主にDAPはFiio M15s 、小型DACはDC07Pro、Hiby FC6などを使用。

本体のフェイスプレート、パッケージ、音質、ドライバー構成、どこを見ても地味すぎてパッと見50万円クラスのイヤホンとは到底思えない、超玄人向けのイヤホン。大陸で大流行している2DD＆4BAという構成に4ESTを加えた、今となっては特にインパクトは無いトライブリッド構成で、スイッチ等特別なギミックのようなものもなし。

そんなCamelotの音質だが、解像度、音場の広さは一聴して10万円クラス〜20万円クラスと比べてもレベルの違いを感じられるほど素晴らしく、凄まじいポテンシャルの高さを感じる。

全体的にウォーム寄りな濃厚な音質で低音の量感で言えばTesseractの方がかなり多かったが、低音の深さで言えばCamelotが勝っているようにも感じる。

高音側に関してもトライブリッドイヤホンである事を忘れるほど自然に伸びる。EST、BA、DD全てが自然に調和しており、帯域の繋がりの自然さで言えばTesseractの上を行っていると思う。

Nostalgia Audioという謎の新興ブランドの全貌がだんだん垣間見えるようになってきた。

………同じくウォーム寄りで低音の完成度が高いハイエンドだけどフェイスプレートが地味、というつながりでempire earsのRavenを思い出したが、あちらは骨伝導ドライバーのおかげかCamelotよりもっと濃厚に凄まじく深く広く響く音質だったが、それよりももう少し穏やかに落ち着いたのがCamelot、というのが僕のイメージだ。

このように、個人的にはNostalgia Audioの中では1番オススメできるモデルだと思う。最近は中古で約20万円強というラインまで値下がりしており、普通の人（？）でもなんとか手が届く域に来ているので令和最新のハイエンドイヤホンに興味のある人は是非とも聴いてみるべきだ。