試聴レビューとなります。
環境は以下の通りです。
DAP
FiiO M11 Plus LTD Stainless Steel
イヤホン
Campfire Audio LYRAとARA
音源
ロックやJ-PopのFLAC(CD・ハイレゾ)
なお、試聴機が2pin 4.4mmのものしかなかったため、2pin→MMCXのアダプタを借用して試聴したため、完全な状態ではないことをご了承下さい。
【音質】
帯域バランスは中低域が少し多い印象もありますが、フラットに近いと感じました。
低域はキレが良く、沈み込みもある程度の深さがあります。
スピード感があり、キックの連打やエレキギターの低音弦のブリッジミュートも滲まず分離して聴こえてきます。
中域はボーカルが少し近めで、メリハリがある元気の良さが印象的です。
楽器隊も音の立ち上がりが速くキレが良いため、BPMが速かったり音数が多い楽曲でも、全くもたつきません。
高域は明るくキラキラとしていて、伸びというよりかは抜けの良さが印象に残りました。
サ行の刺さりは多少ありますが、嫌味な刺さり方ではなく、強調したようなわざとらしさはありません。
粒立ち感もあり、エッジ感がとても気持ち良かったです。
解像度は高いですがエッジ感が強めなため、組み合わせや聴かれる音源によっては粗さを感じる事があるかもしれません。
分離感は良好ですが押し出し感がやや強いため、定位の正確性が秀逸だとまでは感じませんでした。
音色は明るく、ドライでクール寄りです。
モニターのような色付けのなさや無機質さという方向性ではなく、リスニング寄りな傾向をしています。
音場は横に広い印象で、奥行きや縦についてはそこまで広いとは感じませんでした。
【取り回し・タッチノイズ】
ケーブルは柔らかく取り回しは良好で、タッチノイズも多いという程ではありません。
全くないとは言いませんが、個人的な感覚で言えば許容範囲内でした。
【外観・その他】
外観については、ケーブル部分が透明な被膜でとても綺麗でした。
また、プラグやコネクタカバー、分岐部分が凝った造りになっていてとてもカッコいいなと思いました。
分岐部分については、長さとしては長くありませんが、少々太く「ゴツいな」という印象です。
試聴時に私はTシャツを着用していたために確認出来ませんでしたが、シャツのボタンやネックレスを触れた場合にどれくらいのタッチノイズが耳に入るのか、気になりました。
大きく動かなければ「ずっとタッチノイズが鳴っていて気になる！」という事はないかとは推察しますが、いずれ確認して追記するかもしれません。
【総評】
柔らかく良好な取り回しと、高い解像度でメリハリやアタック感とキレの良さが特長的なケーブルだと言えます。
音質面では、透明感や爽快感があり、開放的な聴いていて楽しいキャラクターをしています。
透明な被膜と凝った造りでカッコいいプラグ・コネクタカバーや分岐部分など、外観の良さにもこだわりを感じられます。
試聴時に使用したLYRAとARAには、普段はALO Audio社のTinselケーブルを使用しているのですが、本製品は他のケーブルにする場合の有力な候補となりました。
是非お試し下さい！
