スタッフ詳細
ひろヒロ
@e☆イヤホン 秋葉原店
嗜む程度にピアノひきます
ストリングス多めのDTM操作と編集練習中
思えばATH-CKM55を購入してから音楽とオーディオにずぶずぶとハマっていきました
スタッフレビュー
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SIMGOT
EA2000
¥43560 税込
ドライなストリングスがハマる
エントリークラスイヤホンのウォーム系で人気を集めたSIMGOTからEAシリーズ新旗艦が満を持して登場です。通常のドライバーのサポートに電磁を利用せずに一定の周波数で共振動作するラジエーターユニットを採用したということで技術的にも新たな試みがなされています。 奥に押し込むか、耳道入り口あたりで支えるかで、だいぶ低域の響き方が変わってしまいます。三つあるベントの中でも一番大きいものが本体内側にあるので、耳穴が浅い方や装着に慣れていない方は気をつけてください。 ベントが気になったので音漏れをチェックしてもらいましたが髪が触れるほど耳を近づけないと聴こえないということだったので音漏れ耐性はありそうです。 箱出し1聴目はザラザラと硬く輪郭もぼやけていたのですが、しばらく鳴らしていると本領発揮されてきて耳から離せなくなってきました。 「Enigmatic Feeling」のイントロで入るギターリフが生々しい。とてもかっこよく耳に響きます。抜けも程よく空間の描写がうまいと感じたので「容疑者ギタリスト」を聴いてみたところ、やっぱりハマりました。ボーカルとバックのディティールバランスが良いとメロウ感が強くなるので、気持ちよく聴ける楽曲だからです。「TELL ME ITS OVER」だと定位はわかりやすく没入感は強くなるのですが低音のパンチは抑え目だと感じました。 木管楽器のかすかな震えも繊細に表現してくれるのは、ラジエーターユニットのおかげなのかもしれません。ボーカルの肉声感をじっくりと楽しめる「暁の車」では悲しくも壮大さのある楽曲の雰囲気を丁寧に表現してくれました。 総合すると全体的に抜けのよい音ですが少しアタックは弱めでした。高い解像度もありながら聴き心地がのよさと迫力の適度さがウリになるイヤホンです。また装着が適切にできないと低音が大きく逃げてしまうので注意が必要です。 幸いイヤピースも2種類付属しているのでユーザーに合わせた調整はできるのでご安心ください。
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Astell&Kern
Odyssey【IRV-ODYSSEY】
¥569980 税込
圧倒的な実力が音楽を多層にし、最高の没入感を与えてくれるイヤホン
本製品は、複数のドライバー制御技術に定評のあるEMPIRE EARSと、ポータブルハイレゾオーディオ製品の始祖とも言えるAstell&Kernが共同で「聴覚の仕組み」に再注目し、新しいアプローチを加えた新時代のベーシックモデルとして開発されました。 そのため矛盾するようですが、あっさりさとしつこさがうまく同居しているような印象でした。 しかし、どの音も立ち位置がしっかりとしており高低差も感じられます。普段なら横一列に並ぶような聴こえ方をするような楽曲も、奥行きが出てくれるのでイヤホン特有の平面的な印象を受けなくて驚きました。 ひとつひとつの音が潰されずに役割をちゃんと果たしているようなイメージです。ラウドネスが上がるという印象とは違って弱い音は弱いまま存在感があるので、月並みな言葉で表現すると聴こえなかった音が聞こえますし、質感の違いも聴き比べられます。特に複数のリリースが見やすいなと思いました。 素材の持つ成分をそれ以上にも以下にもせずに自然と広がってくれる中高域は、音を追うのが楽しくなります。反対に低域はウーファーがあるせいか頭の中でずんっと鳴りました。どちらかといえば少しウォームな低域なのですが、あまりくどさを感じない良質な響き方です。『音を聴くだけでは無く感じる』というコンセプトの割には大味ではないことに、浅いイメージを持っていたことが恥ずかしくなりました。 全体的に骨伝導が聴こえをサポートしているおかげか、その他のドライバーが無理に主張してこない余裕のある鳴らし方をしています。そこが他に無い点と言えるでしょう。音色の表現が多彩で分解能も高いことから、音数の多い楽曲の聴きごたえが一回りも二回りも増すと思います。 多種のドライバーを駆動させることから再生環境である上流も選ぶ事になりそうです。SP3000には本製品向けのEQも用意されているのでユーザーはぜひ試してください。 最後に外観と装着感について、特定の波長領域の光を透過しつつ別波長の光を反射するENIGMAというデザインのフェイスプレートが、手に取るたびに違った顔を見せてくれるので所有欲をくすぐります。本体は厚みがありますが私は奥まで入りがっちりと固定されました。大きく外側に出っ張るということも無く遮音性も高かったです。 2ブランドの名に恥じない極限のイヤホンとするために利用された多くの技術(EIVEC MKII,synX,DCA, Anti-Resonance Compound.etc)の集大成をぜひご体感ください。 試聴楽曲 咲かせや咲かせ 白日 Prologue 星屑の街 Lucy Raise your glass brave shine beyod the veil Vivaldi allegro Ashes 歌よ
