スタッフレビュー詳細
立体的な表現力と適度な芯の太さが心地良い
解像度の高さを求めつつ、ピーキーにならない聴きやすさと適度な迫力を求める方にオススメな商品です。
平面磁界型ドライバーはどちらかと言えばヘッドホンに採用されているモデルが多く、
高い解像度と正確な定位、1つのドライバーで広い帯域をカバーできるなどの特徴があります。
Supermoonはレスポンスが良く芯のある低域やきらびやかな高域を特徴としつつ、全体的にはバランス良くまとめられた正統派なイヤホンです。
どの帯域も曖昧な表現がなく、全域にピントが合っているように感じました。高域が鮮やかで抜けも良いのでスッキリとした印象に感じますが、低域もしっかりと出ており適度な押し出し感も感じます。
音場は近すぎず遠すぎず一定の距離感で正確に配置されており、特定の帯域が目立ちすぎる事もなく聴きやすく整列されている印象です。
個人的には、細やかに分離して聴こえる小気味良さや低域の音圧がしっかりと感じられる芯のある鳴り方が非常に魅力的に感じました。ポップスやロックなど声や音それぞれの質感が透明感高く正確に描写されている様を聴き分けつつノリ良く聴けるのが楽しいです。
基本的に音源に対して素直な鳴り方なので、合わせる音楽ジャンルは選ばない印象ではありますが、
特徴として音の響きや倍音が重視されるような音源だと少しスッキリと聴こえてしまう場合はあると思います。
ニュートラルで解像度が高い音を求める方には、ぜひ聴いていただきたいイヤホンです。
量感イメージ
この商品に対する
他のスタッフのレビュー
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ばらね
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
Campfire Audio
Supermoon
¥209800 税込
ソフトでまとまりの良いおしとやかなサウンド!
Supermoonは高解像度で伸びよく広い、上品なサウンドだと感じました。 細やかな高域、艶のある中域、芯のある低域が絶妙なバランスでまとまっています。 特にわたしが驚いたのは高域です。 煌びやかさは確かに感じるものの鋭さがなく、しゃきっとしているのに硬すぎない、絶妙な高域はこの機種ならでは。 低域は主張が激しくないものの、芯がありしっかりと存在感があります。 注目して聴いてみるとCampfire Audioらしい濃さも確かに感じ、楽曲によっては主張が強いと感じる方もいらっしゃるかもしれません。 各音域の繋がりはかなり滑らかで、どこかの音域だけ突出していて気になる…!といったことは感じませんでした。 少し中域がほかの音域に比べ一歩後ろにいるようにも感じられますが、繊細なメロディや甘いベースラインの彩りが豊かで、とても楽しくリスニングできます。 「この音域をしっかりと聴きたい!」という方よりはまとまり良く音楽を聴きたい方のほうがお好きかもしれません。 Supermoonは全体的に耳あたりが優しく、おしとやかなサウンドです。 濃いサウンドのEquinoxとも、きらきらと華やかなSolsticeの両機種とも違う良さがあります。 機会があればぜひ3機種を聴き比べていただきたい…!
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りょうにぃ
@e☆イヤホン
Campfire Audio
Supermoon
¥209800 税込
煌びやかで伸びのあるサウンド
Campfire Audioといえば、個人的にはキラキラした美しいサウンドという印象でしたが、この「Supermoon」も漏れることなく、より流麗なサウンドで、さらに新開発の「プラナーマグネティックドライバー」の効果か、より音にまとまりがあると感じました。 低域はソフトで芯があり、と言っても存在感が無いわけではなく、べースラインやキックのアタック感は良好で、むしろ、中高域の豊潤さに一役買っている感じがしました。 中高域はよりウェットで艶のある、煌びやかなサウンドで、何より音の伸びが良い!定位も良く、ヴォーカル帯の再現力も絶妙なので、ハモリやサウンドエフェクトなどの音の動きにもしっかりフォーカスしてくれます。 苦手がなさそうな印象ですが、特に女性ヴォーカル曲に相性が良いかな、と思いました。 煌びやかで伸びのあるサウンドが好みの方には是非おすすめしたい製品です。
このスタッフの他のレビュー
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AKIRA
@e☆イヤホン 秋葉原店
YAMAHA
