スタッフレビュー詳細
なめらかで余裕のあるサウンドかつ軽量なボディによる良好な装着感
これまでセラミックオーディオ技術で躍進を続けてきた日本メーカーが、新たなブランドMaestraudioとしてMA910Sをリリース。以前から培ってきた技術があるからこそ、ブランドとして処女作であるにも関わらず、そのすべてに訳がある丁寧な設計で驚かせてくれました。
音の方向性はピーキーにならず、自然と聴けるサウンドといった印象を受けました。
エッジは少な目で、アタック感を抑えてバランスよく聴こえるようにしているからか「恋色に咲け」ではボーカルが優しく浮きあがるような感じになり、ボーカルにフォーカスするためにバックは少し距離が離れます。ここに空間的な余裕もありますが左右にパンが振られると程よい量感のキックが下地になり気持ちの良いライヴ感を味わえるようになります。
JROCKの「遥か彼方」のように、団子になりやすい楽曲でも中低域がしっかりと各楽器で分離してくれて、演奏を聴きに来ているような気持ちになれるのでおすすめ。
だいぶハイトーンな「例えば」を聴いても嫌なざらつきが無いのも好感触でした。穏やかな印象が強くなるので「We Dont Talk Anymore feat Selena Gomez」で中性的な男性ボーカルも聴いてみましたが思ってた以上に相性抜群でした。メロディの流れに乗って浮き上がってくるボーカルは聴き取りやすく自然に言葉を理解できます。
低音の締りはゆるめなので「addicted to that rush」などロックンロールな楽曲の勢いや、スピード感を体感するのは向かなそうです。
ですが、他製品で利用されているVST独特の鋭い金物の鳴り方も、新採用のRSTは若干マイルドに抑えられていて、金属のサウンドを無理なく楽しめるように工夫されているので、破綻なく曲を楽しむというのにもってこいだと感じました。
音圧やアタックは控えめですが、なんでも鳴らしていけるイヤホンです。広めのステージも含めてユーザーの現代音楽の聴き方を変えてくれる貴重なイヤホンだと思いました。楽曲を分析的に聴きたい方や、無理なく自然と耳に入ってくるサウンドバランスが好きな方におすすめです。
試聴環境
iPhone
M11S
UA3
youtube music
量感イメージ
この商品に対する
他のスタッフのレビュー
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たにみく
@e☆イヤホン
Maestraudio
MA910S
ガーラルブルー
¥9900 税込
こだわりの詰まった丁寧なモニターイヤホン!
ありそうでなかったハート形の筐体がかわいい! 筐体の大きさが不安でしたが、ハートの形がちゃんと耳の形に沿って変に干渉などもしにくく、どんな方にでも装着しやすいと思います。付属のイヤーピース「iSep01」とも相まって個人的にはかなり装着感が良かったです。 イヤーフックも付属していて耳の上での固定もされやすいので、モニターイヤホンとしても使えそうでした。 音も全域聴き取りやすく、モニターライクなサウンドで、その中でも中高域は繊細でキメが細かく空間の広さを感じられます。声の部分も綺麗で広いホールで聴いてるような感覚です。 低域の量感は多くはないですが、しっかりと下の方まで広がっていて物足りなさを感じさせません。 個人的にですが、スピード感のある楽曲よりもミドルテンポの楽曲や、女性ボーカルに合わせて聴きたくなりました。 1万円を切る価格ですが、音の表現力が高いのでリスニング用としてもモニター用としても楽しめて非常に満足感の高いイヤホンです! ちょっと良いイヤホンが欲しい時や、気軽に持ち運びたいイヤホンとしてピッタリの製品だと思います。 【試聴環境】 試聴プレイヤー:iPhone11 試聴音源:Apple Music 【試聴楽曲】 ギブス/椎名林檎 Avid/SawanoHiroyuki[nZk]:mizuki
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Hulk
@e☆イヤホン 名古屋大須店
Maestraudio
MA910S
クリアーミント
¥9900 税込
オーディオマエストロの珠玉の逸品
