スタッフレビュー詳細
高音質×軽量×スタイリッシュ×ストリーミング×スタミナ×拡張性。現代の音楽プレイヤーとして素晴らしい完成度
持ち運び用の音楽再生機器を選んでいるお客様が眉をしかめるポイントのひとつは大きさと重さです。
オーディオ製品はでかいトランスやらコンデンサ、劣化や損失に繋がる素材の排除を主に高品位=重い素材を使って高音質を目指していました。当然質は良くなるのですが大型化や重量化をしてしまうので、そのバランスを取るのがメーカーの腕の見せどころと言えますが、このNW-ZX707はそのバランスが素晴らしいです。
肝となる音質を先にお話しすると、とにかくクリア。一切の濁りが無い繊細な音です。
音の立ち上がりは息を飲むほど速く正確。音の端を捉えることでより音楽のリアリティは増し、楽曲の空気感にも寄与してくれます。高解像度という言葉がふさわしい音楽プレイヤーだと感じました。
音の抜け感や残響の心地よさも秀逸で、「4 Impromptus Op.90 II.Allegro」のようにスピード感が強い音楽は高い解像度が無いと間延びしたような、それこそ演奏が正確に分からくなってしまいますが、一音一音がしっかりと輪郭を持っているので、それらが幾重にも重なった時の感動が凄まじいです。
EDMやトランス、メロコアなどの電子音楽を聴いてみてもその解像度の高さを、音の重なりやエフェクトの切れ目で存分に実感できるので、聴き馴染んだ曲ですら新しい発見があることでしょう。
低域の量感は少し控えめに感じましたが、高い拡張性を持つという点にも触れさせていただきます。
本機は上位モデルであるNW-WM1AM2等にも搭載されている音質変更機能を複数採用しているのでユーザーの好みで音に調整をかけることができます。
例えば4倍近い出力になることで、ダイナミックレンジが担保されやすいバランス再生でも、低域の沈み込みはわりとアッサリと抜けていくので、重低音の地面を揺らす程のあのエネルギッシュさが好きな方は、ノーマル状態からEQなどの各音質調整機能を利用していただければ満足いくようになると思いますし、PCM→DSDにするだけでも大分低域の質感が掴みやすくなるので細かい調整も効きます。
さらにはOSにandroid12を搭載しているので再生ソフトや、エフェクトアプリ、サービスも好きに選択できるので高いユーザビリティがあります。
画面が大きくなり操作しやすくなりながらiPhone 11 Pro Maxを常用している私が小さいと感じる程度に収まったデザインも素晴らしい。
画面が6インチ程の人気スマホですら多くは重量200g程度ですし、厚みもスマホに近いことからスマホショルダーとの組み合わせも考えられる点も好感を持てます。
BluetoothコーデックはLDACに対応し、360 Reality Audioも利用dでき、動画コンテンツ利用も視野に入ったスペック。
内蔵マイクで、音声アシストにも対応しています。
前モデルであるNW-ZX507からサイズが横に広がってしまったとはいえ、厚みが薄くなり再生時間向上や、電機能率の最適化もされています。
音質含めた各種全てが平均以上の、まさに令和時代の音楽再生の申し子のような製品ですのでオススメです。
量感イメージ
この商品に対する
他のスタッフのレビュー
-
しょうちゃん
@e☆イヤホン
SONY
NW-ZX707 C
¥94050 税込
まさに“良いプレイヤー”
・表現が丁寧で情報量が豊富なサウンド ・聴き取りやすく高解像度のボーカル ・持ち運びの負担が少ない重量とサイズ感 上記の中に気になるものがあった方、必見(必聴)です! ソニーのフラグシップモデルである「NW-WM1AM2」を彷彿とさせるデザインはスタイリッシュでクールな印象です。黒の筐体に金色のイヤホンジャックのフレーム部分と背部にある「WALKMAN」のロゴが非常に良く映えています。 しっかりと所有欲を満たしてくれるデザインは、個人的にプレイヤーを選ぶうえで重要なポイントだと思います。 「NW-ZX707」を語るうえで欠かせないのが、持ち運びに適した軽さです。この高級感、重厚感のある外観とは裏腹に、持ち運びしやすい軽さとサイズ感です。家でも出先でも音楽を楽しみたい方、毎日の相棒として利用される方には非常にうれしいポイントですね。 音については、まるで雲一つない青空のように鮮明なサウンドが印象的でした。音の緩急がハッキリしており、分離感も良く、表現が非常に丁寧です。「NW-ZX507」と比較すると、一音一音の表現の細かさと、中域の量感、解像度の高さが増していると感じました。 低域に関しては余韻の広がりや響きが良く、解像度の高い音です。音圧は強い部類ではなく強すぎない聴きごたえのある音を感じつつも、スッキリと聴ける楽しいサウンドです。 中域に関しては、圧倒的な臨場感と歪みのない芯の通ったボーカルが特徴的です。ボーカルの距離はかなり近く感じました。息遣いやリップ音の表現も丁寧で、リアリティのあるサウンドを楽しめます。分離感の高さのおかげで言葉の一つ一つが聴き取りやすかったです。 高域に関しては他の帯域とバランスをとりつつ、しっかりと細かい部分まで表現されていました。刺さる箇所は一切なく、スッキリとしたまっすぐなサウンド傾向です。 4.4mm接続では、音の広がりや分離感の良さ、解像度の高さがより際立つ印象です。全体の印象としては情報量が豊富でノイズや歪みがなく、高解像度で満足度の高い音を味わえる、弱点の見当たらないサウンドだと感じました。 上記のような音の良さ、利便性に優れている点や、私のレビューではご紹介しきれていない機能も盛りだくさんで、とても“良いプレイヤー”だと思います。プレイヤーをお求めの方、少しでも「NW-ZX707」が気になっている方はぜひ一度お試しください!
