スタッフレビュー詳細
フラットサウンドのオールラウンダー
Flipears (フリップイヤーズ)のARTHA(アーサ)は、端正なルックスに加え、8BAと4WAYクロスオーバーを搭載したモデルです。
ドライバー数の多いイヤホンは情報が多い分、製品やメーカーによってそのアプローチも異なりますが、このARTHAは、個々の棲み分けや役割がしっかりしていて、絶妙な音達のバランス感を味わえる製品です。
この製品の最大の特徴は、2つの音質チューニングスイッチを搭載していること。筐体側面にあるつツマミ部を上げ下げすることで、それぞれ異なった4つの音質(ノーマル、バスブースト、高域拡張、全ブースト)に簡単に切り替えることが出来ます。
個人的には、デフォルト(SWITCH 1、2共にOFF)のサウンドが一番好みでしたが、フラット傾向のサウンドはジャンルを選ばず全ての音を楽しめる、そんな印象を受けました。ヴォーカルも男女問わず、歌い手の表情、輪郭を損なうことなく綺麗に鳴らしてくれます。
低音好きな方のためのバスブーストモード(SWITCH 1をON、2をOFF)は、ただ低域をカチあげる、というものではなく、ベースやキック、バスドラ、鍵盤のマイナスあたりの音域なども、きちんと分別して鳴らしてくれています。音の抜けも程よく、輪郭がくっきりしているので、ファットで抜けの良いサウンドが好みの方は是非このモードをチョイスしてみてください。
高域拡張モード(SWITCH 1をOFF、2をON)は、まさに女性ヴォーカルやピアノ、主に生演奏などを楽しむのに適していると思いました。ハイトーンに厚みや伸びが出るので、クリアな音が楽しめます。
全ブーストモード(SWITCH 1、2共にON)は、まさに極厚なサウンド。とはいえ、ブーストした感じではなく、クリアさをしっかりと残してくれています。例えるなら、適切な範囲内でしっかりブーストしているというか、こういう音作りが上手いメーカーだな、と感心させられました。
ミックス、リファレンス、普段使いなど、色んな用途で使える製品です。
是非店頭でご試聴ください。
量感イメージ
この商品に対する
他のスタッフのレビュー
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ばらね
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
Flipears
ARTHA (Universal Fit)
¥257400 税込
シンプルさも個性も捨てたくない!そんな方に
ノーマル状態のARTHAは全体的なバランスがよく、クセがかなり少ないタイプです。低域はベースよりもキックが目立つ印象です。やや強めのアタック感が気持ちよく、楽しくリスニングできます。 中域はややウェット。特に潤いのあるボーカルが楽曲をより楽しませてくれます。ノーマル状態での高域はやや印象が薄く感じました。芯のある低域にflipearsらしいどっしりさをやや感じますが、使いやすいシンプルなサウンドであると感じました。 1のスイッチをオンにすることでベースが膨らみ、シンプルなサウンドから深みの感じる音質に変化します。音場も横に広がり、暖かい低域に音に包まれているような感覚を受けました。 2のスイッチをオンにすると、ノーマル状態では控えめであった高域のピークがぐっと高くなります。スネアのアタック感や余韻、ギターのジャキっとしたざらつきなどより繊細な表現を感じました。 確かに細やかな表現はしっかりと感じられましたが、どちらもスイッチをオンにすることでイヤな強調をされたり、全体のバランスが偏ったようなサウンドには変化しませんでした。 ノーマル状態がかなり整っているので、スイッチを動かすことでやや彩が加わり、より楽しいリスニングへと導いてくれます。 いろんなジャンルを聴くので基本的にはシンプルなサウンドが好きだけど、たまにはちょっと冒険もしたい...…!という方におすすめです。 ※画像はflipearsカスタムIEM完成品例です
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もい
@e☆イヤホン 秋葉原店
Flipears
ARTHA (Universal Fit)
¥257400 税込
新しい形の万能機
スイッチ切り替えで4つの音を楽しめる機種なので全タイプのレビューをします。 まず、スイッチの切り替えは、爪で簡単に切り替えできるので器具等は必要ないです。深爪の僕でも簡単に出来ました。 SWITCH 1 – OFF | SWITCH 2 – OFF (バランス) フラット気味な音の鳴りですがボーカルが前目に感じました。全体的にほんといい具合で量感に物足りなさもなく、距離感もちょうどいいです。このチューニングだけでも十分いい機種です。 SWITCH 1 – ON | SWITCH 2 – OFF (バスブースト) 別機種?ぐらい低域がごりっごりに出ます。ただバスブーストによくみられるこもった感じはなく迫力と繊細さを兼ね備えており聴きごたえがグッと増します。ヒップホップ、EDM等を聴く時にはこのチューニングがおすすめです。 