スタッフレビュー詳細
中高音域の粒の細かさ、繊細さに引き込まれます。
今回e☆イヤホンで取り扱い開始となったこの「LETSHUOER S12 Pro」。僕自身買取を含めたリユースを主に担当しているので、今まで買取をしているときにお持込されることが稀にあったかな、という印象だったイヤホンの一つです。はじめましてというより「こないだぶりですね」というイメージに近いです。
前置きはさておき、このイヤホンは要素をざっくりとまとめた言葉で表すのであれば「中高音域生粒感モニター」みたいな言葉が似合いそうなイヤホンです。
もちろん低音域もしっかりと聴こえるのですが、無印S12と比べると圧倒的に中高音域の解像度が高い……! そして低音域の主張が強すぎない。程よい低音域の存在がまるでスイカに塩をかけると甘みが増して感じるように中高音域の魅力を引き立てているような印象を受けました。
中高音域の音に関しては、音の粒一つひとつが緻密に描かれているようなイメージで、平面磁気ドライバーの反応速度の高さという特徴も相まって、細かな動きをしている部分まで見えるような再現度の高さに生で音楽を聴いているような感覚を受けました。
THE・フラットなモニターという感じではなく「中高音域寄りのモニターイヤホン」という立ち位置かと思います。これらの音質をググっとまとめて「中高音域生粒感モニター」と勝手に言ってみました。
また、音質だけでなく装着感に関しても触れていきます。
装着感は形にいびつさなどもないシンプルな形状なので、いたって普通かなと思います。耳の中に入る部分もスムーズな丸みを帯びているので、耳の内側の一部に干渉することで生じる痛みなどを感じにくいなと思いました。
素材はアルミニウムで軽量のため、長時間装着しても耳への負担を感じにくいと思いましたが、長い軸のイヤーピ―スをつけるなど、イヤホンと耳との距離が離れるような装着をしてしまうとかなり体の外側に重心が寄ってしまうので、すぐに痛くなる可能性があります。
個人的にはシリコンだとSpinFit「W1」、フォームだとNUARL「MagicEar+7」などがオススメかなと思います。SpinFitのように耳の中に優しくフィットしてくれるようなものや、フォームでも軸の長さがある程度抑えられているものの方が耳の中にかかる負担が少ない上に、イヤホン自体の音が全て耳の中に入って来やすい(音が外部に漏れにくい)ので、本来の音が楽しめるかと思います。
さらにリケーブルもできるので、ここからカスタマイズもできますね。より中高音域を突き詰めるも良し、低音域を少し足してもちょうどバランス良くなりそうです。
色々書いてしましましたが、総じて女性ボーカル好き、中高音域キラキラアニソン・電子音楽好きという方は一聴の価値ありかと思いますので、ぜひぜひ店舗のお近くにいらっしゃった際はご試聴してみてください。
量感イメージ
関連商品
このスタッフの他のレビュー
-
ワット
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
CTM
CE110 CLEAR
¥14850 税込
どんな用途・音源にも合う。食べ物で言うなら“お米”のようなイヤホンです!
一聴した感想は、おおよそイヤホンにつけるようなコメントではないのですが、「お米みたい……」でした。 イヤホンに対してお米みたいって感想の時点でよくわからないと思うのですが、どんな音源にも・どんな用途にも合うこのイヤホンの音質の特徴が、食事で言うお米やパンのように感じたのでこのような表現をしてみました。 メーカーはアーティストのイヤモニ(カスタムIEM)などを手がけているCTM。少し低音域寄りで、すべての音域の動きや粒立ちが見通しやすいモニターサウンドが特徴のメーカーです。 このイヤホンも類に漏れず、低音域寄りの音質をしています。しかし、モニター用途というよりは音楽を楽しむリスニング側に少し寄った性質でチューニングされているのかなと感じます。 音質を一言にまとめると、「低音域寄り・あっさりめ・見通し良し」。特に、ドラムとベースの音域の動きが見えやすく、そのおかげで音楽のリズム感を取りやすいので結果的に音楽を楽しめるイヤホンだなと感じます。 装着感に関してはイヤホン自体の厚みがなく、薄い形状なので耳の中に自然とフィットするような印象です。着けていて痛い、異様に飛び出すなどは起きにくいかと思いますので、シーン問わず使用しやすいです。2ピンのリケーブルにも対応しているので断線した時も安心ですね! まとめると、モニター用途として過不足ない定位感や見通しの良さを兼ね備えたリスニングイヤホンなので、楽曲制作をする方から音楽を気軽に楽しみたいという方までお使いいただける万能イヤホンかと思います。 はじめてのモニターサウンドのイヤホンや、楽曲の細かいところまで聴いて楽しみたい方におすすめです。ぜひ一度店頭にてお試しください!
