Benchmark
DAC3 HGC
シルバー
¥517000 税込
伸びのある低域を持ちながら、透明感に優れる。
分離の良い表現でありながら、どの帯域にもピークを感じさせず非常に聴きやすい音質です。低域は量感が多いですが、定位がしっかりとした鳴り方をするのでボワついて他の音にかぶるような表現にはなっておらず、各帯域の見通しの良さもあります。
開放型、密閉型問わず色々なヘッドホンで試してみましたが、「DAC3 HGC」自体が癖が少なく音の伸び(響き)も自然に出てくるタイプなので、ヘッドホンの個性も引き出しやすいように思います。
「HD 800S」では、本来の音抜けの良さもあり低域の量感はそこまで多くなりませんでしたが、音の押し出し感がハッキリと出てきて定位が明瞭になっています。カタい音にはなっていませんが、音の塊感がある程度感じられるようになっている分、音場は狭くなっている印象です。
「EMPYREAN」では、低域の量感がたっぷりと感じられるのですが、残響が素晴らしくキレイに響きます。音の柔らかさが出てくるので、ひたすらに心地よく聴けました。高域も量感は少ないですが出ています。また特質すべき点は、低域の量感はあっても他の帯域と混ざってにじむような感覚が少ないため、透明感を維持しつつ柔らかさも出せている点がスゴイと思います。あと、澤野弘之「UNICORN」で聴くのがめちゃくちゃ良かったです。
「HA-WM90-B」では、密閉型で低域の量がもともと多いので押し出し感や量感がかなり濃厚に出ますが、各音の定位や分離が正確で残響感がキレイに出ます。高域は少なめですが、定位が近めなので十分出ているように感じます。グルーヴィに楽しく聞こえるので、ノリの良い曲を合わせたくなります。
総じて、低域よりのピラミッドバランスですが定位と分離の良さも持ち合わせているため、見通しが良いです。ヘッドホンによって柔らかい音も出てくるので、DACアンプとして素直な特性も持っています。
ぜひご検討ください。
使用機器
SENNHEISER「HD 800S」
DENON「AH-D9200」
MEZE「EMPYREAN」
FOCAL「ClEAR MG PRO」
Victor「HA-WM90-B」etc...