

Bowers & Wilkinsを超えられるのは、Bowers & Wilkinsだけ――大人気の高級ワイヤレスヘッドホン Px8 が、ついに進化して登場しました!
「見た目も音質も良いワイヤレスヘッドホンが欲しい」と思ったとき、まず候補に挙がるのがBowers & Wilkins。
今回登場した Px8 S2 は、前作からデザイン、装着感、ノイズキャンセリング、音質のすべてが進化。ブランド史上最高クラスの完成度に仕上がっています。
本記事では実機をじっくりレビューしながら、前作 Px8 や Px7 S3 との比較も行っていきます!
Bowers & Wilkinsとは?

Bowers & Wilkins(B&W)は、1966年にイギリスで創業した高級オーディオブランド。世界中の有名スタジオでモニタースピーカーとして採用されるなど、プロが信頼するブランドです。
近年はスピーカーで培った高音質技術をワイヤレスヘッドホンに展開。特にPx7やPx8シリーズは、高級感のあるデザインとサウンドで“高級ワイヤレスヘッドホンのパイオニア”としての地位を築いています。
まずはスペック比較から
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製品名 | Px8 S2 | Px8 | Px7 S3 |
---|---|---|---|
価格 | ¥116,820 税込 | ¥79,200 税込 (発売当初: ¥105,930円 税込) |
¥61,830 税込 |
発売日 | 2025/9/25 | 2023/9/28 | 2025/4/26 |
重量 | 約310g | 約320g | 約300g |
コーデック |
aptX Lossless, aptX Adaptive (96kHz/24bit), aptX HD, aptX, AAC, SBC LC3 (アップデート対応予定) USB audio: 96kHz/24bit |
aptX Adaptive (48kHz/24bit), aptX HD, aptX, AAC, SBC USB audio: 48kHz/24bit |
aptX Lossless, aptX Adaptive (96kHz/24bit), aptX HD, aptX, AAC, SBC LC3 (アップデート対応予定) USB audio: 96kHz/24bit |
連続再生時間 | 約30時間 | 約30時間 | 約30時間 |
ノイズキャンセリング | 〇 | 〇 | 〇 |
外音取り込み | 〇 | 〇 | 〇 |
マルチポイント | 2台 | 2台 | 2台 |
立体音響 | アップデート対応予定 | アップデート対応予定 | アップデート対応予定 |
スペックはPx7 S3と同じ世代で、Px8と比べるとコーデックのところが大きく進化しています。
aptX Losslessへの対応に加えて、aptX AdaptiveとUSB audioは96kHz/24bitまで再生できます。
また、前作Px8から約10g軽くなっており、装着時や持ち運びの負担が軽減されています。
Px8 S2のデザインと付属品

エレガントなデザイン

カラーバリエーションはオニキス・ブラックとウォーム・ストーンの2色。デザインはどちらのカラーも非常にエレガントです。
前作のPx8からドライバーの素材以外は全てリニューアルされています。これは一番に“音を良くするために考えた結果”とのこと。
そして、今回のデザインのポイントは大きく3つです。
薄型デザイン
非常に高価で希少性の高いナッパレザーを使用
ケーブルを露出させたアルミニウム製アームデザイン
それぞれ解説していきます。
薄型デザイン

2025年4月に発売されたPx7 S3で実装されたデザインですが、Px8と比べるとハウジングが約20%薄くなっています。
薄くなることのメリットとして、着けた時にシルエットが綺麗に見えるといった点が挙げられます。

ヘッドバンドと耳の上にできる隙間が小さくなったため、よりスタイリッシュになって頭に沿ったように見えるのがとても良いです!
そしてハウジングが薄型になっても、ドライバーに前作のPx8と同じ角度が付いているのもポイント。ここはかなり苦労したそうで、細かい部分まで並々ならぬこだわりを感じますね……!
使用しているレザーについて

Px8 S2はPx8と同じく上質なナッパレザーを使用しています。 ナッパレザーは非常に高価で希少性の高いレザーです。
対してPx7 S3はシンセティック・レザー なので質感がかなり異なります。