-
ワット
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
Skullcandy
DIME3 True Wireless Earbuds
BONE
¥6480 税込
機能十分!鞄にちょこんと付けておきたい相棒!
低音域がお好きな方に好評を得ているSkullcandyから、超コンパクトなイヤホンが登場しました! 本体には「Music」「Podcast」「BASSBOOST」の、3つの音質のモードがあります。 「Musicモード」だと、軽いドンシャリといった程度で様々なジャンルの音楽を聴くのにバランスが取れているような音質です。 「Podcastモード」は人の声が聴き取りやすいような音質で、ラジオなどを聴くのに適しています。 「BASSBOOSTモード」は低音域強化。その他のモードだとSkullcandyらしさが少し薄かったのに対し、このモードに切り替えた瞬間一気に「Skullcandyの低音域といえばこれ!」というサウンドに早変わりしました。モード切替もアプリなどは必要なく、本体の操作のみで簡単に変更できます。 また、イヤホン本体は耳の内側に当たる部分が緩やかにカーブを描くような曲線で形成されているので、様々な耳の形の方にフィットしやすいような形状です。形状はいわゆるうどん型の形状で、AirPodsなどを付け慣れている方に取っては馴染みのある装着感ではないでしょうか。 耳に吸い付くような装着感というよりは、軽く装着できるという感じです。なので運動中に使用していると、ふとした瞬間にどこかへ飛んでいってしまう恐れがあるのでご注意ください。 そして、何より目を引くのはそのコンパクトさ。ケース自体にストラップがついているので、別でカラビナなど用意すれば鞄にアクセサリー感覚でつけておくことも可能です! 蓋も爪で止まっていて、イヤホン自体もケースにしっかりとくっついているので激しい揺れなどでも落ちにくいので安心です。
-
ワット
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
KINERA
Freya 2.0 LTD
¥35500 税込
晴れ渡るような中高音域を体感してください!
まず第一印象として感じたのは、中音域・中高音域の見通しの良さと、「晴れ渡る」という表現がぴったりだと感じるさわやかな広がりでした。 まず、音質の面から見ていきます。 低音域は個人的には初代のFreyaの方がパワフルに出ていたと思います。Freyaをさらに中高音域側に寄ったチューニングに調整し、かつ音場の広さを拡大したというような印象を受けました。 中音域は前述の通り、さっぱりしつつもボーカルの部分が1番手前で主張強めに歌ってくれています。中音域の部分のみが前面に押し出してくる、いわゆる“かまぼこ型”のサウンドと比べると低音域と高音域との吊り合いが取れているので、バランスは崩さない程度の主張というところでとどまっているように感じます。 高音域はKnowles社製BAドライバーが活躍しています。細やかなサウンドも繊細に表現され、それでいてさわやかなサウンドは失わず。僕はこういう高音域を求めていました。また、後述しますが、刺さりが非常に少ない。個人的には“感じない”と言いたいところですが、楽曲とかの影響もありますから断言はできませんが……。 次に装着感です。ハウジングのサイズに関しては、ここ最近のKINERAシリーズなどと比べると非常に小さく、装着感はそのおかげで良いです。耳の奥まで入ってくれるので遮音性も高く、頭を振ってもずれずに音楽を楽しめます。 また、ケーブルの耳掛け部分は収縮チューブで作成されており、硬いワイヤーなどはありません。ケーブル自体の柔軟性もあるので耳あたりが非常によく、長時間の使用でも違和感なく装着し続けられると思います。 使用上の注意については、マルチプラグの影響により、若干他のイヤホンと比べるとプラグが長めです。そのため、ポケットにDAPを入れてそこにつなぐような「ポケット運用」される方は、階段の上り下りなど足を曲げるタイミングでプラグ側・DAPのジャック側に負担がかからないか注意が必要だと思います。 