-
シャモ
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
SONY
NW-ZX707 C
¥94050 税込
確実な進化を感じさせる確かなサウンド!
【外観・サイズについて】 マットな手触りに、長方形に少し角ばったデザインが特徴的で、金色のジャック部分と背面のウォークマンロゴが良いアクセントカラーになっており高級感があります。 重量は約227gで、前モデルZX-507より63gほど増加していますが、手の接地部分が増え、本体のエッジ部分によりしっかりとしたグリップ感が得られもちやすく、重くなった印象は少なかったです。 【機能について】 今作では、前モデルNW-ZX507にはなかった、PCM音源を11.2MHz相当のDSD信号に変換する「DSDリマスタリングエンジン」を搭載、さらに「DSEE Ultimate」は標準搭載のミュージックアプリだけでなく、その他の音楽サービスにも対応し機能面においても進化しています。 【音について】 様々な音楽ジャンルをバランス良く鳴らしてくれるという音の長所はそのままに、深く太いしっかりとした低音がこの機種の音の特徴だと思いました。 J-POPなどを聴いた際に明るく見渡しの良い音に最初は「お?中高域重視の音質かな」と思っていましたが、そのあとにEDMを流したところ、深く沈みこむ低音にしばらく聴き惚れていました。 けっして全体の重心が低音に寄っているわけではなく、曲の中にあるそれぞれの音をきちんとくみ取り、低音から高音までの高いコントラストの表現が、繊細なディテールも逃さず描く、本格派のリスニングライクな音を生み出しているようにおもいます。 【まとめ】 前作に比べると全体的に大きくなりましたが、その分再生時間が向上していたり、近年ではスタンダードになりつつあるAndroid搭載機という点においてもタッチパネルの大型化により、操作しやすくなったことで全体の使用感においても非常に好感触でした! エントリーモデルからさらなる音質をお求めの方や、ハイエンドには手が出せないけど本格的な音が欲しい。そんな時はぜひこちらのNW-ZX707をご検討くださいませ。
-
はまちゃん@PR部のリーダー
@e☆イヤホン
SONY
NW-ZX707 C
¥94050 税込
フラッグシップモデル並みの高音質を持ち歩く
NW-ZX500シリーズの後継機、NW-ZX707のレビューです。 先ず、見た目から分かる大きな違いが、そのディスプレイの大きさ。 NW-ZX500シリーズは3.6インチディスプレイでしたが、NW-ZX707は大きくサイズアップし、5.0インチ。フラッグシップモデルのWM1シリーズと同等サイズです。 プレイヤー本体のサイズは全体的に大きくなりましたが、実機に触れていると重量は軽く感じられました。また、厚みは大きく変化していないので、ジーンズの前ポケットに入れても快適に持ち歩くことが出来ました。 サウンドに関しては、強い透明感と、臨場感、そして左右上下に広がりがある、まさに「ウォークマン」のサウンド。特にボーカルの存在感が独特で、それが力強い低音と調和して、専用機ならではの満足度の高い音楽体験を味わえます。 フラッグシップモデルで培われた技術が惜しみなくつぎ込まれていますね。WM1シリーズと比較するとスケールの大きさや、微細な音の再現性には少々差がありますが、それでも十分すぎるほどのサウンドクオリティです。 特に、私自身が感動したのは、動画コンテンツを見た時です。NW-ZX707をインターネット接続して、YoutubeからTK from 凛として時雨 『first death』のライブ映像を視聴しました。(空間の広がりが特に感じられた4.4mm接続がオススメです。) 映像の感動は音楽で真価を発揮しますが、はっきり自覚できるぐらい引き込まれました。音楽専用機でMV、PVを楽しむことが新しい趣味になりそうです。 もちろん、音を楽しむ事も素晴らしいのですが、そのクオリティを映像と一緒に味わうことが出来るなら、楽しみが何倍も膨らむでしょう。是非ご体験ください。
-
ハラちゃん
@e☆イヤホン 秋葉原店
SONY
NW-ZX707 C
¥94050 税込
優れたポータビリティと音質を
