スタッフレビュー詳細
外でもコンパクトに高音質を楽しみたいなら
iFi-Audioより、大人気シリーズhip-dacからhip-dac3が登場しました。
外見からわかるhip-dac2との違いとしてはまず一点、背面にIEMatchが実装されたところです。高感度のIEMを鳴らす際などに嬉しい機構だと思います。ゲインを切り替えられるPowermatchはhip-dac2より引き続き搭載されているので、出力の必要なヘッドホンなどを鳴らす際にはパワフルに用いることも可能です。
二点目の違いは、デジタル入力方法です。hip-dac2ではUSB-Aに入力する必要があったのですが、hip-dac3ではUSB-Cが採用されているため、数多くの製品があるUSB Type-C to USB Type-CないしUSB Type-C to LightningのOTGケーブルをこの製品にも使用できます。
サイズはhip-dac/hip-dac2と共通のため、前作をお持ちの方はケースを流用できるのも嬉しいところです。さらに、XBass機能も引き継いでいるため、開放型のヘッドホンを用いているときや、迫力のある楽曲を楽しみたい際にはXBassをオンにしてノリよくリスニングを楽しめます。
音質としては、基本的にイヤホンの特徴をそのまま活かしてくれる印象で、その中でも若干低域に主張を感じました。立体的な表現を綺麗に味わえるのではないでしょうか。沈み込むような低域表現の心地よさとボーカル帯の力強さ、美麗さが両立しています。
手持ちのイヤホンにその真価を発揮させてくれるやもしれません。是非一度お試しください。
【試聴環境】
iPhone13 Pro Max
本製品
final A8000
【試聴楽曲】
さユり 「花の塔」
kZm 「Forever Young (feat. BIM & WILYWNKA)」
他
量感イメージ
この商品に対する
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あさやん
@e☆イヤホン 秋葉原店
THIEAUDIO
Wraith
¥69850 税込
コスパ良し!一日中付けていたいサウンドと装着感
ハイエンドIEMで大人気のTHIEAUDIOから、平面磁界駆動の開放型ヘッドホン "Wraith" が登場しました。 まず、目を引くのはそのデザインでしょう。大ぶりなサイズのイヤーパッドが付いておりますが筐体自体は非常に薄型で、公称約460gという重量ながら手に取った際は軽く感じました。 イヤーパッド自体も非常に柔らかな素材で構成されており、側圧はある程度強めですがパッドが柔らかいおかげで装着感は良好な印象です。ヘッドバンドにより頭にかかる負荷も分散されている為、長時間装着していても負担は少なそうです。 続いて、試聴した感想に移ってまいります。粒立ちの良い高域の表現は耳に刺さる事が無く、聴き疲れせず長時間聴いていられるサウンドというのが個人的な第一印象です。 しっかりとした音場の中で、中~高域はレスポンス良く、自然な鳴り方をしています。特に中~中高域の定位が良く、生音の音源はもちろんですが、EDMなどの電子音楽との相性も良さそうです。 立ち上がりのいいサウンドの下地を適切なボリュームの低域が担っている印象があり、その上で、より楽曲に厚みを持たせる中低域の押し出しがこのヘッドホンの特徴ではないかと思います。 それでいて、分厚いサブベースに対して中域が埋もれずに輪郭をもって近くで響いてくれます。 力強い低域表現をしっかりと享受でき、同時に解像度の高いギター・ピアノのサウンドや女性ボーカルも聴き分けができる分離感があるため、楽曲を分析的に聴きたい方にもおすすめです。 個人的には、ある程度しっかりとした出力のある据え置き機AMPで聴くとより真価を発揮できるような印象がありました。 e☆イヤホンでは据え置き機との組み合わせでもご試聴いただけます。是非一度お試しください。 【試聴環境】 Astell&Kern KANN ALPHA 【試聴楽曲】 相対性理論 「チャイナアドバイス」 coldrain 「Six Feet Under」 23.exe 「Telo-Telo」 他
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あさやん
@e☆イヤホン 秋葉原店
HIFIMAN
HE-R9
HE-R9 Bluetooth
¥99880 税込
軽量ボディから感じられる確かに広い音場
HIFIMANから登場した独自トポロジー振動板採用のヘッドホン、HE-R9のご紹介です。 Bluetoothレシーバー「Bluemini R2R」が付属するHE-R9 BTというモデルでは無線Bluetoothワイヤレスで使うことが出来ます。 HE-R10と比較し若干の軽量化がされた本機は、特徴的な傾斜したハウジングはそのままに、材質やコーティングを一新しています。 プラスチック系の素材に赤系のカラーを採用したカップ部分とレザー調のヘッドバンドが、高級感を醸し出しています。 手に持った印象としては軽量かつ堅牢で、圧力をほとんど感じず着け心地も軽やかです。 大型なイヤーカップにより確保された空間でドライバーがきれいに鳴らす反響音から、空間表現力の高さが伺えます。振動版の表面に特殊なナノ粒子のコーティングを行った独自のトポロジー振動板のおかげか、ドラムヘッドの震えやボーカルの息遣いすらも伝わってくるほど解像度が高く、細やかな音と同時に確かに感じられる定位感や分離感が両立されています。 広く包み込んでくれるような低域に支えられた中高域、特に破裂音が心地よく感じられました。 若干角が取れたサウンドなためか、個人的には高域の刺さりも感じず、聴き疲れしづらいという印象です。 無線化できる上に筐体の重みをあまり感じないため、自宅でもお外でも、長時間使用できそうです。是非お試しください。 試聴環境 KANN ALPHA 試聴楽曲 coldrain 「The Maze」 Chance the Rapper 「Hot Shower (feat. MadeinTYO & DaBaby)」 Leon Fanourakis 「完璧主義」 ピーナッツくん & やながみゆき 「未来NEXTメシ」 電音部,Giga,鳳凰火凛(CV: 健屋花那) 「CHAMPION GIRL」
