Apple Musicがハイレゾ/ロスレスを解禁!
カタログ全体の7,500万曲以上で利用可能、2021年6月よりアップデートにて提供開始とのことです。
データレートは44.1kHz/16bitから最大192kHz/24bitまで対応し、従来のAAC 256kbpsから飛躍的に音質が向上しています。
ただ、そもそもハイレゾ・ロスレスってなに?どうやって聴けるの?と気になっている方も多いかと思います。
そこで今回はイヤホン・ヘッドホン専門店『e☆イヤホン』が、Apple Musicのハイレゾやロスレスについて詳しく解説していきます。
ぜひ最後までご覧ください。
動画でも紹介しています!
そもそもロスレス・ハイレゾってなに?
ロスレスとは?
ロスレスとは可逆圧縮と呼ばれるデータ圧縮方式のことで、CDの約2/3の情報量まで圧縮しつつ、CDクオリティのまま劣化なしで聴くことができます。
ロスレスはあくまで可逆圧縮のことを指すため、ロスレスコーデックで作られたハイレゾ音源もロスレスであるといえます。
ちなみに定額ストリーミングサービスで配信されている楽曲のほとんどは『圧縮音源』と呼ばれるもので、CDの「1/10」の情報量でCDクオリティをできるだけ落とさずに軽量化された状態で配信されています。
ハイレゾとは?
ハイレゾとはCDの6.5倍(192kHz/24bitの場合)の情報量を持ち、より高解像度かつ高音質で聴くことのできる音源のことを指します。
ハイレゾの定義は以下のとおり。
48kHz/24bit CD スペック同等 /CD スペック超)→ ハイレゾオーディオ
96kHz/16bit CD スペック超 /CD スペック同等)→ ハイレゾオーディオ
96kHz/24bit CD スペック超 /CD スペック超) ハイレゾオーディオ
48kHz/16bit CD スペック同等 /CD スペック同等)→ 非該当
96kHz/12bit CD スペック超 /CD スペック未満)→ 非該当
32kHz/24bit CD スペック未満 /CD スペック超)→ 非該当
引用:24JEITA-CP第OO号
今回のApple Musicの発表で解禁になったのは音源は最大192kHz/24bit。ハイレゾ相当の情報量のある音源を配信されます。
ハイレゾについては動画でも詳しく解説しています。
Apple Musicのアップデートについて
Apple Musicは月額980円(税込)で使えるApple社の音楽ストリーミングサービスで約7500万曲の楽曲を配信。
そして、2021年6月のアップデートで『ALAC(Apple Lossless Audio Codec)』と呼ばれるロスレスコーデックで配信されるようになります。
現状は圧縮音源の『AAC』で配信されていますが、6月以降アップデートを適用すると、『設定』→『音楽』→『オーディオ品質』よりオンを設定することによって、通信状況に応じた解像度で配信される予定です。
ハイレゾだけではなく空間オーディオも提供開始
Apple Musicのアップデートで、ロスレス・ハイレゾだけではなく、臨場感のある3D音源を体感できる『空間オーディオ』も解禁されます。
世界的なアーティストによる数千曲のコンテンツ、ヒップホップ、カントリー、ラテン、ポップ、クラシックなど多種多様なジャンルの楽曲を空間オーディオで楽しむことができます。
空間オーディオの設定について
「設定」→「ミュージック」→「ドルビーアトモス」
「自動、または常にオン」
こちらの設定にしておけば、ドルビーアトモス対象の音源であれば臨場感のある3Dサウンドを体感することができます。
今のところ対象楽曲は少なく、一部の洋楽のみドルビーアトモスに対応となっています。
AirPods、AirPods Pro、BeatsなどW1、H1チップを搭載した機種であればフルでその実力を体感することができます。
また、W1、H1チップは搭載していませんが2021年9月に発売されたBeats Studio Budsでも空間オーディオを楽しむことができますね。
また、常にONに設定すると、AirPods、AirPods Pro、Beats以外のイヤホン・ヘッドホンでも空間オーディオを体感することができます。
動画でも詳しく解説しています。
Apple Musicでロスレス・ハイレゾを聴くためには?
実はAirPods、AirPods Pro、AirPods Maxなど、ワイヤレスイヤホン・ヘッドホンを使った場合、接続コーデックがAACとなるため、ハイレゾ音源を再生しても『44.1kHz/16bit』に変換されてしまいます。
これではロスレス・ハイレゾ音源ではなくなってしまいますので、どうすればロスレス・ハイレゾ音源で聴けるのか解説していきます。
ロスレスで聴くためには?