本体は軽く、ハートの形状をしていて可愛らしいイヤホンですが、いざ音を奏でるとこのイヤホンがとても熱いハートを持っていることが分かる。そんな逸品です。 音はモニター系のサウンドで、高音域から中低音域まで全体的にとても綺麗な鳴り方をしています。ドライバー構成は10 mm径グラフェンコートダイナミックドライバーとパッシブ型セラミックコートツイーターのハイブリッド構成なのですが、ツイーターが高音域全体を担っているお陰でダイナミックドライバー1基だけでも中低音域をしっかり表現出来ている非常に巧いイヤホンだなと感じました。 エントリークラスのモニターイヤホンに新しい風を吹き込んでくれる一台です。ぜひお試しください!! 試聴音源:HEARTACHE / BEMANI Sound Team "HuΣeR" feat.ゆきまめ
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イッチー
@e☆イヤホン 秋葉原店
Maestraudio
MA910S
クリアーミント
¥9900 税込
ハートの筐体が織り成す透明感ある響き
ハート型のかわいらしいクリアボディから覗けるダイナミックドライバーは、見た目の如く優れた透明感と表現力の持ち主です! 筐体の軽さや自然な装着感に感動しつついざ音楽を再生すると、イヤホンの音の個性をあまり感じず、ナチュラルに音楽のあるがままをとにかく心地よく聴かせてくれます。 そして優れた表現力によって、音源の持っている空間の広さを余すところなく再現してくれます。 思わず「広っ!」と言ってしまいそうなサウンドステージ。 それは定位の正確性から、各楽器の位置情報が明確なところと、高い解像感で録音環境の空気までも再現する表現力により空間表現に対して高い感動を得ることができるのです。 リーズナブルな価格でありながら「Maestraudio」まさしく巨匠の音響を体験できる逸品です。
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ななみん
@e☆イヤホン 秋葉原店
Maestraudio
MA910S
クリアーミント
¥9900 税込
見た目とは裏腹に迫力のある音
ハートの形が特徴的なイヤホンです。クリアな筐体で、中が透けて見えるのも爽やかでいいですよね。どちらのカラーもブルーベースなので可愛くなりすぎなく、見た目のバランスが取れていて、男女問わず付けられそうです。 筐体も軽いので付け心地もよく、長時間使用しても聴き疲れしないように感じました。 音に関しては、音圧の強いキラキラ系のサウンドでした。中高音が一番特徴的なイヤホンですが、低域も出ており各帯域不足なく聴くことができます。 ボーカルの距離が近くJ-POP向き! 特に女性ボーカルとの相性が良かったです。 癖のない音なのでイヤーピースを変えて音の雰囲気を変えてみるのも楽しいかも! 女性ボーカルを聴きたい方や、見た目もオシャレなのでプレゼントにもオススメです。 【試聴環境】 試聴プレイヤー:iPhone 11pro 【試聴楽曲】 再会(prduced by Ayase)/LiSA & Uru 新世界へ/存流 & 明透 きっと仲直り/ハコニワリリィ
このスタッフの他のレビュー
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ひろ
@e☆イヤホン 秋葉原店
SONY
NW-ZX707 C【~3/22まで!新沼音生活応援キャンペーン】
¥104500 税込
高音質×軽量×スタイリッシュ×ストリーミング×スタミナ×拡張性。現代の音楽プレイヤーとして素晴らしい完成度
持ち運び用の音楽再生機器を選んでいるお客様が眉をしかめるポイントのひとつは大きさと重さです。 オーディオ製品はでかいトランスやらコンデンサ、劣化や損失に繋がる素材の排除を主に高品位=重い素材を使って高音質を目指していました。当然質は良くなるのですが大型化や重量化をしてしまうので、そのバランスを取るのがメーカーの腕の見せどころと言えますが、このNW-ZX707はそのバランスが素晴らしいです。 肝となる音質を先にお話しすると、とにかくクリア。一切の濁りが無い繊細な音です。 音の立ち上がりは息を飲むほど速く正確。音の端を捉えることでより音楽のリアリティは増し、楽曲の空気感にも寄与してくれます。高解像度という言葉がふさわしい音楽プレイヤーだと感じました。 音の抜け感や残響の心地よさも秀逸で、「4 Impromptus Op.90 II.Allegro」のようにスピード感が強い音楽は高い解像度が無いと間延びしたような、それこそ演奏が正確に分からくなってしまいますが、一音一音がしっかりと輪郭を持っているので、それらが幾重にも重なった時の感動が凄まじいです。 