スタッフレビュー詳細
心を揺さぶる“LIVE”サウンド
Ultimate Earsには少ない、ハイブリッドドライバー構成採用の、フラッグシップモデルです。
筐体は非常にコンパクト、カナル(ノズル)も細い設計で、幅広く色々な方の耳にフィットしそうです。強いて言えばカナルが長めで、人によっては、装着感に慣れがいるかもしれません。
サウンドについて、ここまでモデル名を体現するイヤホンは珍しいと思いました。一聴して、広がりとパンチ力のある低音を、身体全体に感じるような錯覚に陥ります。広がりと言っても、際限なく伸びる音ではなく、屋内ステージの空気を目いっぱい震わすような、空間を隔てた壁を感じられる音場です。これほどまでに、ライブ感を強調したサウンドは、聴いたことがありませんでした。
また、どうしても低音域が目立ちますが、決して、上の帯域も聴き劣りしません。支配的な低音に埋もれない、高解像度で聴きやすい中高音域は、UE LIVEのサウンドを作る上で、欠かせないポイントになっています。どれだけ臨場感があっても、ボーカルや楽器の高音成分をマスクするようであれば、音楽に没頭できません。
必要以上に伸びない忠実な中高音域ですが、だからこそ、ステージ上の演奏者を想像できる、まさに、ライブ会場で音楽を楽しむような、生々しい空気感を再現しています。
ライブ音源、ROCK、EDM、HIP HOPとの相性は抜群に良く、アコースティック楽曲も雰囲気たっぷりに楽しめそうです。
ユニークな音ゆえ、万能な感じではないですが、UE LIVEでしか楽しめないサウンドが確かに存在します。
再生機器:Shanling UP5
試聴楽曲:hero_(MonsterZ MATE),トラボルタカスタム feat.鋼田テフロン(梅田サイファー),こんがらガール(Charisma.com)
量感イメージ
この商品に対する
他のスタッフのレビュー
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ニコ
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
Ultimate Ears
UE LIVE
¥418000 税込
長く愛される理由がこのイヤホンにはある‼︎
ステージモニターとして愛用者の多いこのイヤホンは、ライブ会場の臨場感や独特の空間まで感じさせてくれる、アタック感の強いサウンドが特徴です。「Liveを感じたい‼︎」まさにそんな方にオススメです。 まず、このイヤホンの特徴として挙げられるのは、豊かな低域です。ライブ会場のような迫力を感じられる、豊かで美麗なサウンドです。バスドラムの迫力あるサウンドやベースの振動までしっかりと感じられる低域が魅力です‼︎ 「LIVE To-Go」と比較すると、低域は大人しくなり、よりモニターライクな正確性が増しました。また、耳へのフィット感のおかげで、音数が増えたようにも感じます。 中域に関しては、ボーカルが埋もれることなく、ちょうど良い距離感で鳴り、楽器とのバランスが素晴らしいです。アコースティック楽器との相性も非常に良く、弾き語りや会場でのライブ感が驚きのサウンドとして伝わります。「LIVE To-Go」と比較すると、ボーカルが少し近くなり、より迫力を感じさせます。生声感が増し、声の震えまでよりリアルに感じられるのが特徴です。 高域については、量感も十分で、刺さるような音は感じられません。中音域とバランスよくまとまりを感じ、ピアノやシンセサイザーなどの電子音もしっかり表現されています。「LIVE To-Go」ではやや足りなかった高域が、中域と同じレベルの量感に改善され、より電子音が得意になっています。 「LIVE To-Go」と比較すると、総合的にステージモニターにより近づいた印象です。イヤーピースでのカスタマイズ性はなくなりましたが、その分を補って余りある装着感と音の豊かさが特徴で、臨場感や生音感がさらに強化されています。 総じて、カスタムとの相性が非常に良いイヤホンだと感じます。洋楽からJPOP、KPOPまで幅広く対応でき、流行りを追いたい方や、好きなアーティストのライブ会場での生感を感じたい方にオススメです。 試聴環境 iPhone15 PC FIIO BTR7 FIIO K7 MOTU M2 使用楽曲 Lil Nas X 『STAR WALKIN'』 King Gnu 『SPECIALZ』
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ばらね
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
Ultimate Ears
UE LIVE
¥418000 税込
ライブの臨場感や迫力を楽しむならこれ!
