スタッフレビュー詳細
より空間表現や臨場感が欲しいASMR好きの方へ
様々な素材で優秀なイヤーピースを生み出すAZLAから新しいイヤーピースが登場しました。医療グレードのシリコンを使用し肌なじみが良く違和感を感じさせにくい「maxシリーズ」のバリエーションモデルになります。
「そもそも『ASMR』とは何ぞや?」と疑問に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。難しく言うと「Autonomous Sensory Meridian Response」=「自律感覚絶頂反応」。簡単に説明すると「人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地良い、脳がゾワゾワするといった反応・感覚」となります。ジャンルの1例を挙げますとバイノーラル録音による雑談や、美容室のサウンドを再現したものなどがあります。そのASMR用に再設計したものが今回の「SednaEarfit max ASMR Standard」です。
今回は私が普段ASMRを聴くときに使用しているMOONDROP「竹-CHU-」に装着して使用しました。
音質の変化としては音圧が上がり、全体的に少し中域が近づくような印象を受けました。中高音域が主体の女性ASMRtistの作品でも中低音域主体の男性ASMRtistの作品でも定位感が上がることにより、臨場感やリアルな空間表現を感じられます。もともと中高音域にフォーカスされている「竹-CHU-」とは相性がよさそうです。
ゲームでも使用しましたが、空間表現がリアルになることで敵の位置の把握がしやすくなったように思えます。少し高域に丸みが出るので銃声なども適度に聴きやすくなりました。
装着感としては、やはり「MAX」系の医療用シリコンのおかげで肌なじみが非常に良いです。ゲームと睡眠時に3-4時間ほど断続的に装着していましたが、痛みは他のイヤーピースより発生しにくいように思います。通常のMAXと違いなだらかに傘が広がっていく形状なので、遮音性も向上しています。より集中できますね。
サイズ展開も細かいので、実際にフィッティングすることによってより装着感の向上が期待できます。細軸用アダプターなども入っているので、多くのイヤホンで使えます。
近年拡大してきた「ASMR」市場をターゲットにしている「SednaEarfit max ASMR Standard」はより臨場感や生々しさ、空間表現を求める方におすすめです。是非ご試聴ください。
再生環境:iPhone13Pro→MOONDROP 竹-CHU-
試聴楽曲:おしごとねいろ ~看護師編~【CV:今井 麻美】
ASMR Surge 「Soap Carving」(YouTubeより)
このスタッフの他のレビュー
-
アラチャン
@e☆イヤホン 秋葉原店
qdc
Live 5SL 【QDC-LIVE-5SL】
¥110000 税込
鋭い立ち上がりのステージモニター
より分析的で鋭い立ち上がりの低音を求める方へのモニターイヤホン「Live 5SL」です。 Liveシリーズの上位機種「8SL」と異なる点はまず、フェイスプレートです。左右別色のフェイスプレートは同じですが、L側が水晶を彷彿とさせるような非常に透明度の高いシェルとなっています。 もちろん音も異なります。「8SL」は情報量の多さを持ちつつも、くどさを感じさせない低音域を軸とした音作りが特徴的でした。それに対して「5SL」は全体的にスッキリ整いつつも、鋭い立ち上がりをした低音です。「5SL」の方がよりモニターライクではないでしょうか。 ドライバー数も大切ですが、その違い以上にチューニングの重要さが垣間見える「Live 5SL」を是非ご試聴ください。 再生環境:SP1000M→Live 5SL 試聴楽曲:KOTOKO Aiobahn「INTERNET YAMERO」 花譜「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」 ずっと真夜中でいいのに。「綺羅キラー(feat. Mori Caliope)」
-
アラチャン
@e☆イヤホン 秋葉原店
NUARL
Sound:A JAPAN Tuning Edition
¥19800 税込
重低音重視の日本モデル