EDMやトランス、メロコアなどの電子音楽を聴いてみてもその解像度の高さを、音の重なりやエフェクトの切れ目で存分に実感できるので、聴き馴染んだ曲ですら新しい発見があることでしょう。 低域の量感は少し控えめに感じましたが、高い拡張性を持つという点にも触れさせていただきます。 本機は上位モデルであるNW-WM1AM2等にも搭載されている音質変更機能を複数採用しているのでユーザーの好みで音に調整をかけることができます。 例えば4倍近い出力になることで、ダイナミックレンジが担保されやすいバランス再生でも、低域の沈み込みはわりとアッサリと抜けていくので、重低音の地面を揺らす程のあのエネルギッシュさが好きな方は、ノーマル状態からEQなどの各音質調整機能を利用していただければ満足いくようになると思いますし、PCM→DSDにするだけでも大分低域の質感が掴みやすくなるので細かい調整も効きます。 さらにはOSにandroid12を搭載しているので再生ソフトや、エフェクトアプリ、サービスも好きに選択できるので高いユーザビリティがあります。 画面が大きくなり操作しやすくなりながらiPhone 11 Pro Maxを常用している私が小さいと感じる程度に収まったデザインも素晴らしい。 画面が6インチ程の人気スマホですら多くは重量200g程度ですし、厚みもスマホに近いことからスマホショルダーとの組み合わせも考えられる点も好感を持てます。 BluetoothコーデックはLDACに対応し、360 Reality Audioも利用dでき、動画コンテンツ利用も視野に入ったスペック。 内蔵マイクで、音声アシストにも対応しています。 前モデルであるNW-ZX507からサイズが横に広がってしまったとはいえ、厚みが薄くなり再生時間向上や、電機能率の最適化もされています。 音質含めた各種全てが平均以上の、まさに令和時代の音楽再生の申し子のような製品ですのでオススメです。
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ひろ
@e☆イヤホン 秋葉原店
HiByMusic
New R3Pro Saber
Gray
¥33000 税込
バランス再生も対応する最大再生20時間のスリムDAP
前作のR3pro Saberからブラッシュアップしたモデルです。採用DACがM3XやBTR5 2021などの人気製品と同じES9219をデュアル採用ということで期待値が高い製品。 音楽プレイヤーとしてだけでなく、BTレシーバーとしての役割やトランスポーターとしても利用できる汎用性があるのも魅力の一つ。Type Cから同軸デジタルアウトでポタアンに繋ぐことができるので昔ながらの多段運用の活躍も多そうです。その際によく発生する操作のしづらさはリモートリンク機能を使用しスマホ画面で操作することで解決できる優秀さもあります。 数値上では決して高くはないのですが、SN比は高く感じました。音の描き分けができるディティールの細やかさがあります。パワーも前作に比べ少し上がっているようで、同曲を同イヤホンで再生した時の聴感上㏈合わせをしたところNew R3pro Saberの方がボリュームを抑えることができました。コンパクトなDAPでありながらパワー向上と、確実に進化しているポイントです。 全体的にクールでタイトな印象の音色です。バラードよりも音数の多い楽曲の方が本製品の実力を感じやすい印象を受けました。ボーカルがすっきりとしていてバックの楽器との距離感が絶妙です。粒立ちがよいので弦のはじく質感を分析的ながらもライトに楽しめます。 ポケットサイズのDAPをお探しの方で、綺麗で精密な音が好みならばオススメしたいモデルです。
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ひろ
@e☆イヤホン 秋葉原店
HiByMusic
R5Gen2
¥66000 税込
聴きどころをばっちし逃さない安定感のあるDAP
