ホームページ見たらわかるのですが、社長がとにかく饒舌で、筆が乗りに乗った商品記事を書かれています。オーディオの世界は本当にヤバイ!個人の見解なら景品表示法もへったくれもないわけだ。「〇〇だと思います」「〇〇らしいです」が連発する説明文、ノリノリの社長、そこに……怪しさを通り越した魅力を感じたら、あなたはすでに沼っています。
私もその一員でした。そしてなんと、勢い余ってその場で購入し、クレジットで決済してしまったのです!数分して自分のしでかしたことの重大さを痛感し、冷や汗が止まりませんでした。
しかしながら、どうやらこのあたりでわたしは、リケーブルスパイラルに終止符を打ったかもしれません。そう、実はこのkiwamiケーブル、世界最高音質だったのです!(※わたしはサクラではございません!)
取り回し、まずこれが非常に素晴らしい。柔軟でクセも付きにくく、両側を持って垂らせば素直にストンと懸垂線を描きます。伴ってタッチノイズも小さい。というかそもそも、重力を無視したケーブルがこの世には多すぎます。ヘッドホンリケーブルならともかく、イヤホンなら論外です。「重力の法則に従うこと!」。リケーブルの鉄則です。このケーブルはその意味で、取り回し120点でしょう。
肝心の音質です
中高域は抜けよく、立体感とみずみずしさを兼ね備えています。特に立体感は特筆すべき点で、これまではAresii+を使っていたのですが(知らない人のための補足:これは男の握り拳のように…すなわちただ固く鋭いだけの静かなる怒りのように、とにかく太く低域にフォーカスしたケーブルです)、Aresii+では感じられなかったような奥行きや立体感がよく理解できました。というかアレスには、銅特有の濁りがあるのかもしれませんね。……といいつつ、このkiwamiケーブルも実は銅線なのです!すごい
低域について、こっちは実は少しだけ不満です。もともと使っていたのがアレスなだけあって、以前から低音は申し分ないほどよく出ました。このkiwamiケーブルは「ハイ上がり」を是正するだけの懐のひろい鳴りであると社長は言いますが、アレスと比べてしまうと普通ですね。その意味ではイヤホンリケーブルの範疇だと思います。それでも良く出ている方です。(なにしろ、アレスと比較できるレベルですので)
というわけで、全体的に音場感、空気感、立体感、奥行きが改善するリケーブルだったかと思います。音質傾向は低域寄りですが、「リケーブルは帯域傾向ではなくアトモスフィア」がリケーブルの鉄則です。帯域バランスを変えようとするならイコライザで良い。それで満足できないからリケーブルするわけで、音のアトモスフィアがどう変わるかこそが本当に大切なことなのです。そうしてみると、全くkiwamiの名に恥じない、素晴らしいケーブルではありませんか。
追伸 それにしても、mmcxコネクタがダサすぎます!本当にダサいのでeイヤで交換してもらいました。ものによっては合うと思いますが、色付きなので、シックな黒のイヤホンとの相性は最悪。逆にギンギラギンのものには合うかもしれませんが、僕の場合はかなり気になりました。あと2000円高くても誰も文句を言わないと思うので、どうかNOBUNAGA labsさんのmmcxコネクタに変更してもらえないでしょうか? 貴社の益々のご発展を応援しております。(ヤバイ社長の弁舌と製品のクオリティに惚れて、信者になってしまった。)