C9をすでに使用していて、発売日前に気になり、eイヤホンさんで視聴させていただき、その場で予約・購入しました。気に入った点としては、「これぞ究極のCayinの音」と感じたことです。
Cayinの音として個人的に感じていることは、
・高域~低域までバランスよく音が出ていて、いずれもノイズ感が少なく、嫌な刺激がないこと
・その中でも中高域がきれいで、人の声、特に女性ボーカルが魅力的に聴こえること
・音場感としてA&Kほどの広さは感じないが、その中で音像がハッキリとしていて、且つスッキリともしていること
などです。
そして、C9ⅱでもこれらがとても際立っていたので、購入した次第です。C9もとても優れたアンプでしたが、C9ⅱでは真空管モードで大きな優位性を感じました。
というのも、実はC9では真空管モードをほとんど使用していませんでした。上述のCayinの魅力も、C9ではソリッドステートモード(SSモード)で感じましたが、その良さが真空管モードでは感じられませんでした。少し脱線しますが、DAPを選ぶ際にN8ⅱでも同様に感じ、N7/N8ⅱの比較視聴を何度も行い、N8ⅱの真空管モードに魅力が感じられず、SSモードどうしでもN7に魅力を感じ、N7購入に決めています。
このように、既にC9の段階で音の良さを強く実感していて、それまで愛用していたLUXMAN P-750u MARKIIを手放したほど、Cayinの音に惚れ込んでいました。
そしてこのC9ⅱを聴いた際には、真空管モードの音がC9とは変わっていて、上述のようなCayinの持つ音の魅力と、真空管本来の耳障りの良さのようなものが見事に融合しているように感じられました。その中でもクラシックモードでの音が際立っていて、低音の量感と余韻がとても心地よく感じました。本来Cayinは真空管アンプのメーカーですので、少々不思議に感じ、Nutubeだと以前のようないわゆる管球とは使い勝手が違うのかな?程度に感じていたのですが、C9ⅱになっていよいよNutubeの使いこなしができるようになった(?)のかなと想像した次第です。
このC9ⅱの大きな特徴の一つに、”入力がアナログのみ”があります。その点がいわゆるDACとは大きく異なる上で、C9ⅱを使いこなす上でとても重要なポイントだと感じています。というのも、アナログソースの違いをとても敏感に伝えてくるからです。音源としてDAPとCDプレーヤーで変えた場合、その差をはっきりと違いとして判らせてくれますし、同じDAPであっても、ライン出力とフォーン出力で差をきちんと伝えてくれます。尚、C9ⅱではライン出力の方が良い音に聞こえますし、それは設計上からも言えることだと思います。
この、上流としてのライン出力をきちんと整えることも、C9ⅱをきちんと使いこなす極めて重要なファクターだと思います。実際に個人的にもライン出力を色々と試しましたが、CayinどうしであるN7ライン出力との組み合わせが最も好みで、次点としてA&K SP3000のライン出力が気に入っています。
当機種は非常に高額で、簡単に購入できるものではありませんが、私にとってはその金額に見合うだけの最高の逸品と感じています。長々と拙い文面となってしまいましたが、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。