中低域に張り出しがあってボーカルや皮物楽器の音がよく鳴ってくれます。下の表現が得意なので特に男性のボーカル楽曲や語り引き系楽曲が差を感じやすいと思いました。 音の抜けも程よくあります。押し出し感につぶされること無く全体が見えるまとまりの良さもあるので、音数の多い楽曲を聴いてもごちゃつかない安心感があります。ClassAのアンプのおかげか、やわらかめでありつつ、程よいキレもあるんですよね。音のエッジが苦手なんだよねという方にはぜひ試してもらいたいです。 バランス再生にするとより自然な鳴り方になりますが、アンバランス時と比べると若干エッジが立ちます。私はバランス時の方が好みでした。 音色はどちらかというとドライめなのですが、先述の特性もありJPOPなどのボーカルが強調されるタイプの楽曲をメインで聴く方にオススメです。 また個人差はあると思いますが、鳴り始めよりも鳴り終わりのほうがしっかりとしていて音の存在感を強く感じました。 スペック上で気になるところはAndroid8.1でRAM 2Gという所でしょうが、文字入力やアプリ動作時に気になるほどのカクツキや重さありませんでした。 私の手は大きい方ではありませんが、持ってみると手に馴染みました。画面もコンパクトながら操作しやすい大きさで本体も軽いので単体運用でも、ポタアンとの組み合わせでも使える良いサイズ感。 総じて嫌われやすい要素がない良い子なので音楽プレイヤーデビューには持ってこいかなという印象でした。
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ひろ
@e☆イヤホン 秋葉原店
QoA
Margarita
¥74800 税込
シルキーかつ階調の豊かさが高い解像度と臨場感を実感させてくれるイヤホン
音質の高さとデザインを含めた品質の高さを両立させる、QoAのフラッグシップ機Margarita(マルガリータ) プロトタイプでは、EST2基とBA4基のドライバー構成で出展されていましたが、EST2基とD1基にBA1基に変更されました。 音を聴くとこの変更に得心がいきます。繊細さや空気感と迫力がうまく中和されており、とても耳に馴染むウェルバランスなサウンドになっています。 これまでカクテル名を製品名に名付けてきたQoAですが、今回も名前に負けずデザインが綺麗です。 メタリックグレイに縁どられたフェイスプレートに、黒と金がデザイナーによって二分されているのですが、よくよく見ると金色の部分には光学粒子が微かに見え隠れしており、チークやアイシャドウを彷彿とさせます。 このあたりのコスメ的な雰囲気や配色は、二人の女性CEOの厳しい美的感性を納得させたからでしょう。 私はとてもオシャレだなと感じました。安っぽさを全く感じませんでしたし、手に持ってみるとノズルからシェルにかけて複雑な形をしている割に軽量で、耳へのフィット感が素晴らしいです。 遮音性も高くベントからの音漏れもほとんどありませんでした。 音はとにかく快適で、高音質だけどイージーにリスニングしてもらおうという意図を感じました。 空間は少し広めで定位感がわかりやすいです。いわゆる近すぎず遠すぎず、生身で演奏を聴いている時に近い距離感です。 少し重心は浅めに感じましたが、厚みがないわけはないので、充分な迫力を感じながらも、ぐーんと空間に響いていく様を聴きとることができました。 また、立ち上がりの音に丸みがあるので、気持ちよく演奏に耳を傾けられます。激しく刺すようなアタックの刺激音は緩和されている印象があったので、ゴリッゴリのロックやメタルでは硬質さが足りないと感じるかもしれません。 ただし、音の重なりに入ってもパートごとを綺麗に鳴らしきっていたので、分解能の高さを感じました。ピアノペダルの使いわけなんかも丁寧に描写されるうえ、ほど良く明るい響きが繊細で、他の音に隠れがちだった表現がわかりました。絶妙な残響感が空間に溶けていくのを聴いていられるのは快感でした。3Way採用なのに上から下までのつながりに違和感を感じないのはチューニングが寄与していると実感する部分です。 ボーカルに関して、中高域がほんの少し引っ込んでいるように感じますが、存在感はしっかりしていて、目の前で歌ってくれているかのような音像です。音圧の調整が、長時間聴き続ける事を意識しているのかな、と思うくらい快適で、疲れ知らずでした。 全体的に音色は少し明るめですが、腰高ではなく、奥ゆかしさや上品さを感じるイヤホンなので、パンチは捨てがたいけど、繊細かつ優しい音も欲しい、という方にオススメです。 最後に、高めのインピーダンス設計でしたが、スマホでも充分なボリュームはとることは出来ました。 もちろん、高解像度なDAPやドングルDACがあれば、交換プラグ利用をするバランス再生も含め、より本機の性能が活かせるので、一緒に導入することをおすすめします。 試聴環境 ADI-2 DAC iPhone AK380 SR25 試聴楽曲 BADモード live Ghost of smile 人生のメリーゴーランド リベルタンゴ 激動プログレッシブ Never Enough