シンセティック・レザーはイヤーパッドなどを触った時に少し固めです。対してPx8シリーズに使用しているナッパレザーはとても柔らかく、手に吸い付くような質感です。 なので装着時の耳当たりもよく、装着感が快適になるんですね。
また、Px7 S3はシンセティック・レザー、とファブリック、アルミ、樹脂素材の組み合わせに対して、Px8 S2はナッパレザーとアルミニウムの組み合わせなので、さらに高級感が高まった印象です!
ケーブルを露出させたアルミニウム製アームデザイン

デザイン面でPx8と一番異なるポイントとして、イヤーカップにケーブルのようなデザインが施されていることが挙げられます。
このデザインは13年前のBowers & Wilkinsのヘッドホンが始まったあたりに登場した機種「P7」のアームデザインにインスパイアされているそうです。――これ、非常にかっこいいですね。



細かいポイントになりますが、ロゴのサイズがPx8よりも少し小さくなっています。
また、折り畳みはできませんが、どっちの方向にも回転するスイーベル構造を採用しているんですね。
さらに、ボタンの配置も変わり、Px7 S3と同じ配置になりました。これは、マイクに干渉しないように変更されたとのこと。
そして今作もイヤホンジャックは付いていませんが、USBケーブル(Type C)での有線接続が可能に! USB端子もPx8とS2では位置が逆になっていますね。
付属品

本体
キャリングケース
C to Cケーブル
C to 3.5mm
取扱説明書


有線接続に対応することで、楽しみ方の幅がグッと広がります!
有線接続の一番のメリットは音質で、「Px8 S2」のUSBオーディオでは96kHz/24bitの再生が可能。 ワイヤレス接続時、aptX Adaptiveによる同じ96kHz/24bitでも、有線のほうが劣化の少ないサウンド再生ができます。さらに、ワイヤレスと違い、遅延しないというメリットも挙げられます。
もちろんワイヤレスの音質も抜群に良く、利便性も優れているので、この一台で場所を選ばずにいい音を楽しめます。 3.5mmとUSB Type-Cケーブルが付属しているから、プレイヤーはもちろん、スマホだけでも手軽に楽しめるのはとてもうれしいですね!
装着感を比べてみた

本体が薄くなったことでシルエットがすっきりして見えます。また、アームがねじれていることで、ハウジングがより複雑に動くようになっています。これも着けたときに頭にぴったり沿うシルエットになる要素の一つです。
Px8と比べると本当に少しの違いなんですが、これがあることによってヘッドホンを着けた時に、耳の下の方が浮いてしまうといったことがほんとんどなくなります。
さらに、低音の響きが豊かになったり、ノイキャンの効きも向上するといった利点があります。


ヘッドバンドの部分がPx8よりも厚くなっており、レザーも非常に柔らかいので装着感はかなりいいです。
見た目の重厚感とは裏腹に、本体は軽量なので着けているのがストレスに感じなかったです。
実際に2時間くらい着けっぱでしたが、ぜんぜん疲れませんでした。
音質レビュー