SWITCH 1 – OFF | SWITCH 2 – ON (高域拡張) バスブーストの後に聴くと低域が物足りない感じがしましたが全然そんなことはなく十分出てました。楽器音の表現力が豊かになり、元々ある定位感の良さと相まって聴き惚れてしてしまいそうな音へと切り替わります。優雅なひと時を過ごしたい時にはこのチューニングを。 SWITCH 1 – ON | SWITCH 2 – ON 濃密コテコテサウンドですがこもらず透明感ある音の鳴りです。低域のパワフルさがちょっと目立ちますがバランスで前に出てたボーカルが一歩下がってフラット気味ですが聴きごたえがめちゃくちゃあります。 聴く楽曲、その日の気分や用途によって使い分けができるのでこれ一つでもこと足りそうな勢いです。 是非、一度ご試聴ください。
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すずき
@e☆イヤホン
Flipears
ARTHA (Universal Fit)
¥257400 税込
空間と奥行き、音の厚みを感じるフラットモニター
フィリピン発のイヤホンメーカーflipearsより、8BAドライバー&サウンドチューニングスイッチ搭載のモデルが登場しました。 スイッチの切り替えで4タイプの音質を楽しめますが、本レビューはスイッチをOFFにした「バランス」チューニングでのレビューです。 真っ先に目に入るのは、ARTHA専用として採用され、Ocean Mosaicと名付けられたデザインの美しさですが、華美なデザインと裏腹に、音質は手堅いモニター的要素と音楽を楽しむリスニング的要素を絶妙に両立した、巧みで実直なチューニングが施されています。 同社モデルのAURORAと共通しますが、基本のバランスはフラットと言えます。上下音域のレンジの広さとレスポンスの良さから、全域にパワフルな印象を持ちますが、音像の中心にフラットバランス特有のブレない芯を感じます。どんな音でも、高域と低域のどちらにも振られ過ぎず、とても聴き取りやすい音です。 特徴として、楽器音やボーカルの生々しさ、優れたディテールを挙げることができますが、とことん音源との相性を選ばない点がARTHAの面白いポイントです。イヤホンによっては、楽器なら電子やアコースティック、ボーカルなら女性、男性ボーカルなど、綺麗に鳴らせるジャンルを分けて表現したりしますが、ARTHAはすべてのジャンルをカバーできている印象です。誇張も不足感もないナチュラルな音に、持ち前の定位感・厚み・パワフルさが組み合わさり、フラットでありながら聴き応え抜群な音を実現しています。楽曲差による鳴り方、聴こえ方の変化が少ないため、安心感・安定感があります。 帯域別で言うと、中高音の鳴り方が個人的なARTHAの推しポイントなので、ご試聴いただけるタイミングがあれば、じっくり聴いてみてほしいです。 再生環境:iPhone – Shanling UP5 試聴楽曲:アイウエ feat.美波&SAKURAmoti(ALTERNATIVE),Segredo(発熱巫女~ず), Who?(Azari),Won’t Back Down feat.P!nk(EMINEM)
このスタッフの他のレビュー
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りょうにぃ
@e☆イヤホン
fumo
fumo TRUTH Open Air Gaming Headset【FUMO-GHS1】
¥29800 税込
軽い装着感と絶妙な解放感
ゲーミングデバイス専門店の「ふもっふのおみせ」が東京ゲームショウ2022でお披露目したことで話題の「fumo TRUTH Open Air Gaming Headset」を紹介します。 その見た目でお気付きかと思いますが、何より軽い! ヘッドバンドも中をくり抜いたフレームのみのようなデザインになっているので、軽量化に尽力したであろう企業努力が伺えますね。 重量が187gしかなく、締め付けも非常に軽いので、着けているのを忘れそう。イヤーパッドも肉厚ながらも軽量、放熱性に優れていて、サラッとした着け心地なので、ライトで包み込まれるような、快適な装着感が味わえます。 音質は、開放型というだけあり、非常にクリアで自然な鳴り方。音の抜けが良く、定位も抜群で、サバイバルゲームなどに無類の強さを発揮してくれそうです。 こっそり敵に近づかれたり、遠くから貫かれたり、そんな嫌な思いから守ってくれるのに一役買ってくれそうです。 あと、声や租借音を聴いたりするのにも良さそうですね。 開放型なので音漏れするのかな~と思いきや、個人的にはそれほど気にならないレベルでした。 ゲーマーのためのマストなギア、e☆イヤホンでお試しいただけますので、是非この軽さと良音を店頭で体感してみてください。
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りょうにぃ
@e☆イヤホン
Noble Audio
FoKus Mystique 【NOB-FOKUSMST-B】
¥64780 税込
「音質ファースト設計」に偽りなし!
