スタッフレビュー詳細
新星Canary
主張しすぎないハリのある低域と程よい距離感で艶のある中域、EST4基による繊細な高域が特徴の一本です。
計14基のドライバーは繋がりも自然で纏まっており、違和感もありませんでした。帯域バランスは全体的に整っており、分離感・解像度も非常に高いです。
音の配置が気持ち一歩遠くで鳴っているような印象で、音が直接耳に届くような感覚は無いため長時間聴いていても疲れにくい音だと感じました。
特筆すべき点は弦楽器の艶感です。一音一音の弦の揺れさえも正確に奏でており、リスニングの幅を広げていると感じました。広大な音場と製品説明にも記載がある通り、広大で閉塞感の無い表現方法で、まるで広いホールで聴いているかのような感覚で音楽に没入できるかと思います。抑揚なども秀逸で、演奏者の細かいニュアンスまで表現しているように感じました。
私は普段打ち込み系の楽曲を聴くことが多く、このCanary Proではハイハットを聴いた際に広がるイメージではなく、平面に繊細に鳴っているかのような印象を受けました。楽曲によってはやや高域に閉塞感を感じるかもしれません。私が今回試聴した楽曲「DAYBREAK FRONTLINE」ではそういった印象を受けたものの、普段打ち込み系の楽曲を聴かない方はほとんど気にならない部分かと思います。
上記の傾向から、初代Canaryと同じく“真のリファレンス機器”として使用できるようなリスニング機だと感じました。
店頭に試聴機ございます! 是非お試し下さい‼
【試聴環境】
FIIO M15S, iPhone 13 Pro Max
※商品ページ内の注意書きにもある通り、Apple純正Lightning to 3.5mm変換ケーブルを使用した際にノイズが発生する場合がございます。私の試聴環境では発現しませんでしたが、iPhoneでのご使用をお考えの方は一度検証してから購入することを推奨します。
【試聴楽曲】
Orangestar:DAYBREAK FRONTLINE
MIMI:What Call This Day?(feat.にんじん)
量感イメージ
このスタッフの他のレビュー
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こまめ
@e☆イヤホン 秋葉原店
final
S5000 【FI-S5BSB】
¥54800 税込
真鍮筐体が織りなすシルキーサウンド
温かく、柔らかく、そして繊細。そんな「S5000」イヤホンの紹介です。 筐体には真鍮素材が採用され、マットな質感が手触りを心地よくし、「Heaven V Aging」を思い出させるようなデザインが特徴です。「Final Eシリーズ」を彷彿とさせる筐体形状で、ストレートにも耳掛けにも対応しているため、使う人を選ばないのが魅力的です。 ケーブルにはソフトシルバーコートケーブルが使用され、取り回しも良好。分岐パーツなども筐体カラーに合わせており、全体に統一感があります。2Pinコネクタの採用により、ケーブルの捻れが発生しにくく、やや内側に傾けられたコネクタ角度がケーブルを自然に耳に沿わせるため、快適に装着できます。 付属品には次世代イヤーピース「FUSION-G」が含まれており、フォームとシリコンの2種を組み合わせた構造です。フォーム独特の圧迫感が苦手な方にも使いやすいソフトなフィット感が特徴で、約1時間の連続装着でも違和感が少なく、歩いても安定した装着感が得られました。また、高密度フォームによる高い遮音性能で、しっとりとした低域を楽しみながら環境音が気にならない点も魅力です。 音質は、とにかく柔らかくウォームな音。豊かで心地よく膨らむ低域、シルキーで聴き入る中域、繊細で正確な高域が絶妙に調和しています。小柄な筐体サイズからくる空間の狭さは、逆に音が直接脳内に響くような独特の感覚を生み出しています。柔らかさを演出するために設計されたトーンチャンバーシステムにより、ドライバーからノズル先端まで空間が作られ、真鍮筐体の響きを余すことなく表現しています。同じドライバー数を持つ「S4000」と比較すると、S4000のキレのあるドライな音に対し、S5000は真鍮筐体の柔らかさが際立ち、印象が大きく異なる点を実感できます。 今回、「Miles Davis」の『Kind Of Blue』で試聴しました。まず、力強く柔らかな弦の震えが伝わり、その後脳内に響くトランペットや、やや後ろから主張し過ぎない程度に繊細に鳴るハイハットが、時代を超えた情景を想起させます。現代の楽曲との性質とはやや異なりますが、ジャズを楽しむにはぴったりのイヤホンです。ぜひ一度お試しください。 【試聴環境】 FIIO M15S RME ADI-2 DAC FS(M15SからSPDIFで接続) 【試聴楽曲】 Orangestar: DAYBREAK FRONTLINE Miles Davis: Kind Of Blue
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こまめ
@e☆イヤホン 秋葉原店
Panther Audio
金龍王 (Universal Fit)
¥410000 税込
龍の雄大さを体現したイヤホン
