スタッフレビュー詳細
夜空満開の星々とイヤホン、静寂な空に光るたったひとつの「Starfield 2」
水月雨(MOONDROP) Starfieldが「STELLARIS」という唯一無二な兄弟機を経由し、さらなる夜空を駆ける旅へと踏み出しました。
以前私はレビューにて、「Starfield」を『真夏快晴後の夜空』、「STELLARIS」を『冬の澄み切った夜空』と表現しました。同じような表現で例えるならば、「Starfield 2」は『真夏の夜夜中(よるよなか)、星の光だけが一面に広がる純黒の夜空』といったところでしょうか。
先代の「Starfield」よりも音の透き通り方や音域ごとの陰陽に拍車がかかり、まるで静寂で距離の計り知れない夜空の黒さと、距離や温度によって明るさが微妙に異なる星々の色の対比のような、「Starfield」や「STELLARIS」のシリーズにしか醸し出せない豊かな表現力により磨きがかかったように感じました。
ドライバーの材質は変更されていますが、音の広さ自体に差はないように感じます。カーボンナノチューブ振動板によって奏でられるフラットで広い音場は、「Starfield」というブランドの人気を確立させた魅力と言っても過言ではないと思います。対して「Starfield 2」はフラットなバランスを崩さない程度に中低音域の抑揚があるので、また違った楽しみ方が見つかるのではないでしょうか。
フェイスプレートのデザインは「STELLARIS」のデザインを継承し、ケーブルはプラグやコネクタ、分岐点に華やかな金色のパーツを使いつつも取り回しの良い形状のままです。ビルドクオリティもそのサウンドも一回り二回り……それ以上の進化を遂げた新"星"「Starfield」。ぜひご自身の目と耳で、天体観測にお越しくださいませ。
試聴音源
・Blossom / Synthion
・Pineapple / Takanashi Kiara
量感イメージ
このスタッフの他のレビュー
-
Hulk
@e☆イヤホン 名古屋大須店
水月雨 (MOONDROP)
竹-CHU 2
¥4950 税込
Wan CHU (Want to) get CHU? レトロポップな世界へようこそ!
中国の深圳出身の水月雨 (MOONDROP)から、エントリーイヤホンの定番機「竹 -CHU」の後継モデルがついに発売になりました! 先代は自然で原音に忠実な音作りと、小ぶりで軽量かつかわいいデザインの本体が人気のエントリーモデルでした。2世代目になって大きく変わったのは、筐体の形とその仕様。同社の「蘭 -LAN」と同じ形状の筐体になり、それに伴いケーブルもCIEM 2pin規格の交換可能なものに変更されています。ドライバーも大きさこそ先代と同じですが材質が見直され、より高剛性かつ軽量になりました。 価格はほぼ据え置きでエントリークラスの域ですが、音はエントリーの域を遥かに超えた、最高にゴキゲンなサウンドでした。 先代と同様に自然さや忠実さは持ち合わせていますが、最初から丸く整えられた完成品というよりは、『面は毛羽立ち、角は指が切れそうなほど荒々しい原材料を職人の業で丁寧に研磨し、角を取り、究極の逸品として生まれ変わった魂の作品』こういった表現がふさわしいのではないかと思います。 中低音は深い位置から正確に叩き上げられるアッパーの如し。高音域は中低音域が全く邪魔をしない位置にあるおかげで、主張せずとも聴き取りやすい滑らかな音を奏でてくれます。 特に合うジャンルはシティポップやフュージョン! 個人的には2-StepやUK Garageといった昔懐かしいディスコナンバーも楽しみやすいと感じました。MOONDROPには珍しい、オールドナンバーとの相性がとことん良いイヤホンです。ぜひみなさんの耳でこのグルーヴを感じてみてください! 試聴音源 ・TwinTurbo / ピーナッツくん ・1:15 AM / Ayunda Risu
-
Hulk
@e☆イヤホン 名古屋大須店
水月雨 (MOONDROP)
蘭-LAN
¥7200 税込
新解釈カマボコイヤホン
水月雨(MOONDORP)のエントリー有線イヤホン「蘭-LAN」が登場しました! パッケージは、MOONDORP製品にしてはおとなしめでお淑やかな印象です。 ドライバー構成は1DDで10mm ベリリウムメッキドーム型複合振動板を使用しているとのこと。名称だけだと分かりづらいですが、簡単に言い換えると「SSR/SSP」に使用されたドライバーを「Ariaシリーズ」と同サイズにボアアップしたハイパワーモデル、といった感じです。 ノズル部分に関しては、前述の2機種とは異なる凹凸のある形状になりました。イヤーピースが外れにくくなったのは地味ながらもとても嬉しいポイントです。 音はドライバーの大型化に伴って若干音量が必要になりましたが、スマホ直挿しでも十分鳴らせる範疇ではあります。スマホでも細かいボリューム調整ができると考えれば使いやすいモデルですね。 音質はさっぱりとしたカマボコ系。SSRよりも中低音はふくよかで、Ariaよりも輪郭のハッキリとしたサウンドです。 音は自然体でデザインもシンプルでおしゃれ。ブランドらしさはちゃんと残したボーカル特化イヤホンなので、カマボコ系イヤホンの入門機や、複数ドライバーを搭載したイヤホンのサブ機にもってこいではないでしょうか。 是非一度ご自身の耳でお確かめください! 試聴音源 ・モンダイナイトリッパー! / 名取さな ・レゾンデートル、前線より / 中島由貴
-
Hulk
@e☆イヤホン 名古屋大須店
Anker
Soundcore AeroFit 2
ブロンズゴールド
¥16990 税込
新しくなったオンイヤー型スナイパー、小型になっても音は大迫力!
