高音の質:45
中音の質:50
低音の質:45
細やかさ:45
迫力:45
音場:40
遮音性:50
音漏耐性:50
私はバリバリの国産主義者で「中華なんとか」は「中華料理」以外はハナから見下してかかる、時代遅れも甚だしい懐古厨のおっさんです。
SONY MDR-CD900STを神棚に上げて毎日拝んでいるくらいです。
さてIT07は6BAに1DD…しかも純正ケーブルが銀線…おっさんの常識にはこんなイヤホンは存在しませんでした。(最近は当たり前なんですかね?)
60時間前後エージングした後、DAPにSONY NW-ZX507、イヤピに JVC スパイラルドット++ を組み合わせて、純正ケーブルに付属の3.5㎜変換ケーブルを使用して試聴…。(2.5㎜バランスのDAPを持っていないんです。)
目から鱗を叩き落されました。
iBassoさんごめんなさい。2度と中華オーディオを馬鹿にしません。
低域から高域まで厚みがあるうえ繊細な音もきちんと聴こえる。
ビックリしたのは何もかもがきちんと聴こえる中で、人の声が周囲に埋もれず正確に聴こえるところ。
口の微妙な動きが見えるかのようです。
女性シンガーが好きな方は悶え死ぬのではないかと…想像ですが。
全体的に少しだけドライで艶感こそ感じにくいですが「少し明るめな見通しの良いクリアな音、パンチ力マシマシ」といった感じ。
反応が早いスピーディーな音とでもいえばいいのかな?
耳につく音が残るわけでも、聴き疲れする音でもない。
6時間くらいぶっ続けでパイプオルガンからアニソン・演歌まで色々と聴きましたが、ここに至ってやっと純正で銀線の意味が解りました。
「高音を際立たせるための銀線ではなく、微細信号をドライバまで確実に届けるための銀線」なんですね。
低音から高音までキレよく聴かせるためには微細信号に強い銀の方が有利だったというところでしょうか。
でもって、銀の煌びやかな音前提で6BA+1DDを追い詰めたのかと。
すごいですねiBasso …。
ただし「高音質バットで人の感性を殴りつける」的な思想の持主らしく、どんな音源にも忖度をするような鳴り方をしません。
国産大手の様に「どんな録音でもソコソコ鳴らせる」といった設計ではないようです。
「高音質ってこうだろ!これが良い鳴り方しないのは録音が悪いんじゃ!」という主張が見え隠れします。
手持ちの曲の中では、今まで普通に聞こえていたのに「なんじゃこりゃ?」となった音源が少なからずありました。
きれいだと思って聞いていたボーカルなのにエフェクトがきついのがバレて聞きたくなくなる物もありました。
機材の組み合わせと録音エンジニアの腕の差がはっきり聞こえるイヤホンです。
試しに純銅線代表としてオヤイデ電線の102SSC 8本編み 4.4㎜バランスで聴いたところ、はじめてこのケーブルとの組み合わせで「音質のグレードダウン」を感じました。
102SSCは極めて優秀なケーブルで、自分の中ではリファレンスの銅線ですがIT07には合いませんでした。
高音から低音までおとなしくなってしまい、3万円安いイヤホンになりました。
ハイブリッド代表としてNOBUNAGA Labs の菰枕(6N OCC+ 金メッキ4N純銀+ 4N純銀)4本編み4.4㎜バランスで聴いたところ、かなり相性はよかったですが純正を上回るかというと微妙です。
傾向としてはウォーム系になったので「IT…