ACT06 は、HS2000シリーズの音に“ストレートな透明感”を与えるニュートラル系チャンバーでした。

派手な変化や強いキャラクターはなく、どちらかと言えば“素の音をそのまま整える”方向性。

そのため、＜厚みを盛るACT05＞や＜キレを強めるACT47＞とは異なり、

原音のニュアンスを崩さず、微細な情報量だけを丁寧に引き出す印象を受けました。

高域は滑らかさを保ったまま、ほんのりレンジが伸びる自然な変化。

刺さりが減るわけではなく、クセを減らしつつ音の純度を上げるようなイメージです。

中高域はスッと見通しがよくなり、ボーカルやギターが“澄んだ空気の中”に置かれる感覚。

情報量は増えるのに派手にならず、非常に扱いやすいトーンです。

中域は厚みを増すわけではなく、濁りを取り除いて輪郭を整える方向。

中低域と低域はスムーズに沈み込みが整理され、過剰な膨らみがなく上品にまとまります。

結果として、ACT06は

「色づけが嫌」「原音主義」「HS2000の素性をそのまま磨きたい」

という人に最適なチャンバーだと感じました。

どの音源にも合わせやすく、副作用の少ない万能タイプです。