低域のハリ感・量感、空間の広さを重視した「Sound Japan Tuning」モデルです。 一聴した瞬間にベースラインの唸り方が特徴的だと感じました。まるで生音のような滑らかさと重心の低いサウンドで、楽曲の下支えをしっかりしています。ボーカルも柔らかくつややかで、少し距離感はありますが聴きやすく、一歩引いた位置から鳴らすので分かりやすいです。高域も伸びやかで、天井のないような綺麗な伸び方をします。全体的に女性ボーカル向きな印象を受けます。実際に結束バンド「星座になれたら」で試聴しましたが、ピッタリだと感じました。 筐体は同じくNUARL「OverTure」と同じ形を採用しており、二回りほど縮小しているようです。全てが金属だったOverTureとは違い、内側は樹脂で成形されているので軽くて良い装着感です。長時間の試聴でも問題ないのではないでしょうか。 女性ボーカル物や低域の滑らかさを求める方にオススメです。ぜひご試聴ください。 試聴環境:AK100MKII→Sound Japan Tuning Edition 試聴楽曲:日向電工「ブリキノダンス」 ネイサン・エヴァンズ「WellerMan」 スティーヴ・アオキ「Azukita」
-
アラチャン
@e☆イヤホン 秋葉原店
FIIO
M15s 【FIO-M15S-B】
¥176000 税込
マルチでパワフルな上位機
小さいボディに圧倒的パワーと、多彩な出力で様々な用途に使える「Fiio M15S」です。 音質としては上位機種譲りの解像度の高さと前に出てくる締まったクリアな低音、空間の広さが特徴です。 今回もいつもの2曲で試聴しました。「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」ではハリのあるバスドラムに透き通ったボーカルが乗り、パッケージとしての完成度の高さが感じられました。 ナチュラルめに表現する上位のM17と違って全体的に元気なサウンドです。 「Pretender」では弾むようなピアノの音色と、つややかなベースラインが合わさりやはりこちらも全体的なまとまりがあって楽しく聴きやすいと感じました。 またハードコアやロックなどテンポの速い曲でも持ち前のパワーを生かして小気味よく聴けます。 ステップアップ先に最適なマルチに使えるDAPではないでしょうか。元気なサウンド、ノリよく様々なジャンルの曲を聴きたい方にお勧めです。ぜひお試しください。 再生環境:M15S→SE215 試聴楽曲:Ado「踊」 Official髭男dism「Pretender」 花譜「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ feat. 花譜, ツミキ」
-
アラチャン
@e☆イヤホン 秋葉原店
TAGO STUDIO TAKASAKI
T3-02
¥37400 税込
ナチュラルモニターの定番
ナチュラル系モニターイヤホンの定番「T3-02」です。定評のあるTAGO STUDIOのモニターヘッドホンである「T3-01」と同じく木のハウジングが採用されています。 T3-02には、BOX-IN-BOX構造という一般的なプロユースのレコーディングスタジオに用いられている建築構造の方式を採用しており、高い遮音性が特徴です。イヤーピースはSpinFitのシリコンイヤーチップが付属しており、装着感が良好です。 音はナチュラルで、音源に対して忠実に出してくれるように感じました。定位や空気感がしっかりしておりさすがのクオリティです。また、残響感や距離感も自然です。 ナチュラルなサウンドなので聴き疲れしにくく、長時間のリスニングにも使用できます。まさに万能という言葉がふさわしいです。 コネクタが独自規格ではありますが、純正のバランスケーブルも別売りであり、e☆イヤホン・ラボのobsidianやIoliteなども使えるのでケーブルも選べます。 ナチュラル系モニターサウンドの定番であり、優しい柔らかい音でリスニングにも使える万能派「T3-02」を是非ご試聴ください。 再生環境:SE200(ESS側)→T3-02 試聴楽曲:official髭男dism「pretender」 花譜「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」 ずっと真夜中でいいのに。「綺羅キラー(feat. Mori Caliope)」