スタッフレビュー詳細
粒立ちよく気持ちのいい高解像度サウンド
純正JH7Pinケーブルと比較し、一聴して感じるのは、非常に素直でバランスの良い音ということです。
Lune MKVIIは、中低域の厚みや艶感、高域の煌びやかさを特徴とするケーブルでしたが、8芯構成とすることで、優等生なサウンド傾向へシフトしました。
もちろん、各特徴の片鱗(良さ)も見えますが、イヤホン本来のサウンドを脚色するほどの味付けは感じません。
その特徴は、「低域の分解能」や「中高域の精細さ」など、純正では少し陰りのあった各帯域を、ほどよく強調しています。
まさに、元々のサウンドそのままを高解像度にグレードアップしてくれる印象です。
味付けや癖が少なく、イヤホンの持ち味を活かしてくれるサウンドは、リケーブルでの音質変化が分かりやすく、万人受けされやすいと感じました。
ただ、高解像化に伴いわずかにクール寄りなサウンドになるため、純正ケーブルの温かみのあるサウンドを好まれる方には、最初若干違和感があるかもしれません。
また、純正ケーブルと比較して線(ワイヤー)が太いため、どうしてもイヤホン装着時の“ケーブルの存在感”は増してしまいます。
ことケーブルの取り回しにおいては、線が細い純正ケーブルに軍配が上がります。ただ、Lune MKVIIも純正ケーブルと同様に、非常にしなやかで柔らかいケーブルですので、取り回しや取り扱いでの不便さは感じませんでした。
総評として、使用感や音質にクセが少なく、それでいて、確かな音質の向上を感じられるケーブルだと思います。どのモデルかに囚われず、JH7Pinユーザーのどなたにもオススメできるケーブルです。
「純正ケーブルが故障した」「リケーブルしたいけど選択肢が…」とお悩みの方は、ぜひ試してみてくださいね!
再生環境:Shanling UP5
再生楽曲:21g(古川本舗),六等星の夜(Aimer),夏の幻(GARNET CROW)
イヤホン:JH Jolene(低域MAX),JH Jimi(低域50%)
量感イメージ
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すずき
@e☆イヤホン
EFFECT AUDIO
Code 23 (ConX Basic to TermX Basic)
¥72600 税込
エネルギー満ち溢れる、極太・高解像度サウンド
「Codeシリーズ」に“EFFECT初の単線モデル”が登場し、それが「フラッグシップレベルの銅ケーブル」という、EFFECT AUDIOを知る人にとっては、情報量の多いケーブルかもしれません。 まずお伝えしたいのは、やはり単線ゆえに相応に硬いイヤホンケーブルであることです。EFFECTケーブルの中でもトップクラスの硬さだと思います。ただ、ケーブルの取り回しは素直であり、実際に通勤で使用しても普段使いがむずかしいレベルには感じません。そんなことよりも、多少の扱いづらさを差し引いても使い続けたいサウンドがCode23にはありました。 ずぶとく、厚く、高解像度で、適度なスピード感に広さと、一聴して素性の良いサウンドが眼前に広がり、ボーカルと楽器音(特にギター音)がとにかく映えます。うねりや高音域の自然な伸びは非常に艶めかしく、それでいて刺激はありません。変な癖がないのでどんなジャンルもいけますが、ロック・ボーカル系の楽曲が抜群に合う印象です。 また、特筆すべきは豊かな情報量と高いS/N比です。背景ノイズの少なさゆえ、真っ暗な静寂から音が立ち上がるような感覚と、音響特性がばっちりコントロールされた空間で奏でられたような生々しい描写力と音の鮮度に圧倒される情報量、それらが心地よくミックスされて耳に飛び込んできます。 取り回しを考慮してもお釣りがくるくらいのサウンド体験で、この音が楽しめるなら多少硬くても……と思ってしまうほどの、究められた銅の音をまざまざと見せつけられた気がします。金、銀、銅などさまざまな素材を駆使してきたEFFECT AUDIOだからこその説得力を感じました。 ■試聴機:VE MEISTER,NW-WM1AM2 ■試聴楽曲:花人局(ヨルシカ),Rock on.(ナノ),Rising Hope(LiSA),Hot Meal(Girls Dead Monster),お勉強しといてよ(ずっと真夜中でいいのに。)
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すずき
@e☆イヤホン
CUSTOM ART
FIBAE™ 7 Unlimited
¥215000 税込
解像感とアナログライクを両立した優しいサウンド