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あさやん
@e☆イヤホン 秋葉原店
Flipears
ZURQ XXIV (Universal Fit)
¥189000 税込
初代ZURQの懐が広がった⁉より万人が聴きやすいサウンドへ。
「Flipears」より、ユニバーサル・オーダーメイド両方で展開されていた「ZURQ」を再設計したモデルが登場しました。 前モデルからの変更点として、シェル側面に「XXIV」の文字が追加されました。この箇所にデザインが施されるのは、他のイヤホンではあまり見られないポイントです。 また、前モデル同様にシェル内側にも「FP」と同じデザインが施されています。これもまた、他メーカーではあまり見ない特長のひとつです。 「ZURQ」という製品が表現するサウンドの世界観はそのままに、初代「ZURQ」では荒々しく尖っていた高域が「XXIV」では柔らかく調整されました。 広い音場を楽しみながら、分厚い低域の上にシルキーなボーカルと滑らかな楽器サウンドが融合し、一本にまとまっています。 イヤホンがユーザーを選ぶような味付けだった俺様系の初代からチューニングが変更され、万人に笑顔を見せてくれる頼れる力持ちお兄さんになったような印象です。ぜひ一度お試しください。
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あさやん
@e☆イヤホン 秋葉原店
Ultimate Ears
UE Pro Reference Remastered
¥192500 税込
always合格点を叩き出してくれる
さんざんレビューされ尽くしているモデルですが、カスタムが到着してからしばらく聴き込んでみたので、カスタムIEMとしての目線も交えてレビューします。 まず、このモデルを一言で表すなら、「上質紙」や「真っ白なキャンバス」といった表現が似合うイヤホンだと思います。長時間のリスニングでも高域が耳に刺さることがなく、個人的には一日中つけていられるサウンドです。 同社の別モデル「UE LIVE」と比べると、RRは音場が広くないのが特徴です。あちらはステージ上での響きに似たチューンなのに対し、RRはスタジオでの音の聴こえ方に近い印象を受けます。サウンドが自分の周囲に配置され、どの音がどこにあるかがはっきり分離します。どの帯域にも強い主張はないものの、控えめな部分もなく、ローからハイまで過不足なく楽曲全てをまっすぐに聴き取れます。イヤホン本体にはモニターとして必要な要素が詰まっており、上流のニュアンスやコンポーザーの意図を汲み取り、様々な表情を見せてくれると感じています。 私は楽曲制作はしませんが、モニターサウンドのように味付けの少ないサウンドが好みで、今回RRを選びました。用途としては、FPSゲームのプレイとソーシャルVRプラットフォームでの利用です。FPSでは、足音を重視するシチュエーションが多く、敵の方向を音で判断しやすいこのイヤホンは、コンペティティブなプレイの強い相棒です。また、高域サウンドが耳に刺さりにくいので、派手なサウンドエフェクトや銃撃音でも負担を感じずにプレイできています。 ソーシャルVRプラットフォームでは、VRゴーグルを用いて視界が360度メタバース世界に没入できる環境で、ワールドのBGMやSE、人の声がリアルに再生され、まるでVRの世界に住んでいるかのような体験が得られます。また、付属の「UE SuperBax」ケーブルは細く取り回しが良く、自作ケーブル(16芯)と比べても圧倒的に扱いやすいです。私の場合、自室で机上に設置した「ADI-2 DAC FS」を通して本機を再生していますが、64インチの長めのケーブルでケーブルによるストレスを感じていません。VRゴーグル使用時も、ケーブル重量を感じず、ステージ上でパフォーマンスをするアーティストにもお勧めです。 さて、ここからはユニバーサルモデル「To-Go」ではなく、カスタムIEMだからこそ感じたことを記述します。 これまで複数のカスタムIEMを所有してきましたが、すべて「割りばし縦」という耳型採取法でインプレッションを作成してきました。割りばし縦とは、割りばしを縦に咥え、少し口を開いた状態を固定して耳型を採取する方法です。閉口状態や「割りばし横」より口を開くため、イヤモニ装着時の会話にも対応できる遮音性が得られます。 シェルは少し口を開けた状態にフィットし、閉口時には耳に若干の圧迫感を感じるかもしれません。個人的には、UEのカスタムIEMが最も耳への収まりが良く、遮音性も高いと感じています。これまで試した他メーカー製品は、遮音性が十分でもやや大きいと感じたものや、小ぶりで遮音性がやや劣ると感じたものがありましたが、UEはフィット感と遮音性のバランスが取れています。 遮音性能が非常に高いため、歩行者通行帯のない道路を歩くときの使用はおすすめできません。ハイブリッド車が静かで接近に気づきにくいという話もよく聞きますが、ガソリン車の音も非常に小さくなり、音楽を再生している時にはほとんど聞こえないことも多々あります。地下鉄の車内などで騒音を気にせず音楽に没頭したい方は是非UEという選択肢をご検討ください。