さすがプロからも愛されるブランドUltimate Earsのフラッグシップモデル。ステージモニターにも使われるモデルだけあり、高解像度かつ必要な音をしっかりと粒立ち良く鳴らします。 臨場感あふれるこってりな低域ながら、雑味やイヤな存在感は感じられません。広いサウンドホールと圧巻の迫力はまさにライブ音源にぴったり。 モニターらしい分析的なサウンドとリスニングらしい音楽を楽しめる要素のどちらも兼ね備えた、プレミアムなサウンドだと感じました。
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きょろ
@e☆イヤホン仙台駅前店
Ultimate Ears
UE LIVE
¥418000 税込
「LIVE」の冠が似合うパワー溢れるサウンド
まさに「LIVE」の名が似合うサウンドです。 ライヴ会場で聴いているような臨場感で曲に包み込まれます。まずは低域の力強さが一番の特徴でしょう。 UE LIVEの臨場感を作り出しているのはこの響き渡る低域によるものだと感じます。響き渡るといっても音が間延びすることはなく、輪郭はしっかりとしており、音像がはっきりと聴き取れます。 低域に意識がいきますが、その中でも中域・高域は埋もれることなく高い解像度で鳴っています。ボーカルや弦楽器、管楽器類もしっかりと迫力あるサウンドを響かせます。 低域は響き渡る・中高域はしっかり鳴るといった印象です。このバランスがUE LIVEの武器とも言える臨場感・生々しさを表現しています。 ROCKやEDM、HIPHOPに合うイメージが真っ先に浮かびますが、アコースティックな楽曲を聴くのも面白みがあります。アコースティックギターの本体を弦を叩くような音が臨場感良く表現されているので、よりリアルサウンドを体感できます。 UEのモニター定番:UE RRと合わせて特徴の異なる2大フラッグシップ機と言えるでしょう。 再生環境: NW-ZX300→UE LIVE 試聴楽曲: the peggies:ハイライト・ハイライト ドア TRICERATOPS:あのねbaby いっそ分裂 和田唱:さよならじゃなかった 1977 秦基博:ひまわりの約束 幾田りら:レンズ
このスタッフの他のレビュー
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すずき
@e☆イヤホン
EFFECT AUDIO
Code 23 (ConX Basic to TermX Basic)
¥72600 税込
エネルギー満ち溢れる、極太・高解像度サウンド
「Codeシリーズ」に“EFFECT初の単線モデル”が登場し、それが「フラッグシップレベルの銅ケーブル」という、EFFECT AUDIOを知る人にとっては、情報量の多いケーブルかもしれません。 まずお伝えしたいのは、やはり単線ゆえに相応に硬いイヤホンケーブルであることです。EFFECTケーブルの中でもトップクラスの硬さだと思います。ただ、ケーブルの取り回しは素直であり、実際に通勤で使用しても普段使いがむずかしいレベルには感じません。そんなことよりも、多少の扱いづらさを差し引いても使い続けたいサウンドがCode23にはありました。 ずぶとく、厚く、高解像度で、適度なスピード感に広さと、一聴して素性の良いサウンドが眼前に広がり、ボーカルと楽器音(特にギター音)がとにかく映えます。うねりや高音域の自然な伸びは非常に艶めかしく、それでいて刺激はありません。変な癖がないのでどんなジャンルもいけますが、ロック・ボーカル系の楽曲が抜群に合う印象です。 また、特筆すべきは豊かな情報量と高いS/N比です。背景ノイズの少なさゆえ、真っ暗な静寂から音が立ち上がるような感覚と、音響特性がばっちりコントロールされた空間で奏でられたような生々しい描写力と音の鮮度に圧倒される情報量、それらが心地よくミックスされて耳に飛び込んできます。 取り回しを考慮してもお釣りがくるくらいのサウンド体験で、この音が楽しめるなら多少硬くても……と思ってしまうほどの、究められた銅の音をまざまざと見せつけられた気がします。金、銀、銅などさまざまな素材を駆使してきたEFFECT AUDIOだからこその説得力を感じました。 ■試聴機:VE MEISTER,NW-WM1AM2 ■試聴楽曲:花人局(ヨルシカ),Rock on.(ナノ),Rising Hope(LiSA),Hot Meal(Girls Dead Monster),お勉強しといてよ(ずっと真夜中でいいのに。)
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すずき
@e☆イヤホン
CUSTOM ART
FIBAE™ 7 Unlimited
¥215000 税込
解像感とアナログライクを両立した優しいサウンド