iPhone単体でも48kHz/24bitまでは再生できるため、ロスレス音源を変換アダプターを使って有線イヤホンで聴けばCDクオリティで再生されます。
ワイヤレスイヤホンで聴く場合、iPhoneだとBluetoothコーデックである『AAC』で接続され、48kHz/16bitまで対応できるためCDクオリティでの”再生”は可能です。
しかし、AACというコーデックで圧縮しワイヤレスイヤホンに伝送すると、その時点でデータを1/20まで圧縮してしまうため、聴こえてくる音源はCDクオリティではなくなってしまっています。
iPhoneでロスレスの音源を最大限楽しむためには、有線イヤホンでの試聴をおすすめします。
おすすめの有線イヤホンはこちらをご覧ください。

ハイレゾで聴くためには
ハイレゾ音源の定義は『44.1kHz/24bit~』の音源。
iPhoneは『48kHz/24bit』までは対応しているため、iPhone単体でも純正のLightning to 3.5mmジャックを使って変換すれば、有線イヤホンでも定義上ハイレゾ音源は再生できるといえます。
ただ、純正のLightning to 3.5mmジャックを使ってもアンプ部が貧弱なため、そこまで音質の向上は期待できません。
さらに、『96kHz/24bit』や『192kHz/24bit』など、48kHz以上の音源はダウングレードされます。
Apple Musicのハイレゾ音源をiPhoneで最大限に体感したい場合は、外付けのDAC・アンプを使って再生したほうが本来の音質を引き出すことができるでしょう。
DAC・アンプについてはこちらで詳しく解説しています。

iPhoneでの設定方法
①iPhoneの『設定』を開いて『ミュージック』を選択
②『オーディオの品質』をタップ
③ロスレスオーディオをONに設定
こちらでApple Musicでロスレスで聴くための準備は完了です。
ロスレスで試聴すると、通信量が多くなりスマートフォンの契約によっては通信制限がすぐに来てしまう可能性があります。
ただ、通信環境ごとに元の圧縮音源(~48kHz/16bit)、ロスレス(~48kHz/24bit)、ハイレゾロスレス(~192kHz/24bit)と設定することもできます。
ロスレスで聴く場合はWi-Fi環境下での試聴をおすすめします。
ハイレゾ・ロスレス対象楽曲の確認方法
ハイレゾ・ロスレスに対応している楽曲を確認する方法ですが、アーティストのアルバム・シングルを選択すると、再生ボタンの下に『ロスレス』という表記が追加されています。
ハイレゾ対応音源の場合は『ハイレゾ・ロスレス』という表記があります。
ロスレスに対応した楽曲であれば、変換アダプターを使って有線イヤホンでグレードの高い音源を体感することができます。
96kHz/24bit以上のハイレゾ音源は外部のUSB-DACが必須となりますのでご注意ください。
Androidでは再生できる?
2021/6/9時点ではAndroid端末でApple Musicのロスレス・ハイレゾを再生することができません
2021年7月に「Apple Music for Android 3.6.0」の提供が開始し、Android端末や搭載DAPでもハイレゾ音源および空間オーディオを体感できるようになりました。
ただし、機器との相性によって再生ができないデバイスもあるためご注意ください。
Apple MusicにおすすめのDAC・アンプ
iPhoneでロスレス・ハイレゾ音源を最大限に楽しむために、e☆イヤホンがおすすめするDAC・アンプをご紹介します。
SHANLING UA2
音 質 | |
携帯性 | |
拡張性 |
Shanling UA2はiPhone向けにLightning接続にも対応した小型DACです。
iPhone直差しと比べると音の情報量が明らかに増し、密度の高いサウンドを体感できるようになります。
最大で768kHz/32bitまでの音源に対応しているため、Apple Musicのロスレス・ハイレゾ音源はすべて対応。
サイズも小型で変換アダプター感覚でハイレゾ音源を高密度で楽しめます。
iPhone向け小型DACの新たな定番となりえる逸品です。
[/itemparent]Lotoo PAW S1
音 質 | |
携帯性 | |
拡張性 |
Lotoo PAW S1は先ほど紹介したITM03と比べると少し大ぶりで価格も高いですが、さらに純度の高い高音質サウンドを提供してくれます。
味付けが少なくイヤホン本来の音をニュートラルに引き出し、細かな音でさえも存在感のある音で再現します。
さらに高音質で楽しむための4.4mmバランス端子も搭載しており、専用のイヤホンやケーブルを使うことによって、さらなる高解像度で楽しむことができます。
予算度外視でApple Musicの音をiPhoneで最大限に楽しみたい方におすすめのDACアンプです。
PAW S1 商品ページはこちらユーザーレビューはこちら中古で探してみる
FiiO Q3
音 質 | |
携帯性 | |
バッテリー | |
拡張性 |
FiiO Q3はバッテリー内蔵型のDAC内蔵ポータブルアンプです。
Q3スマートフォンサイズでiPhoneと併せて使う場合は、背面同士を重ねて使用するか、卓上に置いて使用します。
大型のサイズのため携帯性は悪いですが、音質へのこだわりとコスパの高さは一級品。
携帯性度外視で音質にこだわりたい方におすすめのDACアンプです。
Q3 商品ページはこちらユーザーレビューはこちら中古で探してみる
まとめ
以上!Apple Musicのご紹介でした。
まとめるとこちら!
・iPhone単体でもハイレゾ音源は再生できるが48kHz/24bitまで、またワイヤレスだとロスレス・ハイレゾクオリティで再生できない
・96kHz/24bit~の音源をネイティブ再生(ダウングレードさせない)するためには外付けのDAC・アンプが必要
月額980円でロスレス・ハイレゾ音源聴き放題はかなりお得なサービスですね。
またご紹介しましたDAC・アンプはe☆イヤホンにてご試聴いただけます。
ぜひApple Musicを導入された状態でe☆イヤホンにてハイレゾ音源やDACアンプの実力をお試しいただければと思います。