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FIIO
LC-RE Pro 2022 【FIO-LCREPRO-2022】
¥32581 税込
豊かな音色に広い音場
金銀銅3種類の素材を使用したFiiOのハイグレードケーブル。スイッチングプラグを採用しており、簡単に3.5mm/2.5mm/4.4mmプラグを換装できます。 サウンドバランスはやや中域から高域にかけて伸びていくように感じられました。低域は量感が減ったというよりはタイトに鳴るような印象を受けます。大きくバランスが崩れるわけでは無い為、扱いやすくイヤホンの組み合わせも多彩だと思います。 サウンドバランスよりも空間表現が大きく変化し中央に寄っていた音が綺麗に広がったように感じました。空気感がしっかり描写されるのでコンサートホールの響きなどを堪能されたい人にもオススメできます。抜け感が重視されることで危惧される繊細さの欠如はほとんどなく、むしろ音の立ち上がりと残響のどちらも楽しめます。 編みこみが緩めなおかげか、8芯のケーブルのイメージよりも柔らかく取り回しに優れていると感じました。また前述の通りスイッチングプラグで2.5mm/4.4mmでバランス接続も容易にできる為、再生環境が変わっても対応できます。 音を少しマイルドにしたい方や空間を少し広げたい方におすすめです。ぜひお試しください。
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HIFIMAN
SUNDARA Closed-Back
¥55880 税込
耳に痛くない中高域を楽しめる
HE-R10から始まったHifiman密閉型シリーズの三作目です。数少ない木材を利用した平面磁界駆動型ヘッドホンのなかでも唯一、ハイエンドヘッドホンにも使われる再生パーツ『ステルス・マグネット』を採用した密閉型ヘッドホンだからか、空間的な余裕が感じられます。それに加えヘッドルームを感じるほどの余裕のある鳴り方なので激しいハイハットもソプラノも難なく鳴らし切ります。長く聴くのに持ってこいのサウンドです。 特に中音域のディティールの細やかさが素晴らしいです。繊細な表現をしてくれながらも、開放型のヘッドホンのようにリリースの方向が外部へと向かっているような感覚がありました。 バスドラの輪郭はやわらかめで、キツさが程よく無くなってくれました。量感は人によって足りないかもしれません。 全体的に音圧は控えめで、安心して身を任せる事の出来る音色です。 また、ボーカル等の中域は厚みがあり聴きごたえがあります。ちょっと前に出すぎだなと感じることが多いJPOPやJROCKなどでも上手くいなしてくれるので、心地よく聴くことができました。 ボディは重めで、側圧をやや感じますが、パッドの柔らかさとトップバンドの大きさも相まって相殺されており、そこまで圧は感じませんでした。遮音性も高めなので外でも安心して使えそうです。 総じてキレキレな音をまろやかにしてくれる為、エッジの効いた硬質な音色を好む人よりも、朗々と鳴る歪まない音を楽しみたい人に、手を出して欲しいヘッドホンです。
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HiByMusic
RS2
¥69990 税込
ストリーミング再生を捨てたポケットサイズで音質重視のレトロなプレイヤー
