スマートフォンで音楽を聴くことが当たり前になった今、「変換アダプタはどれも同じ」と思っていないだろうか。Hi-UnitのHSE-AD03-pnk(通称:ピダック)は、その認識を良い意味で裏切ってくる一台だ。
まず特筆すべきは、DAC内蔵であることによる音質の違い。単なる変換アダプタとは一線を画し、音の輪郭がはっきりし、情報量が一段階増したような印象を受ける。低音は締まりが良く、量感を保ちながらも膨らみすぎない。中域はボーカルが自然に前へ出てきて、長時間聴いても耳が疲れにくい。高域も刺さることなく、解像感と滑らかさのバランスが取れている。
ポータブルアンプ・DACとしての完成度も高く、有線イヤホンの実力をしっかり引き出してくれるのが好印象だ。スマホ直挿しでは物足りなさを感じていたイヤホンでも、「こんな音が出せたのか」と再発見できる場面が多いだろう。
デザインはシンプルながら、Hi-Unitらしい個性があり、ガジェットとしての所有感も十分。Type-C接続なので取り回しも良く、外出時やデスク環境でも気軽に使えるのは大きなメリットだ。
一方でデメリットを挙げるとすればやや重さを感じる点。超軽量アダプタと比べると存在感はあり、持ち運び重視の人は気になるかもしれない。ただし、その分しっかりとした作りと音質を得ていると考えれば、十分納得できるトレードオフだ。
「変換するだけ」から「音を楽しむ」へ。
Hi-Unit HSE-AD03-pnkは、手軽に音質を底上げしたい人にこそ勧めたいピダックである。スマホとお気に入りのイヤホンの間に挟むだけで、音楽体験が確実に変わる――そんな一台です。