FIBAE 7 Unlimitedは、同社のFIBAE 7を再設計・再チューニングしたモデルです。高域用ドライバーを変更したこと、また、クロスオーバーの刷新でダイナミクスと感度を改善したことが大きな変更点とのことです。 ドライバーを更新した影響か、中高域に特徴があるモデルです。角が丸く刺激が少ない、シルキーでさらさらとした自然で優しい聴き心地です。また、透明感・繊細さ・伸びも十分にあり、ボーカルがとても聴き取りやすいです。全体のバランスとしてはフラットですが、ボーカル表現の優秀さが際立っているように感じました。 低域は非常にソリッドで締まっています。小気味よく軽快でレスポンスに優れた低域は、他帯域に被らない程度に存在感があります。“さりげない”という表現が合いそうな優しい広がり方に、少しアナログライクな印象を受けました。現代的なくっきり高解像度さと、耳触りよく温かみのあるアナログさを感じる絶妙なチューニングです。 聴き疲れしづらく、各帯域の不足感もないので、楽曲ジャンル・世代を問わず、さまざまな楽曲と合わせられると思います。 ■試聴楽曲: 夜明けと蛍(n-buna),W/X/Y(Tani Yuki),ORIGINAL(DUSTCELL), CH4NGE(feat.可不),靴の花火(ヨルシカ)
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すずき
@e☆イヤホン
CUSTOM ART
FIBAE™ 5
¥187000 税込
生々しく余裕のある中高域の表現力
ポーランドのカスタムIEMメーカーCustom Artから、トリプルハイブリッド型イヤホンが登場しました。 カスタムIEMには少ない、平面ドライバーを搭載したモデルですが、スペックから想像される以上に優等生なサウンドです。出力差による音質変化を抑えるFIBAEテクノロジーの恩恵か、マルチドライバーでも音量の取りづらさや不足感はなく、スマートフォン直挿しでも高音質で楽しめます。 2基の平面ドライバーは高域と超高域を担当していますが、安易な高域特化という印象はありません。繊細で鮮やかな高域ですが、ボーカルはやや後ろに控えており、高域を突き抜けさせるより、全体の音との一体感を重視したチューニングに感じます。無理なドライブ感がなく、中高音域の表現に余裕と懐の深さを感じます。金物の鮮明な響き、ハイレスポンスなギター音、ボーカルの伸びや解像度など、平面ドライバーによって高域の表現力を破綻なく引き上げている印象です。 ほのかに丸みと温かみのある低域は、ほど良いアタック感と迫力が気持ちいいです。広がりは控えめながらも包まれるような優しい音で、ダイナミックドライバーの特徴を色濃く感じます。 中域もやや後方にあるため、全体としては緩やかなドンシャリ傾向ですが、刺激は抑えられているのでどんな楽曲ジャンルにも合いそうです。強いていえばJ-POPやアニソンなどの明るめの曲や、インストよりはボーカルのある楽曲の方が活き活きしている印象です。 ■試聴楽曲: 夜明けと蛍(n-buna),W/X/Y(Tani Yuki),ORIGINAL(DUSTCELL),CH4NGE(feat.可不),靴の花火(ヨルシカ)
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すずき
@e☆イヤホン
EFFECT AUDIO
Cadmus/8wire (2pin to 4.4mm) Christmas Bundle
¥54500 税込
すっきり見晴らしの良い爽やかサウンド
EFFECT AUDIO Cadmusに8Wireモデルが登場しました。 ケーブル単体の印象と4Wireとの比較をレビューします。 クリアで見晴らしの良いサウンドがCadmus 8Wireの特徴です。ほど良く丸く柔らかな中高音域は、刺激を抑えながら優しく繊細に伸びるボーカル表現に一役買っています。定位感はほどほどですが、高解像度でインパクトのある低音域は、楽器隊が持つ空気感の再現と迫力のある音場を形成しています。 基礎部分はフラットバランスですが、やや一歩前に出る中高音域に、レスポンス良く適度に量感のある低音域と、音楽を楽しく聴かせるエッセンスを感じます。多芯ゆえの豊かな情報量と音の厚みもあり、聴き応えも抜群です。 4Wireとの比較では、全体的に綺麗にグレードアップしたように感じます。4Wireはイヤホンとの相性を選ぶ弱点がありましたが、8Wireでは上手く解消されています。Cadmusの特徴だった、爽やかでパリッとしたトーンや、バランスの良いオールラウンドな印象はそのままに、それぞれの要素に一段、二段磨きが掛かっています。Cadmusが好きな方はもちろん、Cadmusが合わなかった方にも、ぜひ一度試していただきたいほどの進化が見られました。 最後にひとつ、面白いと感じたポイントでもありますが、低音が強いもしくは低音に特徴のあるイヤホンとの組み合わせをオススメしたいです。低音域の持ち味を絶妙に引き出してくれる印象で、唯一無二の個性を感じました。