スタッフレビュー詳細
透明感あふれるダイレクトなサウンド
iFi-Audioの「ZEN Signature」シリーズでは、これまでDACやイコライザーによって対応機器のチューニングを最適化したヘッドホンアンプが発売されてきましたが、「ZEN One Signature」はBluetooth/光/同軸/USBなどの幅広い入力に対応するBluetoothレシーバー兼USB DAC兼DDCになります。
「ZEN DAC Signature」と同じくヘッドホンアンプを搭載していないため、ヘッドホンと合わせる場合にはZEN CANなどのヘッドホンアンプを別に用意する必要があります。そのため、試聴は「ZEN DAC Signature」との比較でそれぞれ「ZEN CAN Signature」と組み合わせて試聴しました。
「ZEN DAC Signature」では、ややクールな質感と正確なレスポンスを持つ再現性の高い音が特徴です。あまり音に脚色せずそのまま変換し送るという仕事を真面目にこなす存在だと思います。
「ZEN ONE Signature」では、そこからベール剥がしたかのような、よりダイレクトなサウンドに感じました。もちろん「ZEN DAC Signature」とは全体の傾向は似通っているのですが、よりストレートなアタック感やにじみを感じさせない表現になっている印象です。
この部分の変化は、「16コアXMOSマイクロコントローラー」を採用したデータ処理能力の強化やボリューム回路を介さないことによる影響かもしれないですね。
より入出力系統が増え様々な用途に活用いただける商品になっていると思います!
ぜひご検討ください!
量感イメージ
この商品に対する
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AKIRA
@e☆イヤホン 秋葉原店
qdc
Anole V14-S【QDC-ANOLE-V14-S】
¥386622 税込
オールマイティーに音楽を楽しみたい方に
4つのスイッチを駆使することで、合計16種類ものチューニングに変えて楽しめます。 スタンダードの設定では高い透明感とダイナミックレンジが広い豊かな空間表現が感じられ、深い低域から高域まで強調感なくバランス良く聴けます。空気感まで表す繊細な表現力に完成度の高さを感じました。 音質の変化に関して、チューニングのスイッチをそれぞれONにした時の印象です。 1:低域の量感が少し増え、ベースラインがより見やすくなりました。 2:中低域〜中域に厚みが出て情報量がより豊かに感じました。アタック感も少し強くなったように思います。 3:ボーカルや楽器の高域表現に鮮やかさが出てきました。高域表現がより煌びやかになります。 4:高域の響きが充実し、シンバルなどの余韻がより綺麗で伸びやかに感じられます。抜けの良さを感じる音になりました。 各スイッチは音が歪んだり粗さのある変化ではなく、透明感は維持したまま各帯域の情報量が豊かになる印象です。全てのスイッチをONにすると帯域バランスを崩すほどではありませんが、少しメリハリの付いた元気な音になり聴きごたえが出てきました。 前モデル「Anole V14」とも比較してみました。前モデルでは、全帯域の高い解像度は共通しつつもより定位感の良さを優先させたようなカッチリとした傾向です。 「Anole V14-S」では定位をしっかりと定めつつ、より空間表現が豊かになりました。音の繋がりがなめらかになり、余韻が伸びやかに感じられます。 前モデルでも優れた帯域バランスを持っていましたが、ダイナミックレンジの広い音になることで生音系なども自然に表現できるようになったと思います。 よりオールマイティーに音楽を楽しみたい方にオススメのイヤホンです!
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AKIRA
@e☆イヤホン 秋葉原店
GRADO
GS3000x
GS3000x(6.3mm標準プラグ)
¥380600 税込
ダイレクトな中低域と少し硬質で抜けが良い中~高域が魅力。
ロックやジャズ、ポップスなどを聴かれる方、低域に密度のあるアタック感と中~高域に広がりや抜けの良さの求める方にオススメです。 ドライバーには第4世代である大型の「X ドライバー」、ハウジングはココボロ材に囲んだメタルチャンバーで構成されています。GRADOでは、木材や金属など異種素材を組み合わせたヘッドホンを手掛けてきましたが、金属素材をドライバーの前側に持ってくるのは初めてではないでしょうか。その作りはサウンドにも反映されているように感じられました。 【音質】 全域を見渡せる音場の広さがありつつ、密閉型を思わせるような密度感やハリのある中音域のアタック感が中央に明瞭に定位するのが印象的でした。中音域は十分な情報量や艶を感じさせますが、抜けも良いからか少しあっさりめに聴こえます。高域は広がりがあり、鮮やかに分離し外に抜けていく印象です。 スピード感のある曲では中低域のノリの良さが際立ち、ライブ感のある表現に没入感を感じました。静かな曲では細やかな表現が心地よく、ほどけるようにキレイに減衰していくさまに美しさを感じました。適度な低域の量感と中域の生々しさがありつつ、音抜けの良さがサラッとした聴き心地に繋がっています。 【HD 800Sとの比較】 GS3000Xは、中低域が定位も近く密閉型を思わせるダイレクトな鳴り方でHD 800Sとは対照的に感じました。深い低域や中高域の量感や音場の広さは比較的HD 800Sに近い印象でしたが、GS3000Xの方が、中音域はやや主張が控えめであっさりとしていて、高域はやや硬質でハッキリとした分離感を感じました。 GS3000Xは、開放型でありながら中低域のダイレクトな質感と中高域の広がりがありつつ分離の良い表現を持つ、他にはない個性を持ったヘッドホンだと思います。 試聴環境 HDV 820、QPM 試聴曲 リモ(花守ゆみり)「夢の蕾」 TRI4TH「Black Crows」 南壽あさ子「On My Way」 岸田教団&THE明星ロケッツ「天鏡のアルデラミン」 etc…