SONYのミドルクラスDAP、NW-ZX707の紹介です。 【見た目】 前作ZX507と比べ、外径。厚み共にやや大きくなっています。 手のひらで握れるくらいの大きさなので、携帯性は問題ないくらいのサイズ感。長方形のやや角ばった筐体で、3.5、4.4mmジャックそれぞれが金のパーツで覆われており高級感を醸し出しています。 【音】 まず聴いてみてわかるのは低域の厚みと迫力に長けたサウンドということです。ベースのうねりやバスドラのアタック感をうまく捉え、楽曲を下支えする迫力の表現に一役買っています。 上記の通り低域の迫力はありますが、決して低域が支配的なサウンドではありません。全体的に解像度感がありつつナチュラルな帯域バランスで、綺麗にまとまっています。 また、SONYお馴染みのバランス(4.4mm)とアンバランス(3.5mm)を搭載しており、バランスは左右の分離感と音場の広さを感じる広がりのあるサウンドで、アンバランスは自然でまっすぐ鳴ってくれる実直なサウンドを楽しむことができます。 パワーとまとまりのある綺麗さを両立したサウンドで、楽曲の魅力を十二分に引き出してくれます。いつものリスニング体験を1つ上に押し上げたい方にオススメしたいDAPです。是非。
このスタッフの他のレビュー
-
ひろ
@e☆イヤホン 秋葉原店
beyerdynamic
DT 1770 PRO (250 Ohm)
¥95480 税込
優秀な分解能をもつ堅牢なモニターヘッドホン
ボーカルが少し遠めですが全体のセパレーションが優れているモニター設計のヘッドホン。低域が深いところまでグッと入ってくるので、モニターヘッドホンといえど、ホール感の強いボーカルを味わいながらカッコよくエネルギッシュに聴ける密閉型ヘッドホンだと思います。特に左右のセパレーションが秀逸でした。 耳をすっぽりと覆ってくれる大きさであることと、クッションが厚めでドライバーユニットから耳まで距離をとっているのも快適感を強めてくれます。私の頭では側圧も強いと感じませんでした。 重心は若干低いですが音場形成は良くできており、開放的ではないながらも楽曲の定位や密度感をじっくりと楽しめます。スピーカーで鳴らした時との差異が少なくなるような調整という印象でした。 ハイハットなどの高音の質感については、刺さらないように丸くなっているように感じました。そのおかげで刺激は少なめで長時間のリスニングでも曲の構成をしっかりモニターし続けられます。音の芯がしっかりしているので、その分ウィスパーボイスなどの高い声の帯域の表現は言葉通りのささやくという印象からはズレてしまうかなと感じました。 ハウジングにある製品名がワンポイントデザインとなっておしゃれ。ハウジングを支えるアームですら業務用の無骨さもありながら、綺麗なヘアライン仕上げが高級感を感じます。 ケーブル二種とセミハードケース、二種類のイヤパッドが付属しており充実したアクセサリなのも好印象。レザーとベロアのイヤパッドがあり、なかでもベロアにすることでアタックは弱めになり、先述の遠かったボーカルが少し近づきました。質感はよりウェットになり重心も少し上がったので、ベロアの方がバランスよく聴こえてきます。イヤパッドでも面白いほど印象が変わるので、一台で二度おいしいヘッドホンです。 試聴環境 CH-AMP with Tradutto RS6 PAW GOLD TOUCH
-
ひろ
@e☆イヤホン 秋葉原店
Cayin
N7【SPK-A003】
¥272220 税込
1-bit DSD DACなど高い技術レベルが、最高の音質を実現したサブフラッグシップモデル
音の存在感をとにかくクリーンにリラックスしながら楽しみたい方にオススメの逸品。実在感がハンパないです。やりすぎない演出力と、病みつきになる表現力のおかげで、楽曲ジャンルを問わない音質とデザインの両面から考えるとすれば、フラッグシップであるN8iiよりも上かもしれません。 本作のCayin N7はこれまでの芳醇で豊かな音楽を作り出してきた同社の音楽的センスと、技術的ノウハウがしっかりと詰め込まれている素晴らしい完成度の音楽プレイヤーだと思いました。注目を集める新DACはもちろん、その他回路構成や設計のひらめきは同社の製品カテゴリーを越えた集大成と言えるでしょう。 再生時間は約10時間、他サービスも利用できるように独自のカスタマイズを施されたAndroid12とSnapdragon 665に4GbのRAMでストレスフリーな操作性。