QCC Dongle ProとBTD700の両方を持っているので、比較しながらのレビューになります。

まず、BTD700のレビューなのに申し訳ないですが、Bluetoothトランスミッター選びで迷っている方は、基本的にQuestyle QCC Dongle Proを選べば、ほとんどのシーンで困ることはないと思います。

（対応コーデックの多さ、専用アプリの設定のしやすさ、マルチペアリング対応などの理由）

ただ、BTD700に関しては、明確に優位性を感じたポイントが1つあります。

それは“物理ボタンがある”という点です。

例えば、

標準モード（aptX Lossless 16bit/44.1kHz）↔低遅延モード（aptX Adaptive 24bit/48kHz）

といった切り替えが、物理ボタン3回プッシュで簡単にでき、スマホを触らなくてもドングルだけで操作が完結するのはとても便利です。

つまり、

・Spotifyロスレス音源だけを聴くときは標準モード

・遅延が気になる動画視聴（アーティストのライブ動画、映画）では低遅延モード

のような使い分けが、物理ボタンだけで手軽に行えます。

大きな欠点として、BTD700はマルチペアリングに対応しておらず、複数機器のペアリング情報を保存できない点には注意が必要です。

たとえば、

1）BTD700とワイヤレスヘッドホンAをペアリング

2）BTD700とワイヤレスイヤホンBをペアリング

と進めると、ヘッドホンAの情報は忘れられ、BTD700に自動接続されなくなります。

とはいえ、1台だけを使う場合は問題なく、ペアリング自体も簡単なので、気になる方と気にならない方に分かれると思います。