Re：Cable SR3

Re：Cable SR2と比較すると、外見的な特徴としては「少し線が太くなった」という特徴が有ります。これにより、実際の運用上の問題点がかなりの程度改善されています。

1.純銀線一般の弱点である「断線しやすさ」がかなりの程度克服されています。軽く巻いて(ここが大事！)鞄や胸ポケットに入れておけば、物理的な損傷の可能性を無視可能です。

2.線が太くなったことによってシャツクリップの選択肢がかなり広がっています。併用できないものは皆無でしょう。

3.カタログスペックには記載がありません。が、Westone W60にも使用可能です。外見上0.3mm程度の透き間が出来ますが、特に障害はありません。

音の変化について；Westone W60&UM PRO 50/UltimateEars UE900s/JVC FX-1100＆本製品＆FiiO X5 2nd Generationで運用した場合の私見です。アンプ等は併用していません。

①W60と併用した場合：ユニバーサル製品としては、恐らく地上最高レベルの音を堪能出来ます。いかなる音情報も一切の誤魔化し無く、かつ極めて効きやすい音を堪能出来ます。不得意分野は「皆無」となります。

②UM PRO 50と併用した場合：この製品は「モニター」的な運用が想定されています。故に「刺る」等の評価がなされることがあります。また、モニターでありながら、やや低音情報が多いです。が、本製品が併用された場合にはその「癖」を著しく改善させます。「刺さらない」にも関わらず最高ランクの原音忠実性を誇る最強モニターのできあがりです。例によって不得意分野は皆無です。

③UE900sと併用した場合:本製品は、特にクラシカル音楽の表現に難がある、と評価されることがあります。が、SR3を併用した場合には、７０年代以降スタジオ録音されたものについては、その難点を克服出来ます。勿論UE900sの「定義」である「BA型としては音のばらつきが少ない」＆「J-POP、メタル、ロックとの相性は最高」という特徴は維持されたままです。

④FX-1100と併用した場合：付属ケーブルの難点、つまり「Shure掛けが困難」「低音過多」という傾向を克服可能です。特に金管＆古楽で顕著に効果が高いです。

注意点

①物理的に強くなっている、といってもやはり純銀線です。巻き付けるタイプのケーブルマネージャーとの併用は「禁忌」です。

②マイナーチェンジ後の製品についてはワッシャーを着脱可能です。が、紛失には最大限の注意を払ってください。

③耳にかける箇所に埋め込まれている針金が堅いです。眼鏡着用の場合にはご注意ください。ただし、別途販売されているイヤーガイドを併用することにより耳の異物感をかなり減少させることが可能です。

総合：MMCX規格に対応している3.5mmステレオ対応リケーブルの純銀線の、選択肢の上位となる製品です。