今大注目のオンイヤースピーカー、耳を塞がないタイプのワイヤレスイヤホン。その中でもAnkerがお届けするスゴ腕スナイパー「Soundcore AeroFit 2」をご紹介します! 先代モデルは、ボディ全体ががっちりとした一体成型の屈強なデザインでした。しかし、最新モデルでは耳掛け部分のパーツが細く柔軟な素材・形状に進化し、本体とのジョイントパーツも多段階で調整可能になっています。専用のケースに入れないと持ち運べないような大型のスナイパーライフルを相棒にしていた傭兵が、折りたたみや分解機構を備えたスマートなマークスマンライフルへと乗り換えた、そんな印象です。 一方で、初めて聴いた際に真っ先に驚かされたのは、その音量と音漏れの少なさでした。 素材や形状が一新されたことで、スピーカー部もそら豆型になり、鼓膜により近い位置で音を鳴らせる構造になったおかげか、音を一切余すことなく鼓膜へ届けることが可能に。このおかげで、ワイヤレスイヤホンでは音量をスマホ側で7~8割程度に設定している私でも、「AeroFit 2」では半分程度で十分な音量を確保できます。また、音漏れについても、身体が軽くぶつからない程度の距離なら気にならないほど。小型化した現在でも、効率的かつ的確な火力を誇る頼れるスナイパーとしての性能は健在です。 見た目も大人びていてケースは小型軽量。現代の戦場のカタチにしっかりと適応した大型新人による芸術的な任務のこなし具合。べた惚れです。みなさんもぜひ一度お試しください! 【試聴音源】 Kids / Bialystocks Here Comes The Sun / The Beatles
-
Hulk
@e☆イヤホン 名古屋大須店
audio-technica
ATH-CKS50TW2
ブラック
¥23980 税込
ケースを持ち歩く必要ナシ!?これぞ"完全"独立型ワイヤレスイヤホン!!
充電用ケースを自宅の充電ドックとしても使える、「ケースから解放された」ありそうでなかったワイヤレスイヤホンが、audio-technicaから登場しました! 「ATH-CKS50TW2」は、本体同士をくっつけるためのマグネットが内蔵されており、ケースにしまわなくても電源のON/OFFを簡単に管理できる仕組みになっています。 とはいえ、既存のワイヤレスイヤホンの多くも本体側で電源のON/OFF操作は可能ですが、この製品はその操作をとにかく簡潔でわかりやすくしたことで、より便利さが際立っています。 この製品の最大の特徴は、何と言っても約25時間という非常に長い連続再生時間。 バッテリー性能を強調する製品は珍しくありませんが、「ATH-CKS50TW2」は特に突出した性能を持ち、比較対象になるのは左右一体型(ネックバンド型)やワイヤレスヘッドホンといったカテゴリの製品でしょう。バッテリー性能に関しては、一段飛び抜けた存在感があります。 「家を出るときにイヤホンは装着したものの、ケースを忘れてしまった。電源の切り方もわからないし、繋ぎっぱなしだと帰りの電車でただの耳栓になってしまうかもしれない…」という経験が、このイヤホンに乗り換えた時点で、もう二度と心配する必要はなくなります。使わないときは本体同士をくっつけておくだけでOKですし、もしスマホに繋ぎっぱなしになっていても、帰りの電車でも元気に動作してくれるでしょう。むしろ、心配になるのはスマホの充電残量の方かもしれません……。 ブーミーな重低音と控えめながらもシャープなメロディ域、そしてラフに使いやすい質感と性能。ちょっと背伸びしたワイヤレスイヤホンを検討中の方には、これが最適解だと思います。 ぜひ店頭でお試しください! 【試聴音源】 ・メギツネ / BABYMETAL ・夢の浮世に咲いてみな / ももいろクローバーZ vs KISS