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AKIRA
@e☆イヤホン 秋葉原店
Austrian Audio
The Composer
¥396000 税込
圧倒的にレスポンスが良く素直な音。
低域から高域まで圧倒的なレスポンスの良さを持ち、滲む事がありません。開放型の中では低域の量感が多く、中低域のアタックにもパワーが乗る印象です。 ロックやポップ、アニソンなど比較的何でも合う印象ですが、ライブ音源よりも収録された楽曲がオススメです。音数やスピード感、楽器、声、またそのバランス全体に忖度せず素直な音を求める方にオススメのヘッドホンです。 【外観】 全体が金属製で剛性の高さが伺えます。とはいえ無駄を感じさせないスリムなパーツで組み上げられており、期待通りの軽さがあります。 またComposerにはサイズ調整のアジャスターだけでなく、個々人の頭部形状に合わせたハウジングの角度調整の機構も備えています。洗練された機能美を持つヘッドホンだと思います。 【装着感】 イヤーパッドは比較的大きめで、多くの方の耳をすっぽりと覆えると思います。アジャスターは6段階、ハウジングの角度は4段階で調整でき、スイートスポットは狭い印象なので、試聴の際は細かなサイズ調整をオススメします。 【音質】 どの帯域にもレスポンスの良さを持ちつつ、余韻がとても伸びやかな余韻です。硬く締まりのある音だけではなく、柔らかい音や倍音成分も幅広く表現する懐の深さがあります。また低域のレスポンスの良さは特徴的で、低域の深い部分もボワつく事なく繊細に感じられます。 また、中低域のアタックも明瞭で、弦の弾く音やドラムの打ち込みの音圧感がストレートに感じられます。どの帯域もヘッドホン固有の量感や表現でマスクせず、音源の特徴をしっかりと出してくれます。声の表現も感情を込めた部分の力強さや抑揚も非常にストレートに感じられます。 また音量によるサウンドバランスの変化が少なく、低音量でも細かなニュアンスが潰れません。大きい音が苦手な方も、最適な音圧で楽しめると思います。 【HD 800Sとの比較】 比較してComposerの方が音が近く、低域部分の量感の多さとレスポンスの良さが特徴的に感じられます。 HD 800Sは低域に奥行きや広がりを感じつつ中高域には明瞭さがあり、広い空間の中に楽器や声が映える印象です。Composerは適度に近い距離感で、音の細かなニュアンスを正確に捉えることを重視した印象です。 使用機器 iPhone15Plus、RME 「ADI-2 DAC」、JR SOUND「HPA-203」、K9 Pro ESS 試聴楽曲 あたらよ「僕は…」 星街すいせい「Stellar Stellar」 電気式華憐音楽集団「prima dynamis」 Fourplay「Bali Run」 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団&カスロス・クライバー「I. Allegro moderato」
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AKIRA
@e☆イヤホン 秋葉原店
iFi-Audio
iCAN Phantom
¥660000 税込
残響感まで伸びよく表現する洗練された音
【外観/操作感】 アンプを上下に重ねたようなデザインですが、一体となっています。ちょうどPro iDSD&Pro iCANセットを重ね置きしたのと同程度の高さがあります。 X BassやX Space、ゲイン調整などの各機能は本体のみで操作が完結できます。もちろんリモコンでも操作可能。またボリュームノブにモーターが内蔵されていてリモコン操作で物理的に回転するのがとてもユニークです。 また静電型の各種ヘッドホンを駆動するための機能も内蔵しています。5ピンソケットSTAXの前世代モデルに対応した230Vのノーマル・バイアスの他、STAX/HIFIMAN/AUDEZEなど静電型の各種製品に対応します。本体背面に収納されているアンプカードを切り替える事で使用できます。カード自体に対応するメーカーor機種が記載されていて分かりやすくなっています。 【音質】 ソリッドステートモードでは、分離感の良さやレンジの広さがあり、音同士の質感の描き分けがより自然に感じました。硬さはあまり感じないものの一音一音を伸び伸びと表現し、音数が多くてもしっかりと聴き分けられる透明感の高さがあります。ADI-2単体と比較して上下に定位が広がるようになり、明瞭さでありつつ聴きやすい音作りに感じました。 Tubeモードでは、少し音がまとまり各音の繋がりの良い音になりました。分離感や定位の良さは失われておらず、ほんの少しだけ滑らかさが欲しい時に適度に効いてくれます。少しだけまとまりの良い音になりパンチも出てきました。 Tube+モードでは、さらに音のまとまりが良く倍音がより強く感じられるようになりました。細かい音の聴き分けよりもボーカルの艶感や響きの余韻が綺麗に表れ、音の要所や全体感を楽しめる音傾向になりました。輪郭も丸くなり過ぎる印象はなく、十分な解像度は持っています。 【STAX SRM-T8000との比較】 T8000では、パワフルで解像度が高い鮮やかなサウンドで、より臨場感高く音楽を楽しむ事ができます。細かい音、厚みのある音もしっかりと描き分け、じっくりと音楽を聴き込みたくなります。 Phantomでは、まとまりが良く優しいウォームサウンドで、ゆったりと音楽に没入できます。音のつながりが良く、音楽を全体的に聴くのに適していると思います。 【試聴機器】 DAC:ADI-2 DAC FS(XLR接続) ヘッドホン:HD 800S / THE Composer 【試聴楽曲】 宇多田ヒカル「First Love」、上原ひろみ「ムーヴ(feat.アンソニー・ジャクソン、サイモン・フィリップス)」、高橋洋子「残酷な天使のテーゼ」etc.