KSE1200 【KSE1200SYS-A】

近年DAPの音質がとてもよくなり、めったにやらなくなったポタアン運用。しかし、この音質と遮音性は唯一無二ですね。

shureでDAP出して欲しいところですが、最近は小型DAPの音質も相当良いので、組合せやすくなってますねー。

Shureのイヤホンはあまり好みではなかったのですが、コンデンサー型の2モデルは別格。きめ細やかな、これぞ静電型な美音を鳴らしてくれます。最近はIEM用の静電型ドライバーを搭載したイヤホンも多いですが、その恩恵は限定的。対してすべてを静電ユニットで賄おうとする本機は、しっかりと意味あるものになっています。

安易にトレンドに乗らず、時間をかけながら完成度の高い製品をリリースしてくるあたりは流石ですね。

この製品のネックとしてはケーブルがあげられます。太く重く、取り回しも悪い。アンプは許容できますが、このケーブルでポータブルは正直厳しいです。この点だけは解消してほしいですね。

これからの静電シリーズの展開には注目していきます。

試聴レビューとなります。

環境はDP-X1Aに接続、音源はJ-Popやロック（ハイレゾ含む）です。

私はSHURE製イヤホンの音が苦手で、SE846以外は欲しいと思った事がありませんでした。

その前提をご理解頂いた上で、お読み頂ければと思います。

まずは音質についてです。

帯域バランスは中域～高域寄りで、低域の量感は多くありません。

本機の中高域や高域の解像度、再現性には特筆すべきものがあります。

シンバルやハイハットの鳴り方が気持ち良く、エレキギターの高域（ハーモニクス等）の伸びもとても良かったです。

中域～高域の情報量はかなり多く、低域はタイトで制動が効いていますが、もう少し量感があっても良いのかなとも思いました。

音場に関しては帯域が上にあがっていく程広がる傾向で、低域は狭い範囲で広がるものの、高域はなかなかに広く、伸びの良さもありとても気持ちよかったです。（DAPとの相性かもしれません）

繊細さに関しては、5以上をつけたいほどに素晴らしいです。

店頭での試聴会でメーカーさんにもお伝えしたのですが、「初めてSHURE製イヤホンで欲しい」と思いました。

タイトルに書いたデメリットというのは、音質面では低域が鳴っている位置が狭い事以外はありませんでしたが、やはりアンプと一体型でリケーブルが出来ない点、充電しないとイヤホンとして機能しない点です。

装着感は良く遮音性も確保されていますが、断線のリスクや、使用時は良いとしても未使用時に鞄に入れておくのは嵩張りますし、色々と気を使ってしまいそうだなとは思いました。

また、少音量時にギャングエラーがあったのが少し残念でした。（仕方ないとは思いますが）

総評としては、まさにタイトル通りで、記載させて頂いたような各デメリットを完全に凌駕する程、素晴らしい音を聴かせてくれます。

リスニングとして楽しい部類ではなく真面目な音作りで、「コンデンサー型ってこんなに凄いんだ」と思わせるようなこの繊細さを、そういった音がお好きな方は特に、一度ご体験頂ければと思います。

是非お試し下さい！

最初に聞いた時明らかに音の情報量が違い、一瞬戸惑いました。

一つの楽器どころか一つの音が過去聞いた他の音よりもくっきりと明瞭に聞いたため必然的に耳に入る情報が多くなりました。

当然、今まで聞いてなかった音を捉えられるようになりました。

ハイレゾYMOのABSOLUTE EGO DANCEのメロディに絡む人の声のコーラスがはっきりと別物と捕らえられた時は驚いたものです。

また、視聴で解像度が高いと言わられているものと比べてもこちらのものがはっきり音の像を捉えられたことを覚えております。

あ、べた褒めというのもなんなので弱点ですが、自分の個体はギャングエラーが発生しております。こちら問い合わせ中です。

後そこそこ、DAPなどの音量を上げる必要があるためDAPの電池を食います。