スタッフレビュー一覧
店頭スタッフが様々な商品をご紹介
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にぺ
@e☆イヤホン 秋葉原店
VISION EARS
MEISTER
¥308000 税込
ボーカルを余すことなく表現する巨匠
音楽好きであれば、ボーカルに浸りたい、酔いしれたいと感じる時が少なからずあるでしょう。 そんな欲望を叶えてくれるのがMeisterです。 「日本限定モデル」という点も魅力的です。 肝心なサウンドの特筆すべき点は、そのボーカルの表現力です。 男性ボーカルでも女性ボーカルでも、アーティストの息遣いまで繊細に捉えつつ、存在感を強く感じさせるサウンドです。 今回はDAPにA&Ultima SP3000 Copperを使用し、ケーブルにはEffectAudio CODE24Cを採用しました。 以下は、ボーカルが際立つ曲とインストゥルメンタルでの所感です。 millennium parade & 椎名林檎「W●RK」 椎名林檎さんの妖艶な歌声と常田大希さんのワイルドな歌声をバックに、楽器隊が複雑な動きをする楽曲です。 2人の掛け合いはもちろん、ベースやバスドラムによって演出される低域も非常に迫力があります。 しかし、決して音が混ざることなく、分離しすぎることもなく、ちょうど良い塩梅で楽しむことができます。 小鳥遊キアラ「DO U」 特徴的な歌声でやや高めのキーで歌う女性VTuberの楽曲です。 高域の刺激が気になるかと思いましたが、気になることなく、刺さる手前で綺麗に伸びる印象です。 低域は弾むように小気味良く鳴り、非常に楽しく聴ける一曲です。 久石 譲「Kids Return」 弦楽器とピアノによるインストゥルメンタルで、今回は二胡を加えたアンサンブルバージョンを聴きました。 ボーカルの表現に優れるMeisterですが、ボーカルのないインストゥルメンタルでも中域の卓越した表現、低域の迫力、高域の伸びやかさが、完成度の高いサウンドを届けてくれます。 ボーカルに重点を置きながらもオールラウンドに再生できる、まさにマイスターの名に相応しい製品です。
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にぺ
@e☆イヤホン 秋葉原店
EFFECT AUDIO
Code 24C Limited (ConX Basic to TermX Basic)
¥77000 税込
カジュアルに銅の真髄を
銅の単線を用いたCodeシリーズが、ビビッドな装いを纏い新たな構成で登場しました。Codeシリーズ1作目のCode 23では銅の単線を採用し、その見た目のインパクトと音で多くの銅線好きを魅了してきました。 今回のCode 24C Limitedでも例に漏れず銅の単線を採用していますが、構成と太さが変わりました。Code 23ではケーブルの中心に太い1本の単線を採用しているのが特徴でしたが、今回のCode 24C Limitedでは細めの単線を3本採用してるのが特徴になります。 また、ケーブルの太さがCode 23では16.5(AWG)、Code 24C Limitedでは18.5(AWG)となっており、2(AWG)細くなっています。細くなった事と被膜も柔らかくなった(私感になります)のも相まって、かなり取り回しが良くなった印象です。 今回のレビューには普段から使っているA&ultima SP3000 CopperとVISION EARS VE2(カスタムIEM)を使用しました。 肝心の音ですが、銅線らしい重厚な低域が印象に残ります。割と支配的なベースサウンドなのも相まって、合わせるイヤホンによっては低域過多に感じるかもしれません。ですが、弦楽器におけるベースには目を見張るものがあります。 一方でボーカルは若干距離を感じるのでここは好みが分かれそうです。他の帯域が被さって距離を感じるというのではなく、純粋にそういうチューニングなので決してボヤけて聴き取りづらいというのは無いかと思います。 高域は高域側にレンジがあまり広く無いのが影響してか少しでも高域の限界値を超えると刺さり気味に感じてしまうのが玉に瑕です。もちろん歯切れがよくモタつくことのないソリッドさはCode 23のエッセンスを継いで健在です。 試聴環境 DAP:Astell&Kern A&Ultima SP3000Copper イヤホン:VISION EARS VE2(カスタムIEM) 試聴曲 King Gnu 「):阿修羅:( 」 まらしぃFeat.鏡音リン 「アマツキツネ」 久石譲 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 「SILENT LOVE」
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にぺ
@e☆イヤホン 秋葉原店
AFUL
Magic One
¥25990 税込
シングルBAの魔法
皆さんはシングルBAのイヤホンと聞くと、どんな印象を持ちますか? 「低域の迫力が少なく、音場も決して広いとは言えない一方で、ネットワークを組まないので低域から高域の繋がりが滑らかで、スッキリとしていて見通しの良い音を鳴らしてくれる。」こういった印象を持たれる方が多いかと思います。 今回ご紹介する「Magic One」は、上記の音の繋がりの滑らかさと見通しの良さに加え、1BAとは思えない低域と密度の高い充実した音を鳴らしてくれます。 「Magic One」最大の特徴はやはりシェルの中にあるウネウネとした共鳴管でしょう。シングルBAですが、このウネウネとした共鳴管が入っていることもあり、大きさは同社の5ドライバー搭載の有線イヤホン「PERFORMER 5」とほぼ同じくらいです。重心を感じられる低域から明朗な高域が鳴らせるのはこの共鳴管のおかげでしょうか。 今回の試聴では、普段使っているAstell&Kernの「SE300」を使用しました。 「SPECIALZ」のようなバンドの楽曲において、ベースやバスドラの唸るような低音を1BAでここまで再現できているのは流石です。ややボーカルが近めに聴こえるので、バックの楽器にかき消されることなく自然にスっと入ってくる印象です。 吹奏楽曲でも屈指の難易度を誇る「The Seventh Night of July ~TANABATA~」ですが、全体の動きを把握出来る位に音場感は広めです。A.Saxのソロパートではリードが振動し、その振動が楽器を通して音になる情景が目に浮かびます。 フルートやクラリネット等の高音木管によるソリでは線が細くなりすぎることなく繊細に描かれ、シングルBAの強みを感じられると思います。流石に全パートがff(フォルテッシモ)になる場面では少々窮屈さを感じますが、それでも余裕のある鳴り方をしています。 「ElsaーMaria」はボーカロイドによる楽曲で「Magic One」のボーカルの表現力の強さを感じ取れました。ハイブリッド型だとボーカルに被さって聴こえがちな低域や、マルチBAだとシャリつき気味な高域が「Magic One」ではバランスよく鳴っており聴き疲れしにくいのも特徴だと感じました。 メインにもサブとしても満足の出来るイヤホンです。是非ご視聴ください。 試聴音源 ・King Gnu 「SPECIALZ」 ・東京佼成ウインドオーケストラ 「The Seventh Night of July ~TANABATA~」 ・seleP feat.MAYU 「ElsaーMaria」