FIBAE 7 Unlimitedは、同社のFIBAE 7を再設計・再チューニングしたモデルです。高域用ドライバーを変更したこと、また、クロスオーバーの刷新でダイナミクスと感度を改善したことが大きな変更点とのことです。 ドライバーを更新した影響か、中高域に特徴があるモデルです。角が丸く刺激が少ない、シルキーでさらさらとした自然で優しい聴き心地です。また、透明感・繊細さ・伸びも十分にあり、ボーカルがとても聴き取りやすいです。全体のバランスとしてはフラットですが、ボーカル表現の優秀さが際立っているように感じました。 低域は非常にソリッドで締まっています。小気味よく軽快でレスポンスに優れた低域は、他帯域に被らない程度に存在感があります。“さりげない”という表現が合いそうな優しい広がり方に、少しアナログライクな印象を受けました。現代的なくっきり高解像度さと、耳触りよく温かみのあるアナログさを感じる絶妙なチューニングです。 聴き疲れしづらく、各帯域の不足感もないので、楽曲ジャンル・世代を問わず、さまざまな楽曲と合わせられると思います。 ■試聴楽曲: 夜明けと蛍(n-buna),W/X/Y(Tani Yuki),ORIGINAL(DUSTCELL), CH4NGE(feat.可不),靴の花火(ヨルシカ)
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すずき
@e☆イヤホン
CUSTOM ART
FIBAE™ 5
¥187000 税込
生々しく余裕のある中高域の表現力
ポーランドのカスタムIEMメーカーCustom Artから、トリプルハイブリッド型イヤホンが登場しました。 カスタムIEMには少ない、平面ドライバーを搭載したモデルですが、スペックから想像される以上に優等生なサウンドです。出力差による音質変化を抑えるFIBAEテクノロジーの恩恵か、マルチドライバーでも音量の取りづらさや不足感はなく、スマートフォン直挿しでも高音質で楽しめます。 2基の平面ドライバーは高域と超高域を担当していますが、安易な高域特化という印象はありません。繊細で鮮やかな高域ですが、ボーカルはやや後ろに控えており、高域を突き抜けさせるより、全体の音との一体感を重視したチューニングに感じます。無理なドライブ感がなく、中高音域の表現に余裕と懐の深さを感じます。金物の鮮明な響き、ハイレスポンスなギター音、ボーカルの伸びや解像度など、平面ドライバーによって高域の表現力を破綻なく引き上げている印象です。 ほのかに丸みと温かみのある低域は、ほど良いアタック感と迫力が気持ちいいです。広がりは控えめながらも包まれるような優しい音で、ダイナミックドライバーの特徴を色濃く感じます。 中域もやや後方にあるため、全体としては緩やかなドンシャリ傾向ですが、刺激は抑えられているのでどんな楽曲ジャンルにも合いそうです。強いていえばJ-POPやアニソンなどの明るめの曲や、インストよりはボーカルのある楽曲の方が活き活きしている印象です。 ■試聴楽曲: 夜明けと蛍(n-buna),W/X/Y(Tani Yuki),ORIGINAL(DUSTCELL),CH4NGE(feat.可不),靴の花火(ヨルシカ)
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すずき
@e☆イヤホン
EFFECT AUDIO
Cadmus/8wire (2pin to 4.4mm) Christmas Bundle
¥54500 税込
すっきり見晴らしの良い爽やかサウンド
EFFECT AUDIO Cadmusに8Wireモデルが登場しました。 ケーブル単体の印象と4Wireとの比較をレビューします。 クリアで見晴らしの良いサウンドがCadmus 8Wireの特徴です。ほど良く丸く柔らかな中高音域は、刺激を抑えながら優しく繊細に伸びるボーカル表現に一役買っています。定位感はほどほどですが、高解像度でインパクトのある低音域は、楽器隊が持つ空気感の再現と迫力のある音場を形成しています。 基礎部分はフラットバランスですが、やや一歩前に出る中高音域に、レスポンス良く適度に量感のある低音域と、音楽を楽しく聴かせるエッセンスを感じます。多芯ゆえの豊かな情報量と音の厚みもあり、聴き応えも抜群です。 4Wireとの比較では、全体的に綺麗にグレードアップしたように感じます。4Wireはイヤホンとの相性を選ぶ弱点がありましたが、8Wireでは上手く解消されています。Cadmusの特徴だった、爽やかでパリッとしたトーンや、バランスの良いオールラウンドな印象はそのままに、それぞれの要素に一段、二段磨きが掛かっています。Cadmusが好きな方はもちろん、Cadmusが合わなかった方にも、ぜひ一度試していただきたいほどの進化が見られました。 最後にひとつ、面白いと感じたポイントでもありますが、低音が強いもしくは低音に特徴のあるイヤホンとの組み合わせをオススメしたいです。低音域の持ち味を絶妙に引き出してくれる印象で、唯一無二の個性を感じました。