カスタムイヤホンを彷彿させる美しい筐体が好印象な「FoKus Mystique」は、カスタムインイヤーモニターのプロであるNOBLE AUDIOが、その技術を惜しみなく注ぎ込んで誕生した「音質ファースト設計」の製品です。 高音質なのはもちろんですが、付加機能についても少し触れたいと思います。 まず、見て最初に感じたのは、そのルックスの良さ。壮麗な宇宙をモチーフにしたという、ひときわ目を引くフェイスプレートは製品ごとに一つ一つ模様が違うので、自分だけのオリジナルイヤホンを手にしたかのような喜びを味わうことができます。 最初の接続方法(ペアリング)についても、何秒押し続ける、何回押す、などの操作が必要ないので迷うことが少ないのではないしょうか。 蓋を開いてイヤホン本体を取り出さずにしばらく待つと、スマートフォン上に製品名が表示され、それを選択すると完了、というお手軽さ。機械的な操作はシンプルなのが一番ですね。 実際に使用してみたところ、タッチセンサーの反応も良く、再生、停止、ヒアスルーへの切り替えもスムーズでした。 ノイズキャンセリング機能は搭載していませんが、フィット感が良く、遮音性も高いので、機械的な遮音感よりもナチュラルな密閉感を望む方にはおすすめです。 ヒアスルー機能もしっかり効くので、イヤホンを装着した状態で急に話しかけられてもスムーズな会話ができます。 音質については、ハイエンド音質特化ワイヤレスイヤホンというキャッチコピーに嘘偽りはなく、全体的な音の迫力、音の粒立ち、定位、どれをとっても「素晴らしい」の一言でした。 特に好きだったのが低域のアプローチで、キックのアタック感がかなり強めなのに歪みがまるでなく、輪郭がぼやけたりもせず、とてもパワフルなサウンド。ベースラインも骨太なのに、それらがぶつかることもなく、以前の製品に増して音の棲み分けが絶妙だと感じました。 ヴォーカル帯も出過ぎず綺麗に鳴るので、ボトムのしっかりしたヴォーカル曲や、ベースの効いた曲、クラブミュージックなどに、より力を発揮してくれそうです。 さらに、アプリでEQを調整できるので、より自分好みの音質にカスタマイズできます。 音にこだわり抜いた逸品、是非店頭で試聴してみてください。
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りょうにぃ
@e☆イヤホン
JBL
ENDURANCE RUN 2 WIRED
ブラック
¥2475 税込
運動時に最適な有線イヤホン
JBLの「ENDURANCE RUN 2 WIRED」は、有線イヤホンにしては珍しく、IPX5相当の防水性能が備わっていて運動時に最適な製品です。 重量も約16.9gととても軽く、捻るように着けることで抜け落ちにくくするツイストロック構造と、ケーブルを上向き、下向き、どちらの方向でも装着が可能な2ウェイ仕様も相まって、装着感は抜群です。 嬉しいポイントとしては、イヤホンの背面にマグネットが内蔵されているので、使用しないときには首にかけて左右を留めておくことで、落下による紛失を未然に防ぐことができます。 そして、JBLのパワフルサウンドは健在で、ダイナミックドライバーらしいまとまりの良いサウンドで、特に低域がしっかり強く鳴ってくれています。 マイクとリモコンも搭載しているので、運動中、急に着信があっても安心ですね。 お求めやすい価格帯で、防水付きでパワフルなサウンドのイヤホンが欲しい方には是非おすすめしたい製品です。 まずは店頭で試聴してみてください。
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りょうにぃ
@e☆イヤホン
Audirect
ATOM3
Lightning
¥8000 税込
「世界最軽量クラス」はダテじゃない
超小型高音質ポータブルDAC「Audirect ATOM3」は、そのキャッチフレーズ通り、高さが25mm、横幅11mm、奥行きも11mmと本当に小さく、スマートフォンに付けていても嵩張る感じや違和感はありませんでした。 重量はわずか5gという驚きの軽さ。着けているのを忘れてしまいそうです。 Atom2はプラグを指す穴が横にレイアウトされていましたが、本製品は縦に配置されているので、使い勝手はこちらの方が良く感じます。 一体型なので断線の心配が少ないのも嬉しいですね。 Atomシリーズらしい低域は健在ですが、このATOM3はクールな音質ながら、全体を通して音にゆとりのようなものを感じました。 傾向としてはドンシャリに分類されると思いますが、高域が嫌にシャリついたり、耳が痛くなるような音では無く、ハットやクリックなどは柔らかめに鳴るので、そこが非常に好印象でした。 3.5mmシングルエンドでコンパクトなLightning端子のポータブルDACをお探しの方には自信を持っておすすめしたい製品です。 是非店頭でご試聴ください。