

ルーマニア発の人気ブランド Meze Audio(メゼオーディオ) 。美しいデザインと高音質で世界中のオーディオファンを魅了し、ポータブルオーディオ愛好家なら一度は耳にしたことがある存在です。
本記事では、イヤホン・ヘッドホン専門店 e☆イヤホン が Meze Audioの有線ヘッドホン全機種を徹底レビュー 。
音質傾向をまとめた「サウンドマップ」や、スタッフによるちょっぴりユニークな「擬人化レビュー」も掲載しています!
Meze Audioとは?

Meze Audio(メゼ・オーディオ) は、ルーマニアを拠点とするオーディオブランドです。
創業者の アントニオ・メゼ氏 はインダストリアルデザイナーとしてのキャリアを持ち、そのセンスを活かして「見た目の美しさ」と「音質の良さ」を高次元で融合させたヘッドホンを世に送り出してきました。
【関連動画】
創設者でありCEOの「アントニオ・メゼ氏」にブランドや製品の魅力について色々インタビューしました! ぜひご覧ください♪
デザイン性の高さ

木目を活かしたハウジングやアルミニウム削り出しのフレームなど、どのモデルも芸術作品のような仕上がりで、単なる“音を聴く道具”を超えた存在感を放っています。
音作りのこだわり

ウクライナのRINARO社と共同開発した「等磁力ハイブリッドデュアルコイルドライバー」に代表されるように、革新的な技術を積極的に取り入れながら、リスナーを惹き込む独自のサウンドを実現しています。
現在ではエントリー向けの 99 Neo や 99 Classics から、フラッグシップの Elite Tungsten まで幅広いラインナップを展開。
ポータブルオーディオ愛好家からハイエンドオーディオファンまで、多くのユーザーに愛されるブランドへと成長しました。
Meze Audio全モデルレビュー

まずは全体のサウンドイメージから!

エントリーモデルからハイエンドまで、Meze Audioのヘッドホンはどのモデルも「見た目の美しさ」と「音質の良さ」を兼ね備えています。
軽快で扱いやすいモデルから、圧倒的な表現力を誇るフラッグシップまで揃っており、ユーザーの好みやリスニング環境に応じた選択が可能です。
ここからは、Meze Audio全モデルをそれぞれ徹底レビューしていきます!
99 Neo

エントリーモデルらしい手軽さを持ちながら、デザインや仕上がりはしっかりとMezeらしさを感じられます。軽快でクールな音傾向が特徴で、ポータブル環境でも気軽に楽しめる扱いやすいモデルです。
ドライバー:40mm ダイナミック
インピーダンス:26Ω
再生周波数帯域:15Hz – 25kHz
本体重量:約260g


音の傾向は、どちらかというと中高域が強めで、全体的に軽やかな印象です。
99 Classicsと比べると、クラシックを少し軽快にしたようなイメージ。音場はしっかり広く、クールで繊細な雰囲気があります。重心はやや高めで、全体的にノリが良くポップな印象も感じます。
もうひとつの大きなポイントは駆動の軽さ。めっちゃ鳴らしやすくて、ポータブル環境でも快適に使えます。音量も取りやすいので、ストレスなく楽しめるんですよね。
価格や付属品を考えると、かなりコスパが高いモデルだと思います。
99 Classics

美しい木製ハウジングを採用した、ブランドを代表するロングセラーモデルです。落ち着きと安定感のあるサウンドで、幅広い音楽ジャンルに対応できる安心感を備えています。「最初のMeze」として選ばれることの多いモデルです。
ドライバー:40mm ダイナミック
インピーダンス:32Ω
再生周波数帯域:15Hz – 25kHz
本体重量:約260g


やっぱり落ち着きがありますね。ちょっと中域寄りで、どっしり構えたサウンド。お手頃な価格なのに安定感があって、「やっぱこれやね」って思える仕上がりです。
音場にも絶妙な広さがあって、窮屈さがない。この価格帯でこの広さはちょうどいい感じです。迫力と繊細さを両方持ちながらナチュラルで、リラックスできる聴き心地もしっかりある。
安心できるけど、引き込まれるような響きもちゃんとあるので、スタンダードな存在っていうのがよく分かります。
105 AER

シックで存在感のあるデザインが印象的な開放型モデルです。力強さとメリハリを備えつつも耳に刺さらない上品な鳴り方で、迫力とバランスを両立しています。エントリーモデルからステップアップしたい方にもおすすめです。
ドライバー:50mm ダイナミック
インピーダンス:42Ω
再生周波数帯域:5Hz – 30kHz
本体重量:約336g


めちゃめちゃイケメンのヘッドホン。音は要点をちょっと前に押し出してくるような、ちょうどいい塩梅です。音場はやや広めで、傾向としてはどちらかというとクール寄り。繊細さよりも迫力が際立つサウンドですね。
攻撃的な部分が刺さらない程度にメリハリがあって、万能に使える印象。何でもいけるなって思えるバランスです。99 Classicsと比べると少し駆動が重いですが、本格的な高級ヘッドホンという感じで、据え置き環境でもしっかり使える仕上がりです。
109 Pro

自然さと密度感を両立した完成度の高いモデルです。中域の厚みと細やかな表現をしっかり感じられ、シリーズの中でも特にバランスの良いサウンドが魅力です。上位機種らしい品格を備えた、スタンダードな立ち位置のモデルです。
ドライバー:50mm ダイナミック
インピーダンス:40Ω
再生周波数帯域:5Hz – 30kHz
本体重量:約375g