独自の音楽再生アルゴリズムに加えて、サウンド調整機能MSEBやハーモニックコントローラーを駆使することで生音への忠実さと、ユーザーの好きな聴こえの両方に対応することのできるコンパクトな音楽プレイヤーです。 ポケットにもすんなり入るサイズ。手に馴染む厚みと程よい重さが良い感じにガジェット感を醸し出してくれてますね。 スタンダードなサウンドは美音系サウンドでボーカルは活き活きと歌ってくれます。バックが丁寧な描写なので、輪郭がしっかりとしていながら、単純に引き締めただけでは出ないドライな音色の楽器の表現が特に得意と感じました。 R2Rの不思議なところで、クール寄りの美音だなと思っても、ふと楽曲に含まれるグルーブ成分と言うべきなのか、ドライな音色も的確に表現してくれます。 解像度も高くシティ系やプログレなんかは上手い塩梅にレイヤーが分かれるので、ああ、こんな風に合わせてたのかって新たな発見があって楽しめますね。低域もはっきりと存在感出しながら適切に出ているように感じました。 再生機として優れている反面イヤホンやヘッドホンの特性もがっつりと出てくる気はします。 複数種で聴き比べたところの共通点は、刺さりを感じないですがしっとり艶やかにではなく、少し元気な鳴り方と感じました。聴きどころを安心して満喫できる再生機。 画面上下反転機能でイヤホンジャックを上下どちらにも挿せるように考えられていたり、音量を均一にするリプレイゲイン機能でボリューム差が大きいクラシックとPOPなどを雑多に聴く音楽愛好家にも好まれるシステム作りとユーザー目線もしっかりしていると感じました。 細かいところですが、ギャップレス設定にしてもDSDからPCM音源への移行時切り替えノイズは高感度イヤホンで乗ってしまいました 最後にUSB DAC時に給電をしないようにする本機の機能は嬉しいです。使用しながらの給電はバッテリーに負荷をかけてしまうので長く使うなら避けたいですからね 試聴環境 EH-TZ700 EST112 Hi-X60 T3-01
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Ferrum Audio
ERCO 【FER-ERCO-B】
¥352000 税込
足さず引かずのリファレンスDAC AMP
フロントパネルのコルテン鋼プレートがトレードマークのFerrum Audioから初めてのUSB DAC AMPが発売となりました。 医療、軍事用エレクトロニクス製品開発を国家プロジェクト下で受け持っていたメーカーがオーディオ業界にも進出したということで、高い精度で組み上げられているであろう製品に期待が高まります。 据え置きのDACAMPの中でもコンパクトなサイズで同社の他製品とのシナジーも考えられたサイズのようです。 デスクの上でも主張が少ない配色で、ロゴライトのワンポイントカラーもカッコイイですね。 処女作なのでわくわくしながら聴いてみると、浮ついたこちらの気持ちを嗜めるかのような強い輪郭の繊細な音が舞い込んできました。 一聴して地のレベルの高さを思い知らされます。ピーキーさはまるで感じられず「BAD APPLE!」の低域を密度がありつつハリよく鳴らす様は、ノリの良さを残しながら、中低域の彫りをしっかりと感じさせてくれます。この解像度ならロック系を聴いたら素晴らしいだろうと思い「Shameless」をかけてみるとディストーションの描き方が素晴らしく正確。さらにはコシのある深い低音でなめらか。生音のもつ倍音成分も豊潤に聴かせてくれます。 空間の余裕もたっぷりとあるので「Symphonic Kikis Delivery Service On clear day」や「Scarborough Fair」の編成を聴くと、高音の伸びやかさや低音の重量感など各パートの主張がありながらも自然とまとまりのある音になって、聴き心地が良いのに、分析的にも聴けるのでずっと浸っていたくなります。 セパレーション良く立体的でありつつも、刺さるギリギリの中高音の華やかさがあるので情報量多くも感動的に音楽を聴きたいという方にオススメしたいですね。 苦手とするジャンルはないと感じましたが、良くも悪くも再生するイヤホンやヘッドホンの特性がだいぶガッツリ暴かれるという印象がありました。数台のイヤホン、ヘッドホンを聴き比べてみましたが、サウンドの特徴がはっきりとわかるようになるのでリファレンスのDACを探している方や、複数のイヤホン、ヘッドホンのキャラクター違いを楽しむ人にはぜひ手に入れてもらいたいです。 専用の電源コネクタを搭載しているおかげかHYPSOSも抜群の相性を誇ります。 音像のクリアランスがさらに向上するので大変オススメ。 イヤホンですとlow gainにしないとハイが刺さり気味になる場合があのでご注意を 試聴環境 AH-d9200 CLEAR MG PRO HD 800S HE-1000SE VE8 SE846 kublai KHAN xenon 6 HYPSOS
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Maestraudio
MA910S
クリアーミント
¥7920 税込
なめらかで余裕のあるサウンドかつ軽量なボディによる良好な装着感
