スタッフレビュー詳細
着実な進化。新たなるステージ。
装い新たなANANDA NANOは、思わず笑みがこぼれる完成度! 装着感の向上や明確な音の粒立ち、明るく軽快な音色、俯瞰しすぎない音場。デザインも含め、非常に統一感のあるヘッドホンです。
箱を開け手に持った際、思わず「軽い!」とつぶやいてしまいました。比較のためにANANDAと交互に持ってみましたが、何度試しても印象は変わらず。ただ、軽いだけでなくバランスが良いのか、下に引っ張られる感覚が全くありません。出したばかりで側圧が強めなことを加味しても、装着時の負担が軽減されていると思います。
さて、肝心の音については、ANANDAと比べて全体がかなり明るい音色です。少し暗めな中での煌びやかさを見せていた大人びたキャラクターから日差しの中で演奏しているような爽快さに、眩しすぎないよう絶妙に制御された煌びやかさをもったパッションを感じるキャラクターへの変化を感じます。開封直後ではあるのでエージングが進むともう少し落ち着いた音色になると予想しますが、このキャラクター性は保たれると思います。
各帯域の具体的な印象としてはまず、高域と低域は不足している感覚はありませんが、今後のエージングでより伸びそうです。とはいえ、開封直後でもモヤがかかっているような不明瞭さはありません。
中低域は程よく出ており、ベースやバスドラム、タムが混濁することなく聞こえてきます。特にドラムソロや長めのタム回しでも音がつぶれることなく、気持ちよく鳴らしてくれています。
中域から徐々に存在感が増していき、ここが爽快さを醸し出しているようです。男性女性関わらずボーカルはよく聴こえ、ギターも歯切れよく鳴ってくれます。中高域も固めではあるものの刺さりはかなり少なく、長時間聴いていても疲労しにくいと感じました。
総じて完成度の高いヘッドホンです。ぜひ一度お試しください!
【試聴環境】
FIIO M11 plus ESS
【試聴楽曲】
マイケル ジャクソン 「ビリージーン」
YOASOBI 「アイドル」
ダフト・パンク「Get Lucky」
Thy Art is Murder 「Keres」
量感イメージ
このスタッフの他のレビュー
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れ〜やん
@e☆イヤホン 秋葉原店
ASHIDAVOX
ST-31-02
¥22000 税込
機器を選ばず声を届ける。
スマートフォンと変換アダプターだけでも、はっきりと声を聴かせてくれます。もちろん、オーディオ用機器に接続すれば、声と合わせてより細かい音が聴こえてきます。 「声をよく聴きたい配信や動画にピッタリなのではないか……」初めて聴いた時ふと思い至り、今回は動画や配信メインで試聴を行ってみました。再生環境も3種類用意し、サウンドがどう変わるかをチェックします。 まずは一番手軽なスマートフォン+変換プラグから。変換プラグは店頭でお貸し出ししているものを使用しました。 細かな表現は流石に難しいものの、低域から高域まで必要な分は鳴っています。予想通り声も見えやすく、音楽は勿論、雑談配信やラジオなどをながら聴きするのに丁度よい気軽なサウンドです。 お次はスマートフォン+ポータブルDAC。BluetoothレシーバーとUSB DAC両方をこなせるFiio/BTR7を使用しました。 声の通りが更に良くなり、ささやき声もより明確に送り届けてくれます。楽曲を聴いた際も高域の抜けや低域の密度が上り、より細かな表現を見せてくれました。コチラの組み合わせは、ST-31-02が密閉型である事とかさばらずに音質を強化できる点から、外でも推しの配信をじっくり見たい時や移動中に映画を見たいときにピッタリです。 最後は据え置き型のDACアンプです。 音源に対して色付けの少ないものが良いなと考えたため、RME/ADI2-dac FSを使用しました。 ヘッドホンの実力が発揮され腰を据えて聴きたくなります。声に立体感が出て存在感がさらに上がり、自然に耳へ入ってきます。情報量は増えるものの不思議な事に神経質さはなく、長時間の配信や長めの映画等でも聴き疲れを起こしにくいかなと感じました。 モニターライクな解像度の高さや音同士の繋がりの良さを残しつつ、無機質さを感じさせないサウンドはメーカーのチューニング力の高さを伺わせます。 シンプルな構成でもしっかりと声を届けてくれて、機器をパワーアップさせるとヘッドホンもちゃんと付いてきてくれます。これは潜在的な実力があるからこそです。手軽に良い音と声を楽しみたい方から、ヘッドホンオーディオを長く楽しみたい方まで幅広く使える1台です。 eイヤホン各店に試聴機がございます。是非一度お試しくださいませ!
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れ〜やん
@e☆イヤホン 秋葉原店
EarProfit
EarProfit_PERFORM_1
XM70(BLACK)
¥4950 税込
パッドの守護神パワーアップ!