商品紹介の部分に記載のある「チューニングコンセプトの『ポップスやエレクトロミュージック』のジャンルを聴くのに適している」という文言については、まさにその通り。というのが聴き込んで感じた部分です。 最初に感じたさわやかな音の広がり。これが中高音域がはっきりと目立ちやすいエレクトロミュージックにおいて心地よくも、聴き疲れの原因になる刺さりを軽減しつつ、音楽の魅力自体は失わずに楽しめました。 逆に低音域は中低音域の張り出しはあるものの重低音の響きというところは控えめに感じました。イヤーピースやケーブルの調整で聴こえやすくするなどで調整してみてください。実際に試せはしなかったのですが、全体のバランスを崩さず低音域の芯を太くするような印象を与えてくれるケーブル、「NOBUNAGA Labs VOYAGER (ボイジャー) 3.5mmステレオミニ/カスタムIEM2pin 」なんかは合いそうなイメージですね。 総じて、ボーカルをメインとして楽曲を楽しむ方や、低音域よりも高音域のほうが好きで、重低音の響きはそこまで主張いらないという方、さっぱりと音楽を聴きたい方(例えばBGM的に音楽を聴くなど)には非常におすすめのイヤホンだと感じました。 ぜひ店頭でお試しあれ。
-
ワット
@e☆イヤホン大阪日本橋本店
THIEAUDIO
Hype 2
Indigo (Blue)
¥49800 税込
あまりにも新機能が実用性に富んでいる……そんなイヤホン。
THIEAUDIOから実用性に富んだ技術を搭載したイヤホンが登場。 今回のイヤホンはフェイスプレートがかなり特徴的な模様で、トロピカルな雰囲気があって格好良いと思います! 個人的には特に青色(Indigo)の色味がかなり好き。細長い葉が重なり合っているような見た目がとても好みで、一直線にぶっ刺さりました。 付属品にはバランスケーブルなどは付属していないので、バランス接続希望の方はリケーブルの必要があるので要注意です! さて、肝心な音質のご紹介……の前に。一風変わったこのイヤホンの技術面についてご紹介させていただきたい。 このイヤホン、なんと最新のBAドライバー(スピーカーの部分のこと)を採用しているとのことで、かなりこの時点でe☆イヤホンスタッフとしては心躍るポイントです。一体どんな音がするのか……。音質のご紹介の部分でお伝えしますね。 また、「IMPACT²(インパクト・スクエアード)」という10mm振動板を2つ使って低音の質感を向上させる技術も搭載……新しく耳にする技術が多すぎて、ついていくのが大変。 では、音質の面をご紹介します! まず、低音域は先述の「IMPACT²」の恩恵もあり、重低音域から中低音域まで幅広く、そして量感を持ちつつも決して他の音域の音をかき消してしまうような支配的な音質ではなく、質の良いものが耳に飛び込んできます。低音域のスピード感はそこまでないものの、標準的な余韻や残響感があり、楽曲をモニターとリスニングの両者の目線で見られると感じました。 次に中音域。このあたりの音域から新型BAドライバーの音質が影響を及ぼしてくるところですね。正直、聴いているとかなりあっさりしている中音域と感じました。ボーカルの部分がもちろん若干前に出てくるような印象ですが、1番手前まで出てくるかというとそういった訳でもなく、バックグラウンドの楽器たちと程よく混ざって、一体感を持って音楽を楽しむことができると感じました。 最後は高音域。低音域も良かったのですが、高音域もまた良かった……「ちゃんとキラキラしてるけど刺さらない」こんな言い方で伝わるでしょうか。かなり粒の細かい繊細な高音域を楽しめるにも関わらず音のエッジが立ちすぎていない上に、滑らかな音なので耳に刺さらず、心地よく感じました。 全体的な音の印象は、「低音域・高音域は程よく、しつこくなく味付けし、中音域はさっぱりとさせたリスニング(でも、モニターもできる)イヤホン」という感じです。 「IMPACT²」という文言とダイナミックドライバー2基搭載という時点で、低音域の主張がもっと激しいのかと思いきや、いい意味で裏切られたような印象です。 高価格帯のイヤホンは厳しいけど、ミドル帯の価格でどんな楽曲でもどんな状況でも使える万能選手が欲しい‼ という方におすすめです!