これまでセラミックオーディオ技術で躍進を続けてきた日本メーカーが、新たなブランドMaestraudioとしてMA910Sをリリース。以前から培ってきた技術があるからこそ、ブランドとして処女作であるにも関わらず、そのすべてに訳がある丁寧な設計で驚かせてくれました。 音の方向性はピーキーにならず、自然と聴けるサウンドといった印象を受けました。 エッジは少な目で、アタック感を抑えてバランスよく聴こえるようにしているからか「恋色に咲け」ではボーカルが優しく浮きあがるような感じになり、ボーカルにフォーカスするためにバックは少し距離が離れます。ここに空間的な余裕もありますが左右にパンが振られると程よい量感のキックが下地になり気持ちの良いライヴ感を味わえるようになります。 JROCKの「遥か彼方」のように、団子になりやすい楽曲でも中低域がしっかりと各楽器で分離してくれて、演奏を聴きに来ているような気持ちになれるのでおすすめ。 だいぶハイトーンな「例えば」を聴いても嫌なざらつきが無いのも好感触でした。穏やかな印象が強くなるので「We Dont Talk Anymore feat Selena Gomez」で中性的な男性ボーカルも聴いてみましたが思ってた以上に相性抜群でした。メロディの流れに乗って浮き上がってくるボーカルは聴き取りやすく自然に言葉を理解できます。 低音の締りはゆるめなので「addicted to that rush」などロックンロールな楽曲の勢いや、スピード感を体感するのは向かなそうです。 ですが、他製品で利用されているVST独特の鋭い金物の鳴り方も、新採用のRSTは若干マイルドに抑えられていて、金属のサウンドを無理なく楽しめるように工夫されているので、破綻なく曲を楽しむというのにもってこいだと感じました。 音圧やアタックは控えめですが、なんでも鳴らしていけるイヤホンです。広めのステージも含めてユーザーの現代音楽の聴き方を変えてくれる貴重なイヤホンだと思いました。楽曲を分析的に聴きたい方や、無理なく自然と耳に入ってくるサウンドバランスが好きな方におすすめです。 試聴環境 iPhone M11S UA3 youtube music
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WAGNUS.
Aqualice Sheep(ヘッドホン用)
3.5mm×2 4.4mm 5極 ストレート
¥134000 税込
抜群のリアルな空気感
Aqualice Sheepはピュアサウンドを求めた多くのオーディオファンをうならせた超極細線材を多重巻きで活用したSheepシリーズの最新版です。 私がシリーズ最初のFrosty Sheepを聴いたときに、音がなめらかすぎて思わずにやけてしまった思い出があります。 本製品は純銀メッキ銅線とシルクを使ったケーブルです。日本メーカーのフラッグシップイヤホンにも採用されている技法で作られていて、ヘッドホンケーブルとしては少し硬いくらいのしなやかさですが、イヤホンケーブルとしてはイヤホン本体の軽量さが仇となり若干取りましがしづらい印象を受けました。 しかしそこにを我慢できれば音はとにかく素晴らしいです。 音色はシルキーでどこかの帯域がわかりやすく強調されるようなケーブルでは無いなと感じました。 純粋に解像度があがり空間描写がより洗練されます。ぼやっとしていた音のディテールもフォーカスがあうことで、全体の分解能も向上するので些細な空気感も表現されて耳心地がよい。 J.FLA verカバーの「Shape of You」を聴いてみました。この曲は、彼女のキャッチ―な声質に合わせて、原曲と比べアコギの質と曲の雰囲気がシティポップのように変わる違いが出てくるのですが、際立つピッキングとボーカルのハーモニーが高解像度で描かれるため、彼女の曲にしっかりと昇華されたうえで楽曲への没入感を高めてくれました。 また「フルート四重奏曲 2番 ト長調kv285a ANDANTE」では口元まで見えるかのような繊細さがあり、各帯域のつながりもスムーズで、いつまでも浸っていたくなります。 つくづく楽曲の世界観を高解像度で表現することに長けたケーブルだなと感じました。 シンフォニックらしい厳かな印象がある「secret door」は、音達の粒立ちが細かく、ボーカルを力強く鳴らしながらも中高域に奥行き感を強く感じるので没入レベルが高く、とても聴きごたえがありました。ストリングスの高いところはやや丸みを帯びるようなソフトさがあるのでアタック強いのが苦手な方も安心して身をゆだねられるでしょう。 オーケストラ編成の「歌よ」は、曲が進むにつれて段階で音数多くなっていくのですが、全てのパートが艶やかかつ細やかに聴こえてきます。響きの方向もしっかりと空間に溶けていくように最後まで描写されており、歌い始めとほんの少し被る低周波がこれまた気持ち良い。 厳しくみると低音は深いところから鳴るが量は少し減る印象がありましたが余韻もしっかりと描写するので私は大満足でした。 持ち歩きを考えるとタッチノイズの予防にケーブルクリップの導入がほぼ必須となりそうですが、この至上の音はぜひご体感頂きたいです。