芯材の柔軟性がアップし、さらに取り付けやすくなりました。どのぐらい柔らかいかというと……指で簡単に折り曲げられるほどです! それにもかかわらず、ヘッドホンとイヤーパッドの隙間に入り込みしっかりと固定してくれます。芯材の形状も真円から楕円に変更されたことにより、楕円形のヘッドホンによりフィットしますが、真円のヘッドホンに使用しても固定具合は保たれるので、そこはご安心ください! また、XM70、L70、XXL70サイズは型紙が見直され、装着にゆとりがプラスされています。 さて、元々音質への影響が少ないEarProfitシリーズですが、芯材が変わったことで何か変化があるのか、気になりますよね? 今回はFIIO「FT5」を使用し、XM70サイズのEarProfit_PERFORMとEarProfit_multi_1の聴き比べを行ってみました。 まず、どちらもこもりはなくストレートに音を伝えてくれます。ここは変化がなくうれしいポイントです。違いとしては微細ではありますが、高域の伸び方に変化を感じました。EarProfit_PERFORMはヘッドホン本来の音にかなり近く、EarProfit_multi_1ではわずかに削れてしまっていた高域部を保っており、より違和感なく聴けます。私の聴感上にはなりますが、ご参考になればうれしい限りです。 サイズもM55〜XXL70まで幅広いので、多くのヘッドホンに取り付けできます! どれが合うのかわからない場合はお気軽にお問い合わせ、または店頭スタッフまでお尋ねください!
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れ〜やん
@e☆イヤホン 秋葉原店
ZMF headphones
ZMF Caldera STD
¥649000 税込
なるか終着点。または始発点。
美しいハウジングデザインと音楽性の高さが特徴のZMF headphonesより、フラッグシップモデル「Caldera」が登場です。同社初のオリジナル平面駆動型ヘッドホンは、ニュートラルさと柔軟性を兼ね備えた一台でありました。 まず驚いたのは、ヘッドホンではなく上流側のサウンドが如実に聴こえてきたことです。 今までも「このアンプ/DACはこういった特徴があるなぁ」とやんわり感じてはおりましたが「Caldera」で聴くとより明確に示されます。 アンプとDACの持つ情報量や質感を的確に送り出してくれるため、特にお気に入りの組み合わせを揃えられている方にオススメです。もちろん、これから組もうと思っている方にも強力な助っ人になること間違いなしです。 上流によってコロコロと音色が変わる「Caldera」ですが、それゆえにサウンドキャラクターはニュートラルです。ほんのわずかに最低域と最高域が丸まっているものの、全体のつながりがよく、出音も滑らかです。 音場も広すぎず狭すぎず、程よい位置に収まってくれ、違和感がありません。ジャンルも得手不得手は感じられず、心地よく、かつ変化をつけて鳴らしてくれます。また、ニュートラルではありますがモニター的ではなく、音ではなく音楽を魅せてくれます。 このようなキャラクターだからこそ、タイトル通り「なるか終着点。または始発点。」といった一本に位置付けました。お気に入りのDACやヘッドホンアンプ、電源ケーブル、タップ……そういったものが揃い、あとはマルチにこなせる一本が欲しい、一本に絞りたいという方。反対にマルチにこなせるヘッドホンを一本決め、その後上流を探したい、色付けは上流で整えたい方。このような要望にCalderaはしっかりとついてきてくれます。 色々なヘッドホンを聴いてきましたが、本当に驚愕した一台です。是非ご試聴いただければと思います! 【試聴環境】 Fiio M11 plus ESS iDAC-6 MK2+iHA-6 UD-505-X+P-750U ADI-2/4 Pro SE+E3 hybrid dC 【試聴楽曲】 マイケル ジャクソン 「ビリージーン」 YOASOBI 「アイドル」 ダフト・パンク「Get Lucky」 Thy Art is Murder 「Keres」
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れ〜やん
@e☆イヤホン 秋葉原店
qdc
Hifi 8SH
¥198000 税込
暖かくゆったりと
暖かくゆったりと。そんな気分の時にピッタリなイヤホン。 ・つかず離れず、程よい広さの音場 ・厚みのある中低域と、それに塗りつぶされないボーカルライン ・全体を引き締め、明るさをもたらす高域 リラックスタイムにはもってこいのサウンドです。qdcの強みである装着感の良さもまた、ストレスを無くし、音への没入感を高めてくれます。 接続は3.5mmアンバランスと、4.4mmバランスを使用しました。3.5mmでは上記通りのサウンドとなります。4.4mmでは、もう少し音場が広がり、中低域の厚みが若干マイルドなサウンドになったと感じました。 ただ、美味しい部分はそのまま残してくれるため、「少しだけ変えたかったのに、全くの別物になってしまった!」といった事は起こりにくいと思います。解像度がヤケに上がることもなく、疲れ知らずな部分は健在です。自分の聴くジャンルやその日の気分で付け替えてみると、自然と何方が良いかが選択できるなと思いました。 さて、色々とジャンルを変えて鳴らしてみましたが、一番良かったのは、フォークソングでした。使用曲は"ふきのとう"の「白い冬」。暖かくも哀愁を誘うメロディと、スポットライトが当たったかのように浮かび上がる歌声に、思わず聴き入ってしまいました。アコースティックギターの響きも美しく、耳元から少しだけ離れた位置で鳴るためか、厚みがありつつも圧迫感がありません。 少しお疲れ気味な方に是非聴いてもらいたい逸品です。音に包まれて、リラックスしましょう! 使用DAP M11 Plus ESS 試聴楽曲 ふきのとう 「白い冬」 giga 「CH4NGE」 Myrath 「Under Siege」 Fleshgod Apocalypse 「The Fool」