試聴音源 ・星座になれたら / 結束バンド ・War Machine / AC/DC
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Hulk
@e☆イヤホン 名古屋大須店
final
ZE8000
ブラック
¥36800 税込
無限大の解像度、究極の国産フラグシップワイヤレスイヤホン
国産オーディオメーカーであるfinalはこれまで「D8000」「A8000」というふたつの「8000」の名を冠したフラグシップ機を出してきました。「8000」という名前が持つ意味は「無限大」。D8000もA8000もヘッドホン/イヤホンの常識を越えた解像度と表現性を持ったオーディオ機器ですが、遂に完全ワイヤレスイヤホンにおいても常識を越えた逸品が生み出されました。それがこの「ZE8000」です。 D8000は平面磁界型ドライバー搭載のヘッドホン、A8000はトゥルーベリリウム振動板搭載のダイナミック型イヤホンなので、もちろん音の特性は違います。ではZE8000はどうかといいますと、「D8000のようなワイドレンジを持ち合わせ、A8000のような繊細なサウンドを奏でるイヤホン」といった表現になります。 付属のイヤーピースはZE8000向けに開発された専用設計のもので、外耳道に入る部分だけでなく、耳に当たる部分までをシリコン素材でカバーした形状をしています。このイヤーピースのおかげで装着感が非常に良くなっているのは言うまでもないですが、イヤホンから出力された音の聴こえ方にも大きく影響しています。「D8000のようなワイドレンジ」と表現したのはこの特徴のおかげで、耳の中に直接装着するイヤホンでは難しかった自然な広がり方の音を見事に表現しています。 全体的な音の感触は暖かみのある柔らかい音ですが、輪郭はハッキリとしていて、なのに聴き疲れしづらい不思議な感触を味わうことが出来ます。これはこのイヤホンの最大の特徴でもある「8K SOUND」が成せる業であり、本来の音を非常に解像度の高いかたちで表現することで演出のいらない自然な音を奏でることが出来ているためなのではないでしょうか。 他のワイヤレスイヤホンを圧倒するサウンド、自然で軽い装着感、ワイヤレスイヤホンとして必要な機能もきちんと揃っていることも考えればフラグシップ、「8000」の数字を名乗るに相応しいイヤホンだと感じました。 是非その圧倒的な存在感をご自身の目で、耳でお確かめください! 試聴環境 ・OPPO Reno7 A 試聴音源 ・Love the Subhuman Self / アークシステムワークス ・stoic / TaQ ・ROOM / Blanc Bunny Bandit ・放送室 / 星街すいせい