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BQEYZ
Autumn
ベンゾブルー (3.5mmプラグ)
¥22000 税込
海外のオーディオ愛好家達も絶賛したモデル
俯瞰的なキャラクターで頭外定位のイヤホンを探している方は聴いてみて欲しいイヤホンです。 高い費用対効果。いわゆるコスパの良い製品を提供することに尽力しているBQEYZ(Best Quality Earphone for You)が正式にeイヤホンで取り扱い開始となりました。 春夏秋冬をモチーフにネーミングしたモデルが本国ではあるようですが、今回は秋(autumn)と言うモデル。装着者の耳に沿うように設計された凹凸のある筐体デザインが目をひきます。重そうな見た目だなと思って手に取ったのですが軽い。装着してみるとピタッとはまりながらも圧迫感が少なく快適でした。本体にもうけられた空気穴が気圧をうまく逃がせているからなのかもしれません。 音の傾向はレンジ感の強い弱寒色系と感じました。 クリアな音色で分解能が高く、そつなく鳴らしてくれるのでEDMやPOPSはもちろん、クラシックや劇伴とも相性がよかったです。少し高めのインピーダンスが影響しているのか、ボリュームを出しても高音が耳につく嫌な感じがしなかったので、音量をとっても粗さのないクリア感を求めている方に良い選択肢になりそうです。 ボーカルの空気感が強めですが、ハイハットやシンバルを叩いている時は若干見えづらい印象を受けました。前述の少し高めのインピーダンスが関係しているのか少し高音のトランジェントが弱めな調整がなされている印象があり、パートを分析的に聞ける俯瞰さが特徴のイヤホンだなと感じました。 しかしながら、すっきりとしたサウンドが強くなるTrebleや、タイトな低音が増すBassなどのチューニングが本体に装着されているマグネット式チューナーで手軽に音のバランスを変更できることや、リケーブル対応していることを考えるとスタンダードなNormalが音色を強く出しすぎない傾向にあるのはバランスが取れているのかもしれません。 自身の音の好みはよくわからないし、ジャンル問わずに聴いたことない感覚を味わいたいという方にもおすすめです。
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iBasso Audio
DX170
ブルー
¥59620 税込
クリアで分析的に聴くこともできる!大人気音楽プレイヤーの正統進化モデル
初心者向け超人気DAPとして愛されたモデルを覚えていらっしゃいますでしょうか。累計20000台売れたモデル「DX160」がさらに使いやすく、高音質になった次世代機「DX170」として登場です。 約3年越しの新モデル。頻繁に買い替えない方でも3年も使えば買い替えを考える方が多いと思います。スマホなんかがそうですよね。DX170はDX160ユーザーが買い替えをしても間違いなく良くなったと感じられる仕上がりになっています。 前モデルから縦に長くなったのですが、大きさからは想像できない軽さです。ストリーミング対応であることや、軽量さ、カラーバリエーションがあることからDX170もポップに使うことを考えられた音楽プレイヤーだということがうかがえますね。 音質はとにかくノイズレスでした。迫力さよりも緻密さが主軸に感じます。グルーヴ感はちょっと弱めですが、レスポンスは良いです。立ち上がりがしっかり見える事でとてもクリアで気持ち良い。 シャリつきは絶妙に抑えられているものの低音帯よりも高域の方が得意で、ボーカルはやや主張してきます。だし、楽器との距離が少しあるのでごちゃつきやすい楽曲だとしても聞き分けしやすかったです。 どちらかというとライブ演奏やフォーク、バンド系よりも電子音多めのアニソン、EDMの方がより相性がよさそうと感じました。コンプが強めにかけられている曲が多い古めのJPOPなども見違えるHiFiサウンドになるのが楽しかったです。 ソフトウェア面で気になったのが、プリインストールされた再生ソフトに比べると、ストリーミングサービスのアプリを利用時は体感カクツキが増えたように感じました。このあたりは内蔵容量の圧迫などでも変わってしまうものですが、RAM2Gということもあり上位機種や、旗艦スマホに比べてしまうと致し方ないと思います。 Astell&KernのSR25やSONYのNW-ZX500、SHANLINGのM3Xとほぼ同じ重量ですが、その中では画面がいちばん大きく手に持った時のずっしり感がもっとも少なかったです。 初めて音楽専用の機器を購入する方や、 持ち運びしやすいDAPを探している方に満足いただけると思います。 試聴環境:EAH-TZ700