105と109は姉妹のようなイメージで、109の方が“お姉ちゃん”って感じ。中音域がしっかり保たれていて、全体の平均値を取ったようなサウンドです。
音の重厚感と軽やかさを共存させつつ、自然さと音の密度がある。それでいて細かな表現まできちんと感じられるのが魅力。上位機種らしい品格もあって、結構「109がベストだ」というお客様も多いんですよね。
LIRIC II

Mezeでは珍しい密閉型を採用し、独自の技術で開放型に匹敵するスケール感を実現しています。奥行きのあるサウンドと豊かな解像度を備え、据え置き環境でのリスニングでも高いパフォーマンスを発揮します。
ドライバー:等磁力ハイブリッド平面磁界型(Rinaro Isoplanar MZ4)
インピーダンス:未公開
再生周波数帯域:4Hz – 92kHz
本体重量:約427g


ここからドライバーが変わって、桁が違う感じです。音の鳴り方が一気に細かくなって、ひとつひとつの音というよりも群像的に感じられる。集団で音が鳴っているようなスケール感です。
密閉型でありながら、音の広がりは開放型以上かもしれないレベル。奥行きも出てきて、「へぇ、平面なんだ」って面白さがあります。出力を求めるのでアンプとの組み合わせは必要ですが、スケールの大きさは圧倒的です。
POET

2025年に登場したモデルで、Elite級の技術をコンパクトに凝縮しています。軽快で聴きやすいサウンドと高い情報量を兼ね備え、取り回しの良さと高性能を両立したバランスの良い一台です。
ドライバー:等磁力ハイブリッド平面磁界型(Rinaro Parus R)
インピーダンス:55Ω
再生周波数帯域:4Hz – 96kHz
本体重量:約405g


音のニュアンスは109やLIRIC 2に近いですが、ややアタック感が軽く、軽快な聴き心地です。情報量はしっかりあるのに、無理がなくて聴き疲れしない。
ナチュラルな広がりを持ちながら、まだ余裕がありますよと言わんばかりの無理のなさ。最新モデルらしく技術を詰め込んでいて、このコンパクトさでエリート級と同等の性能を狙っているのは本当にすごいです。
Empyrean II

フラッグシップに迫る存在感を持つモデルで、明るく開放的なサウンドが特徴です。圧倒的な情報量と広がりのある音場を備え、聴く人を強く引き込む没入感を楽しめます。
ドライバー:等磁力ハイブリッド平面磁界型(Rinaro Isoplanar)
インピーダンス:32Ω
再生周波数帯域:8Hz – 110kHz
本体重量:約440g


むちゃくちゃかっこいいです。中低域が少し控えめで、それ以外はバチバチに出ている印象。全体としてはすごく広くて明るい音。
格が違うなと思うくらい情報量が多く、聴き心地の広さも別次元。聴いているとついボリュームを上げたくなる中毒性があって、奥深さと広がりはヘッドホンの域を超えていると感じます。
Elite / Elite Tungsten

Mezeの最高峰に位置するフラッグシップモデルです。レンジ全体の伸びと超高精細な表現力を持ち、繊細さと力強さを高次元で両立しています。上品さと完成度の高さを兼ね備えた、“終着点”と言っても過言ではないクオリティのモデルです。
ドライバー:等磁力ハイブリッド平面磁界型(Rinaro Parus MZSE)
インピーダンス:32Ω
再生周波数帯域:3Hz – 112kHz
本体重量:約433g


サウンドの広さは圧倒的に広く、細かい表現力も強い。音のレイヤーや輪郭がくっきりしていて、めちゃくちゃ強いなという印象です。
全体を聴くとローとハイの伸びがすごく、意識がそちらに引っ張られますが、実はかなりフラット寄り。聴いていると「まだまだ鳴りそう」と感じてついボリュームを上げたくなる。高音質・高品質ながら上品さを保ち、完成度は異次元です。
余談:もし擬人化するなら?

ここからは、イヤホン・ヘッドホンを1000機種以上レビューしているスタッフ「はまちゃん」による、Mezeのヘッドホンを女の子キャラに例えるならどんな感じか、ご紹介します!
99 Neo → クールな後輩系
非常にさっぱりして使いやすく、切れ味のあるヘッドホン。主人公を叱ってくるような一学年下の後輩イメージ。
99 Classics → 幼馴染ヒロイン
安定の定番。低音の安定感と「結局ここに戻る」安心感があり、まさに幼なじみ的存在。
105 AER / 109 Pro → 姉妹
105は迫力を持たせた“妹”、109はバランスと落ち着きのある“お姉ちゃん”。
LIRIC II → 大女優
スケール感が広く、複雑な奥行きのあるサウンド。堂々とした表現力は大女優そのもの。
POET → ハイスペック幼女
エリート級の音質をコンパクトに凝縮した最新モデル。小柄なのにスペックも実力も高い優等生。
Empyrean II → 妖精
浮世離れしたような現実感のなさ。幻想的で、まるで妖精のようなサウンド。
Elite Tungsten → 女帝
最強のヘッドホン。繊細さと威厳を兼ね備え、女帝のように圧倒的な存在感を放つ。
おわりに

Meze Audioのヘッドホンは、エントリーモデルからフラッグシップまで一貫して「美しいデザイン」と「高い音質」を両立しています。好みや用途に合わせて、自分にぴったりの一台を見つけていただければ幸いです!
ぜひ店頭で実際に聴き比べて、その魅力を体感してみてください♪
【関連動画】
イヤホン・ヘッドホンを1000本以上レビューしているスタッフ「はまちゃん」がMeze Audioのヘッドホンをわかりやすく解説! 全機種を徹底比較します‼
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