大画面の液晶と大型の高精度ボリュームはだいぶ扱いやすく、丸みのあるフレームはしっかりと手に馴染みます。背面のポリゴンデザインはこれまでの同社製品には無かった洒落っ気を感じます。 本国では日本以上に「7」という数字を特別な時に使うそうなので、本作のN7は普段の製品とは一味違うのだという表れなのかもしれません。しばらく連続で音楽再生をしていましたが、発熱はほとんど感じられず、付属の専用ケースに入れても背面に廃熱用の隙間がある事からじんわりと熱を感じる程度でしたので、安心して使っていけそうです。 カタログスペックや製品詳細から、フルディスクリート設計でないと到達できないクオリティに技術者が悩み、手間暇をかけた余念のない製品である事が窺えます。 ALL to DSDとあったので最初は、音に丸みがあっていい意味でにじみのある柔らかなサウンドになるから楽曲の相性とかでそうだなと思いながら聴いたのですが、ところがどっこい、厚みと輪郭もしっかりとしたサウンドで余計なノイズ無くオールジャンル聴かせてくれて驚きました。 一聴目が宇多田ヒカルさんのFirst Loveだったのですが、重くしっとりとした空気感とそこに溶けるような宇多田ヒカルさんのボーカルが、高いコントラストで同居した表現に目を見張るならぬ耳を見張りました。思わず「ふふっ」とにやけてしまいます。どちらも際立つというのでしょうか。楽曲を構成しているどれもが際立つという印象。主張があるのに丁寧で優しく感じます。それがそこらじゃ体感できない生々しいサウンドへと昇華されているのです。 フラッグシップの特徴にもあった空間的な奥行きも当然ながらありました。低めのボリュームでも高めのボリュームでもしっかりと感じ取れるのでアンプ部やプレミアムセラミックコンデンサーなどの優秀さが本当に沁みいります。 試聴時に恩恵を特に感じたのは上原ひろみさんのムーヴでした。メンバーたちの演奏が細かいところまで描写されていて、微妙な音色の変化をスムーズに鳴らしてくれたので、新しい表現を発見することができ身震いしました。 手に取れるような近くで弾いてくれているかのようなはっきりとしたディティールがあるのに、演奏全体の熱量も脳裏にはっきりと浮かばせてくれる凄味は卓越した音階表現のおかげでしょうか。絶妙なチューニングだと思います。 複数の要素が絶妙に織り交ぜられた、心地よく音楽に没頭できるプレイヤーでありながらワイヤレス製品各種との接続や、Bluetooth DAC、USB DAC、プリアンプ機能と拡張性も高く、オーディオ製品を向上させると、どんな世界が広がるのかをじっくりと味わえる最高の製品だと思います。
-
ひろ
@e☆イヤホン 秋葉原店
iBasso Audio
SR3
¥71820 税込
惹き込まれるボーカルと丁寧な楽器表現をしてくれるブレないヘッドホン
耳を覆うオーバーイヤー型らしさで構成された大型な開放型ヘッドホンSR3。 ガンメタで重々しい印象を受けるヘッドホンですが、装着してみるとイヤパッドのクッション性の高さと、頭を覆うように柔らかくフィットするヘッドバンドのおかげで快適な装着感だったのが良い意味で裏切られました。 三作目となる同社のヘッドホンだからか、頭頂部に触れるヘッドバンド部分がスウェード素材となっているところや、イヤパッドがメッシュ加工だったり、パッド形状が前後ろの高さが非対称であることでより顔にフィットするよう工夫がなされていることに、これまでのヘッドホン作りが生きていると感じます。 密着性がしっかりと確保されながらも痛いほど強い側圧でなく、音楽に集中できる適度さが好印象でした。長時間のリスニングで体勢を変えたとしてもズレないのは嬉しいです。 音質は極めて鮮烈で、クリアなサウンドでした。ガチャつきづらく、ひとつひとつのディティールを丁寧に表現してくれます。左右のレンジも広めで空間への響きが溶けていく感じも綺麗です。エッジがきつい印象はなく気持ちよく伸びます。 低域は若干控えめですが小気味良く鳴ってくれるおかげで、ピアノの伸びやかさやギターの旋律に耳を傾けながらも、安定感のあるベースや存在感のあるサックスのどちらもしっかりと聴こえてきます。 