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商品レビュー

2の商品が見つかりました。  1-2件を表示

水月雨 (MOONDROP)

Little White

総合満足度

4.5

No illusions, no delusions

<音>
楽曲の中身を暴くための不愛想なサウンド


<良い点>
●本を模したパッケージング 自分の嗜好にドストライクで歓喜 初見はイヤホンじゃなくてドールを購入したのかと思った 音のキャラ、パッケージング、イラストから察するに、本機のモチーフになっているのは小説「鏡の国のアリス」のような気がする(勝手な想像です)
●バンドがふにゃふにゃで圧迫感はほぼゼロ 首が太い人でも使いやすい ホールド性もほぼゼロなのでごろ寝運用は厳しい またケーブル部分にマグネットがついていて、イヤホンをスマートにまとめることも可能
●ゲイン調整ができる ハイゲイン時はなかなかの出力で、最大音量・駆動力ともにエントリーDAPにも引けを取らない また同音量でもローゲインより駆動力がはっきり分かるくらい高く、イヤホンのレスポンスやアタック感を引き出しやすい 音量調節に不便を感じないならハイゲインで運用するのもアリかも
●apt-X AdaptiveやLHDCといったハイレゾ対応コーデックに対応 Adaptiveであればゲーミングに耐える低遅延化も狙える
●連続使用時間は最大12時間となかなかのバッテリーライフ
●通話音声が自然かつ超クリア マイク音量は少し控えめだが、マイク越しとは思えないレベルで綺麗に声を拾う 周りのノイズ除去能もそこそこ高い ワイヤレスレシーバーとしては通話音質は間違いなくトップクラス
●ぼーっとした不愛想さが本機の音の特徴 脚色を抑えて楽曲内の表現を平坦化するような特性があり、大袈裟な表現の裏に隠されていた細かなニュアンスを暴露してくれる また耳あたりの優しいふわっとした質感なので大変聴きやすい 個人的に相性が良いと思った水月雨イヤホンは蘭 音のキャラクターが似ているので相乗効果が狙える 試してはいないが、音が儚くも聴こえるS8にも合いそうな気がする
●アプリで自社イヤホン各々のVDSF(VDSFについては水月雨の公式説明を参照)特性を設計時の目標に補正する機能がある 使うかどうかはユーザー次第 パラメトリックイコライザも用意されており自由度も高い が、正直使い難い
●ファームウェアアップデート(v1.1.3~)によって音声アナウンスが水月雨の看板娘である水月ゆき仕様になり、一気に水月雨の製品らしくなる まあボイス関係なく常に最新の状態で使った方がいいので、アプリからきちんとアップデートしておこう


<悪い点>
●全体的に音のアタック感が落ちる 音色もそうだが音が平面的になって主張が抑えられる 音がどこかぼーっとしていてリスニング用としてはパッとし難い かといってモニター用の音とも少し違い、音の輪郭をはっきりさせなかったり音の前後感が少しちぐはぐになったりとモニターに不向きな部分もある 後の総評でも述べるが、本機の音はゲーミング用として調整を受けているようにも思う
●ゲインを変えると同時に電源が落ちてしまう システムバグか、仕様か、製品不良か、原因は今の所不明(本体ファームウェアv1.1.7にて確認) 再度電源を入れるとゲインがちゃんと変わっているので、ゲインを変更できないということはない イヤホンを変えない限り調整することもないので大した問題ではないが、少し気持ち悪いと思うのも事実
●アプリによるパラメトリックイコライザが使い難い 特性をグラフ表示してくれないので直感的な調整が難しい こんなヴィンテージ仕様にした真意は分からないが、一般ユーザーに厳しい仕様なのは確か


<総評(少し長いので注意)>
”小説”からインスピレーションを得たような水月雨らしいセンスが光るBluetoothレシーバー リスニング用としては色味に欠けやや上級者向け、モニター用としても若干ズレていて、どちらでもない境界に本機の音は居る 小説内の一字一句に秘められた微妙な感情や表現を読み解くのと同じように、音の裏に隠された極めて繊細なニュアンスを写し出すための音作りなのだと思う リスナー自身が音を解釈する必要はない 中にある真意を本機が暴露するので、リスナーはそれを受け入れるだけでよい

数少ないLHDC対応機種なのでLHDC対応の端末を持っている人、それとレシーバータイプとしてはずば抜けて通話マイク性能が良いので、通話にもしっかり使いたいという人に大いにオススメできるが、それ以外のどんな人に本機をオススメすればいいのか、申し訳ないが自分にはなんとも言えない ハイゲインを利用出来たり、使用時間が長かったり、apt-X Adaptiveに対応していたりと機能面で推せる部分はあるが、音はリスニング用としてオススメできそうな人がいない このぼーっとした音を好きになれるかは感性や使い方次第に思う 自社イヤホンと相性が良いとも言いきれない 合わせやすい方だとは思うが、雰囲気が増したと捉えるかつまらなくなったと捉えるかはその人の感性次第 賛否両論ありそうな音であることは間違いないだろう 水月雨というブランドだけで選ぶと失敗する可能性が高いので、興味本位で購入するのは正直オススメしない

最近の水月雨はメカニカルキーボードを発売したりとゲーミングにも進出し始めている感じで、自社のイヤホンやヘッドホンでもゲーミングに有利な音場表現を売り出すような説明が多い 何でいきなりこんな話をしたのかというと、本機はゲーミングをかなり意識した製品っぽいなとも思ったためである 余計な雑音を加えず必要な情報だけを描き出す淡泊な音はいわば「勝つための音」としてゲーミングには向いていて、音場表現力を向上させるVDSFターゲット補正機能もゲーミングを意識しているともいえる apt-X Adaptiveによる低遅延や、ちょっと異常とすら思う程の通話音声の作りこみもそうである もうちょい前後の音の位置表現をしっかりさせてほしかった感はあるが、蘭であればその点も補える 妙に糞真面目で空間表現に力を入れた音であった蘭も、ゲーミングを強く意識したイヤホンだったんだろうなと今になって思う

見方を変えてゲーミング用のBluetoothレシーバーとして見ると、長時間のバッテリーライフ、コーデックによる低遅延、飛びぬけて自然かつクリアな通話性能、そして余計なものは排除して必要な情報だけをそのまま伝える、疲れにくくゲームに勝つのにも適した音と、必要なものは概ね揃っている マイクミュート機能が無かったり、足跡ブーストなどゲーム内の情報を増幅するような機能が無かったり、繋げるイヤホンによって音のゲーミング適性が上下したりと若干使い難い部分はあるが、0.78mm 2pinリケーブル対応のイヤホンを所持していてゲーム音をワイヤレスで楽しみたいという人は本機を購入する価値はあるかと自分は思う ただ1つ言っておきたいのは、ゲームに「勝つ」ための音と「楽しむ」ための音は違うということ 楽しむなら少し大袈裟に思えるくらい脚色が入っている方が良い場合が多く、本機はそういう大袈裟な音を出すことが難しい その辺を意識した上で購入を検討した方が、きっと満足いく買い物ができるだろう

tsurikinoko さん

(2023/06/21)

5

満足度

4.5

color:規格なし

待ってました!

高音質、低遅延、そしてなにより同社イヤホンには欲しいゲイン調整が可能、細かくは設定できませんがhighとLowでかなり音量が変わります!
惜しむらくはガイド音声が男性な事くらいですね...NekoCakeのような可愛いボイスを期待してる人は要注意です。

カスピ さん

(2023/06/15)

1

満足度

4.5

color:規格なし