Px8 S2の音質と Px8、Px7 S3の2機種それぞれと比較した印象を解説します!
まずはPx8 S2の音質を徹底レビュー

解像度が高くて、繊細だけど上品なサウンド
高域が華やかに伸びて、女性ボーカルや弦楽器がすごく映える
空間の広がりでオーケストラも気持ちよく楽しめる

全体の印象
非常に解像度が高く、明瞭なサウンドが特徴です。バランスは非常にいいですが、少しシャープな印象で、やや高域寄りのサウンドバランス。音の粒子が細かく、音の細部まで表現してくれます。とても生っぽいです!
音場・空間表現
密閉型のヘッドホンなので、開放型みたいな音場の広さや抜け感はないですが、密閉型のワイヤレスヘッドホンの中であれば、かなり空間の広さを感じられます。
特に中高域の広がりは素晴らしく、ピアノなどの響きもきれいに聴こえます。なので、オーケストラの演奏は空間の広さをとても感じることができます。これはワイヤレスヘッドホンではなかなか感じられないと思います。
音質
解像度が高く繊細で、全体に上品なサウンドが魅力です。
高域は金物系や弦楽器がきらびやかに響き、華やかさをプラス。人によっては少しシャープに感じるかもしれませんが、嫌味のない仕上がりです。
中域はボーカルやギターが繊細に描かれ、特に女性ボーカルは息づかいまでリアルに表現されます。低域は控えめながら引き締まっており、全体をバランスよく支えてくれる印象でした。
まとめ
明瞭で上品、特に中高域の広がりとボーカル表現が際立つ一台。高域はやや目立つ傾向ですが刺さりは控えめで、密閉型ワイヤレスとしては空間表現も優秀です。
Px8との比較

Px8
低域寄りでパンチ力・迫力を感じやすい
男性ボーカルとの相性が良い
落ち着いたサウンドでクラシックにもマッチ
Px8 S2
高域の繊細さや生っぽさが進化
やや高域寄りで女性ボーカルと好相性
同じくクラシックとの相性が抜群

Px8とPx8 S2で、それぞれ全体の印象がかなり違います!
まず、高域の繊細さや生っぽさみたいなところがPx8 S2になって進化しています。 ただ、Px8の方が低域の量が多いので、パンチ力や迫力面ではPx8の方が感じやすいと思いました。
やや低域寄りのPx8、やや高域寄りのS2といった感じです。なので、Px8は男性ボーカル、S2は女性ボーカルとの相性がいいと感じました。
また、どちらもクラシックとの相性が抜群で、少し落ち着いたサウンドの印象です。




Px7 S3との比較

Px7 S3
パンチのある低域
ドンシャリ傾向で迫力◎
上品さもあるポップなサウンド
Px8 S2
リアルで繊細な表現が得意
音場の広さと表現力の高さが抜群
上品かつ丁寧なサウンド

Px7 S3は繊細さよりも、迫力のあるドンシャリ気味なサウンドになっており、ポップな印象です! 低域の量はPx8 S2よりも多い印象ですが、高域はPx8 S2よりも控えめに感じました。
対して、Px8 S2はリアルで繊細な表現が特徴的で、上品かつ丁寧な音作りです。低域の量感はPx7 S3よりも控えめですが、音の広さや表現力の高さにより、しっかりと迫力を感じられました!




ノイズキャンセリング、外音取り込みについて

ノイズキャンセリングは強度調節できるタイプではなく、自動で周囲の環境に応じてノイズを低減してくれます。

使ってみた感想としては結構強力です。
今回のPx8 S2にはノイキャンように左右各4箇所、合計8個のマイクを搭載しているということと、装着感が向上したことによってノイズキャンセリングの性能が向上しています。
個人的に感じたのは、高い音まで結構しっかりカットしているということです。高い音はノイキャンでも結構消すのが難しいので、驚きました。
また、外音取り込みはとても自然です。 人との会話もしやすいですし、マイク感もないのでとても快適です。
Px8 S2はどんな人におすすめ?

【Px8 S2はこんな方におすすめ!】
デザインにこだわりのある方
繊細な高域をヘッドホンで楽しみたい方
密閉型で広がりのサウンドを楽しみたい方
とにかく最高のヘッドホンが欲しい方

デザインや音は圧倒的に良くて、しかも着け心地まで快適。値段だけ見ればちょっと迷うかもしれませんが、実際に使ってみると「これは他では味わえない」と思わせてくれる満足感があります。
まとめ | Px8 S2は業界最高クラスの完成度


Bowers & Wilkinsといえば高級感のあるデザインの印象が強くありましたが、今作も高級感はすごいし、かなり細かい部分まで考えて作られていました。これほどかっこいいヘッドホンはあまりないと思います。
Px7 S3から実装されている薄型ボディになって、装着感だけでなく、着けた時の見た目もかなり良くなっていました。
音質は明瞭度、高域の繊細さなどが進化していました。 流石Bowers & Wilkinsと思わせてくれる完成度です。
Px8 S2は全ての面で完成度の高い製品でした。
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