モニターとリスニングのいいとこどり
片耳にそれぞれ10基ずつBAを取り入れたHi-Fi IEM、See audio "NEO" のご紹介です。
黒を基調とし質実剛健とした出で立ちの筐体のフェイスプレートには豪奢な金箔があしらわれ、バランスの取れたデザインによりくどくない高級感が見事に演出されています。
サイズが大きすぎることもなく、個人的にはフィット感も良好であると感じました。
一聴してまず、空気感の再現能力が高いことに感嘆しました。しっかりと取りやすい定位をもって下地が作られ、その上でBAドライバ特有の繊細な鳴り方が、音数の多い打ち込みの楽曲でも各楽器の聴き分けを可能にしています。
楽曲の制作意図までも伝わってきそうなほど広い音場と高い解像度が、濃密でありながらすっきりとした聴き心地を担保しています。
中域が若干前にいるような印象ですが、ドライバのチューニングの妙により歯擦音などが気になることはありませんでした。適切な量感と配置がなされており、それぞれが柔らかな輪郭をもって響くため、楽曲に応じて各音域にフォーカスを向けやすく、幅広いジャンルに合うという印象です。
スイッチジャックを採用しており、同一のケーブルでアンバランス・バランスの両接続が行える当機は、個々人の環境に寄り添って幅広くお使いいただけます。
是非一度ご試聴ください。
試聴環境
Astell&Kern KANN ALPHA
試聴楽曲
Getter & GHASTLY 「666!」
KANDYTOWN 「Get Light」
Gyoson 「GRIND」
ClariS 「カラフル」