HA-L7A(B)
¥440000 税込
ヘッドホンの個性を活かし、明瞭さと迫力を最大限引き出す
PURE DIRECTモード、YH5000SEでは細やかな音を非常に明瞭に表現します。立ち上がりに関しては弦が硬く張ったような硬めな印象を受けましたが、厚みや伸びも十分に出ます。音に迫力を持たせつつ滲みなど曖昧な表現を持たせない傾向に感じました。音源やヘッドホンの癖を如実に表現する印象です。 【外観/機能】 特徴的な2つのトロイダルトランスと2つのアンプが組み合わさったようなデザインで、ダイヤルにYH-5000SEと同様にイエローのアクセントが使われているのが印象的です。 機能面では、使用していない機能の回路をバイパスすることでノイズを低減するPURE DIRECT、音楽/映像などそれぞれのコンテンツに最適な音場を再現する 6 つのサウンドフィールドモードの変更、インプットとアウトプットの選択などはダイヤルとボタンに割り当てられており、直感的な操作ができるかと思います。 【音質】 冒頭に述べたPURE DIRECTの他にサウンドフィールドをYH-5000SEで聴き比べをしてみました。この機能を使うと空間表現、ボーカル、効果音の変化がかなりハッキリと反映されます。 個人的に印象的だったのはCONCERT HALLモードです。過去に一度だけ聴くことができたゲームのサウンドトラックのホールの生演奏を聴いたことがあるのですが、このモードで聴くと空間の奥行きや残響感が当時の聴いた印象とかなり近くなり、記憶が呼び起こされる感覚がありました。正確な表現とはまた異なりますが、録音された楽曲で得られる体験としては興味深い機能です。他にもOUTDOOR LIVEモードやCONEMAモードなど様々なシチュエーションに対応したモードがあるので、ぜひお試しいただきたいです。 SENNHEISER HD 800S、PURE DIRECTモードでも試聴しました。音一つ一つの分離感がさらに高くなり、アタック感の表現はよりハッキリと感じられました。これまでのイメージでは空気感を重視した音作りに感じていましたが、音の分離感や重さなどより定位に優れた方向に変化しました。 また特筆すべき点は、HD 800Sが持つ低域の奥行き感と中〜高域の明瞭さのイメージはそのままに定位が向上した点です。正直、定位感が向上するような変化はこれまでも経験したことがあったのですが、代わりにダイナミックレンジや音場が狭くなってしまう事がほとんどでした。HA-L7Aはヘッドホンが持つ個性はそのままに、迫力や定位など、ポテンシャルを最大限引き出してくれるアンプだと感じました。 【試聴楽曲】 アーシャのアトリエ オリジナルサウンドトラック「本の棺と自動人形」 シャリーのアトリエ オリジナルサウンドトラック「小手鞠」 ラリー・カールトン「Room 335」 Hoff emsemble「Dronning Fjellrose」 Ado「私は最強」 Superfly「覚醒」 稲葉曇&Neru「ロールレスウエポン」 etc. 【使用機器】 iPhone15 Plus YH-5000SE HD 800S
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AKIRA
@e☆イヤホン 秋葉原店
ULTRASONE
Signature PURE 【ULT-SIG-PURE】
¥29700 税込
音場感と定位に優れつつインパクトのある低域が魅力
モニター的な聴き分けに優れつつ適度な距離感があり、音を客観的に捉えやすい印象です。側圧もしっかりめなのでDJモニターやロック、EDMなどにオススメです。 【外観/装着感】 全体的にマットな質感で、黒に統一されたデザインが引き締まった印象です。外箱もあまり化粧っ気を感じさせない業務用感があり、音にこだわりたい自分としては非常に好感が持てました。 【音質】 低域はしっかりとした沈み込みと量感がありつつ、中身が読み取れる解像度があります。中〜高域は量感は控えめで距離感のある鳴らし方ですが、定位と分離感が良く物足りなさは感じませんでした。 全体的に音に締まりがあり、量感が低域寄りなため骨太な表現にも対応します。出だしのインパクトに重さが乗りますが、鋭すぎる印象はなくやや丸みがあるため聴きごたえはありつつ聴きやすくもある印象です。スピード感のある楽曲にも対応しますが、高域の量感が少なめな点は好みが分かれるかと思います。 音数の多い楽曲やベースの効いたサウンドなどのインパクトはありつつも、適度な距離感や控えめな高域が聴きやすさに繋がっている印象です。 モニターだけでなくリスニングとしてもオススメです! ぜひご検討ください!