豊かな音場と生音の表現が秀逸な、Panther Audioの「金龍王」をご紹介します。 まず目を引くのはフェイスプレートです。 スターリングシルバーに18K金メッキを施したもので、L側には金のドラゴン、R側にはブランドロゴがあしらわれています。 表面の大部分はドラゴンの質感を再現するためにサンドブラスト処理が施されており、黒金の組み合わせが高級感を演出しつつも、派手すぎず上品にまとまっています。 音質は、弾むような低域に、控えめな中域、そして静電ドライバー特有の繊細で粒立ちの良い高域が特徴です。 骨伝導ドライバーと気導技術を用いて空間表現が向上しており、一聴してまず空間の広さが感じられます。閉塞感がなく、音が奥行きまでゆったりと伸びていく印象で、非常に心地よいです。 さらに、定位感の良さが際立っており、空間表現と相まって、まるでホール会場で音楽を聴いているかのような体験ができます。 サウンドバランスは全体的に整っており、各帯域がバランスよく楽しめる一本です。 「銀龍王」とは、BAドライバーの有無や付属ケーブルが異なります。 両者ともに音の方向性は似ていますが、高域表現には大きな違いがあります。 「銀龍王」は金物の伸びや高域の表現力に優れている一方、「金龍王」は高域に落ち着きを感じさせる丁寧な印象です。 楽曲との相性は幅広く、どんなジャンルにも対応できる万能型ですが、特に真価を発揮するのは管楽器が主体の楽曲ではないかと思います。 ぜひ一度お試しください。 【試聴環境】 FIIO M15S 【試聴楽曲】 Orangestar: DAYBREAK FRONTLINE ドヴォルザーク: 交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界より」
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こまめ
@e☆イヤホン 秋葉原店
FIIO
FH19
¥112635 税込
滑らかな質感・閉塞感の無い音をお求めの方へ
FIIOハイブリッド型イヤホン「FH9」の後継機「FH19」のご紹介です。 前作同様に金属筐体を使用しており、やや重みを感じる筐体ですが、シンバ部分まで造形されたシェルやノズル角度の調整、形状の改良によりフィット感は良好です。 付属するイヤーピースも豊富に揃っているため、付属品で満足される方が多いと思います。 開放部の形状も変更されていますが、比較したところ、遮音性能にほとんど差はない印象です。 全体的に繊細な音の表現が得意で、細かい音の表現に長けているイヤホンだと感じました。細部まで聴き取ろうとして音量を上げがちになるかもしれませんが、開放型のため音漏れには注意が必要です。 今作で主な変更点として、ドライバー構成にダイナミックドライバー(DD)が1基追加されました。前作では1基の搭載でしたが、今作では向かい合わせで2基搭載に変更されています。1基増設されたことにより、低域の輪郭がはっきりし、量感もしっかりと感じられるようになっています。 その他の帯域については、ドライバー構成に変更はなく、前作を踏襲しているため、繊細さを感じる艶やかな高域が特徴的です。 細かい変更点としては、中域ドライバーにフィルターが搭載され、共振を抑制し高音との繋がりを自然にしています。実際に聴いたところ、中域がわずかに強調されており、刺さる部分を抑えつつ、より伸びやかに感じられました。 自然な音の表現が魅力で、生楽器系から現代のDTM系まで、ジャンルを選ばず幅広く使用できるイヤホンとなっています。 ぜひ一度お試しください。 【試聴環境】 FIIO M15S 【試聴楽曲】 Orangestar: DAYBREAK FRONTLINE
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こまめ
@e☆イヤホン 秋葉原店
See audio
Bravery24
¥57900 税込
Bravery 2024モデル登場!
2024年モデルとして登場した「Bravery 24」のご紹介です。タイトな低域、籠らずにまっすぐ通る中域、そしてキレの良いスッキリとした高域が特徴的。メーカーの方がアニメ好きということもあり、傾向としてはアニソンやPOPSなどの最近の楽曲に合わせやすい音になっています。 今回は、「初代Bravery」「Bravery EXCLUSIVE EDITION」と「Bravery 24」の比較してみたところ、サウンドバランスに大きな変更はありませんが、付属ケーブルが今回試した機種とは異なるため、音質に違いを感じました。特に高域のキレの良さと音の広がりがやや向上した印象です。ケーブルは「EXCLUSIVE EDITION」と外観が似ていますが、別のケーブルが使用されているとのことです。 次に外観について、雲母のきめ細かな光沢に加えてラメフレークがあしらわれており、高級感があります。左右の筐体とケーブルがそれぞれ異なる色になっているため、左右の判別も容易です。シェル内部には、RinkoやNekoが所属する架空のイヤホンブランド「GothamProAudio」のイニシャル「G」が刻印されており、細部までこだわり抜かれた製品となっています。装着感に関しても、オーダーメイドイヤホン(カスタムIEM)を本国で取り扱っているメーカーということもあり、付属のイヤーピースで十分なフィット感を得られるかと思います。 また、今回は付属品がかなり充実しており、パッケージに使用されているイラストのアクリルスタンドやマウスマットなども含まれていて、イヤホンだけにとどまらず、付属品でも楽しめます。 これまでの「Bravery」をお持ちの方でも、十分にご満足いただけるかと思います。ぜひお試しください。 【試聴環境】 FIIO M15S 【試聴楽曲】 Orangestar: DAYBREAK FRONTLINE MIMI: What Call This Day? (feat. にんじん)