仕事の休み時間に短時間だけYouTubeや音楽配信サービスを利用する際、スマホ付属のUSB-C to 3.5mmアダプタより少しは音質を向上させたいという期待を持って購入しました。結果は大正解。
Androidスマホ2台、タブレット1台、Windows10ノートPC1台と接続してたところ、いずれもすんなり認識して問題なく音が出ました。ハイレゾデータもきちんと再生されます。
コネクタ部分は、USB-Cオス・3.5mmメスともにしっかりしており、ちゃちな印象はありません。ケーブルは少々固めでしっかりしています。しなやかタイプではありません。プラグ部分に印刷してあるブランドロゴやハイレゾ表記に若干の安っぽさを感じました。（実際、お手頃価格の製品ですが）
MDR-EX800STで聴いてみると特に強調した帯域はないようで、多くの人が「フラット」と評価する音質傾向に感じました。
本ケーブルの駆動能力を確かめるために、音質の良さとともに鳴らしにくさでも定評のあるE5000でスマホ付属のUSB-C to 3.5mmアダプタと聞き比べました。ボリュームは15段階中、スマホ付属品の13と、本ケーブルの12が同じくらいの音の大きさに感じました。（参考：MDR-EX800STでは7。MDR-EX1000では8。IER-M9では10で同じくらいに感じました）
音質には大きな差があり、スマホ付属品では必死になんとかならしている印象の音でE5000らしい音場感はほとんど感じられません。本ケーブルの場合は、余裕で鳴らし切っているとは言えませんが、音場感の広がりや低音も出ており、E5000らしさを感じることができました。本ケーブルと組み合わせられるであろう手頃な価格帯の良質なイヤホンであれば、全く問題なく楽しむことができるでしょう。一例としてE1000と組み合わせてみましたが、相性抜群という印象で、非常にコンパクトな組み合わせでこれだけの音を聞くことができれば、通勤時間や休憩時間が楽しくなることでしょう。
レビューのために3時間程度使用しましたが、スマホの電池消費が極端に増えるという印象は感じられません。「本ケーブルを使用してからスマホのバッテリーの持ちが悪くなった」とはっきり体感することはないと思われます。
一点気になったのは、チップの入ったコネクタ部分がほんのり温かくなることです。使い始めてから1時間程度で気づきました。その後熱くなることはなかったので問題ありませんが、真夏の屋外でポケットに入れて使用するという状況だとどのようになるのか気になるところです。
お手頃な価格で、スマホ直刺し・スマホ付属のUSB-C to 3.5mm変換ケーブルから確実に音質向上できます。スマホ付属品が断線して代替品をお探しの方。荷物は増やしたくないけれど大好きな音楽をもっといい音で聴いてみたい方。DAPは持っているけどスマホで少し聴くときもちょっといい音で聴きたい方。そういった方々に安心してオススメできる製品です。