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AKIRA
@e☆イヤホン 秋葉原店
HIFIMAN
Arya Organic
¥198880 税込
解像度が高く、質の良い低域描写が魅力
ダイレクトで描写力に優れた低域、俯瞰して聴こえる中音域、控えめながらもしっかり出る高域という印象でした。低域と中音域同士の定位は近めに感じますが、どちらも支配的ということはなく上手くまとまっています。 ボーカルは俯瞰して聴きたい方、低域の質感を重視する方にオススメです。 【外観/装着感】 ウッド調のフレームを黒が引き締めた印象でカッコイイです。個人的には、ウイスキーの「ジャック・ダニエル」っぽい色味で気に入っています。 装着に関しては従来の「Arya」同様、頭を広く覆うハウジングに耳がすっぽりとハマります。イヤーパッド内径も広く高さもあるので、ドライバーに耳が当たるという事は少なそうです。 【音質】 特に印象的だったのは低域の存在感です。やや近めでダイレクトに感じられつつ量感が多すぎる事はなく、どの音から出ている響きかを分析的に捉えられる描写力がありました。 比較して中音域や高域は少し奥まって聴こえます。 ボーカルよりも楽器が一歩近く聴こえる点は好みが分かれそうですが、ボーカルを俯瞰して捉えられるのは舞台を観客席から観る感覚に近く、映画を観るときなどにマッチする印象があります。 またDACアンプ、プレイヤーなど複数の機器と繋いで聴いてみましたが、低域描写はヘッドホン側の性質が強いのか量感の変化は少なく感じました。中音域〜高域の方が上流の特性が現れやすいように思います。 【Aryaとの比較】 「Arya」、「Arya Organic」いずれも全体的にメリハリがありつつ、楽器も声もそれぞれ定位が明確な部分は共通していると思います。 「Arya Organic」で特に異なる点は、やはり低域です。比較して低域の量感が多く、インパクトはよりハッキリとしていて、響きが豊かで伸びがあります。ダイナミックレンジも広くなっていて、マイルドな印象が出てきています。 また低域の量感の多さは、前述したように相対的に楽器が前に来る印象があり、ボーカルは少し引っ込んだような印象があります。特に、Eagles「Hotel California」では顕著にその特性を感じました。 楽器の音や特に質の良い低域表現を求める方は、「Arya Organic」がオススメです! 使用機器: RME「ADI-2 DAC、HIFIMAN「EF400」、FIIO「K9」、Questyle「QPM」
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AKIRA
@e☆イヤホン 秋葉原店
FIIO
FT3 Black
¥53900 税込
応答性の高さ、低弦まで聴こえる分離の良さが魅力。
全体的にタイトな印象で、個々の音の聞き分けが楽しめるタイプです。 ポップ、ロック、EDMや電子音楽などと相性が良く、スピード感のある楽曲も聴きたくなります。 【装着感】 ヘッドバンドは内部にゴムバンドが入っており、アジャスターの調節などは不要でそのまま楽に装着できます。 面白いのはハウジングを固定するアームの留め具部分に仕掛けがあり、ハウジングがアームに対して適度な力で平行に戻るような仕組みになっています。 例えば、自分はヘッドホンによって耳の下あたりにすき間が出来てしまうことがあるのですが、FT3は自然とその部分にテンションがかかるようになっています。自分が試した上では全体に側圧がかかっており、装着時の負担が少なく感じました。 【音質】 基本的にプロテインレザーパッドの印象です。スエードパッドは後述します。 開放型ながら低域の押し出しがありつつ、定位が明確でボヤけません。とはいえ情報量が削られているような印象はなく、適度な伸びの良さもあります。 ボーカルは若干明るめに聴こえるように感じますが、透明感があり細やかなニュアンスも感じられます。応答性が高く、楽器との質感の違いもしっかりと表現されています。 一番特徴的に感じたのは、帯域9k〜11kHz辺りの量感の多さです。場合によってはボーカルのサ行など歯擦音が気になるかもしれませんが、この部分が音の細やかな印象に繋がっているように思います。楽器のかき消えてしまいそうな弱音が立体的に聴こえ、散りばめられた音を聴き取るのが楽しく感じられます。 スエードパッドに変更すると、それまで輪郭のハッキリしていた低弦の表現にまとまりの良さが出てきました。響きに少し厚みが乗り、倍音が心地良く感じられるようになりました。中域以上は思ったほどの変化は感じませんでしたが、音の立体感は少し控えめになる印象です。 主に低域の質感の変化が感じられます。生音の表現にはこちらの方が相性が良く、合わせる楽曲によって替えてみると面白いと思います。 【試聴環境】 FiiO「K7」「K9」 Questyle「QPM」 RME「ADI-2 DAC」 【試聴楽曲】 ピノキオピー「神っぽいな」 結束バンド「光の中へ」 YOASOBI「アイドル」 ビリー・ジョエル「Piano Man」 etc…