どちらかといえば立ち上がりがしっかりとしつつ、少しクールで硬めな印象を受けたのでクラシックなサウンドよりも、モダンなサウンドの方が相性よく感じました。前方に浮き上がるようなスイートなボーカルなので、現代音楽の、特に女性ものとの相性は抜群だと思います。 ヘッドホン側のコネクタは3.5㎜プラグのメスタイプでコネクタ周りに特別な凹凸もないので大抵のサードパーティ製は利用できると思います。 はじめからバランス再生用ケーブルが付属しているのも嬉しいポイント。150Ωの高いインピーダンスでも充分な音量をとれるようにしているということでしょうか。 バランス4.4㎜からアンバランス6.3㎜の変換ケーブルがついているので、アンバランスのイヤホンジャックを利用している方は別売りの変換アダプタを忘れずご購入ください。 再生機材 EF400 K9 PRO ESS ZEN CAN Signature
-
ひろ
@e☆イヤホン 秋葉原店
QoA
Margarita
¥92394 税込
シルキーかつ階調の豊かさが高い解像度と臨場感を実感させてくれるイヤホン
音質の高さとデザインを含めた品質の高さを両立させる、QoAのフラッグシップ機Margarita(マルガリータ) プロトタイプでは、EST2基とBA4基のドライバー構成で出展されていましたが、EST2基とD1基にBA1基に変更されました。 音を聴くとこの変更に得心がいきます。繊細さや空気感と迫力がうまく中和されており、とても耳に馴染むウェルバランスなサウンドになっています。 これまでカクテル名を製品名に名付けてきたQoAですが、今回も名前に負けずデザインが綺麗です。 メタリックグレイに縁どられたフェイスプレートに、黒と金がデザイナーによって二分されているのですが、よくよく見ると金色の部分には光学粒子が微かに見え隠れしており、チークやアイシャドウを彷彿とさせます。 このあたりのコスメ的な雰囲気や配色は、二人の女性CEOの厳しい美的感性を納得させたからでしょう。 私はとてもオシャレだなと感じました。安っぽさを全く感じませんでしたし、手に持ってみるとノズルからシェルにかけて複雑な形をしている割に軽量で、耳へのフィット感が素晴らしいです。 遮音性も高くベントからの音漏れもほとんどありませんでした。 音はとにかく快適で、高音質だけどイージーにリスニングしてもらおうという意図を感じました。 空間は少し広めで定位感がわかりやすいです。いわゆる近すぎず遠すぎず、生身で演奏を聴いている時に近い距離感です。 少し重心は浅めに感じましたが、厚みがないわけはないので、充分な迫力を感じながらも、ぐーんと空間に響いていく様を聴きとることができました。 また、立ち上がりの音に丸みがあるので、気持ちよく演奏に耳を傾けられます。激しく刺すようなアタックの刺激音は緩和されている印象があったので、ゴリッゴリのロックやメタルでは硬質さが足りないと感じるかもしれません。 ただし、音の重なりに入ってもパートごとを綺麗に鳴らしきっていたので、分解能の高さを感じました。ピアノペダルの使いわけなんかも丁寧に描写されるうえ、ほど良く明るい響きが繊細で、他の音に隠れがちだった表現がわかりました。絶妙な残響感が空間に溶けていくのを聴いていられるのは快感でした。3Way採用なのに上から下までのつながりに違和感を感じないのはチューニングが寄与していると実感する部分です。 ボーカルに関して、中高域がほんの少し引っ込んでいるように感じますが、存在感はしっかりしていて、目の前で歌ってくれているかのような音像です。音圧の調整が、長時間聴き続ける事を意識しているのかな、と思うくらい快適で、疲れ知らずでした。 全体的に音色は少し明るめですが、腰高ではなく、奥ゆかしさや上品さを感じるイヤホンなので、パンチは捨てがたいけど、繊細かつ優しい音も欲しい、という方にオススメです。 最後に、高めのインピーダンス設計でしたが、スマホでも充分なボリュームはとることは出来ました。 もちろん、高解像度なDAPやドングルDACがあれば、交換プラグ利用をするバランス再生も含め、より本機の性能が活かせるので、一緒に導入することをおすすめします。 試聴環境 ADI-2 DAC iPhone AK380 SR25 試聴楽曲 BADモード live Ghost of smile 人生のメリーゴーランド リベルタンゴ 激動プログレッシブ Never Enough