ワイヤレスイヤホンが接続できない!7つの原因と対処法を初心者向けに解説

ワイヤレスイヤホンが接続できない!7つの原因と対処法を初心者向けに解説

いつも使っているワイヤレスイヤホンが突然接続できなくなり、お困りではありませんか。


通勤中や大事なオンライン会議前など、急いでいる時に限ってうまく繋がらないと焦ってしまいます。しかし、多くの場合は故障ではなく、簡単な設定の見直しで解決することがほとんどです。

この記事では、ワイヤレスイヤホンが接続できない原因と、誰でもすぐに試せる具体的な対処法を分かりやすく解説します。


基本的な確認事項から順番に試していくことで、あなたのイヤホンもきっと元通り使えるようになるはずです。


ワイヤレスイヤホンが接続できない時に最初に試すこと

本格的な対処法を試す前に、まずは見落としがちな基本的なポイントを確認しましょう。意外と簡単なことで、あっさり解決するケースも少なくありません。


まず、イヤホンやスマートフォンが物理的に準備できているかを確認します。落ち着いて一つずつチェックしてみてください。


確認項目 / チェック内容

充電 イヤホン本体と充電ケース、スマートフォンやPCの充電は十分?

Bluetooth設定 スマートフォンやPCのBluetooth設定はオンになっている

距離と障害物 イヤホンと接続したい機器は近くにある?間に壁や電子機器はない?

イヤホンと接続機器の充電は十分か確認する

ワイヤレスイヤホンは、本体と充電ケースの両方が充電されていないと動作しません。イヤホンの電源が入らない、またはすぐに切れてしまう場合は、まず充電状態を確認しましょう。最近はLEDランプでバッテリー残量を示してくれるモデルも存在するので、確認してみてください。


また、見落としがちですが、接続先であるスマートフォンやPCのバッテリーが少なくなっていると、Bluetoothの動作が不安定になることがあります。両方の機器を十分に充電してから、もう一度接続を試みましょう。

Bluetooth設定を一度オフにしてからオンにする

スマートフォンやPCの一時的な不具合で、Bluetooth機能がうまく作動していない可能性があります。設定を一度オフにしてから、10秒ほど待って再びオンにすると、接続がリフレッシュされて問題が解決することがあります。


コントロールセンターやクイック設定パネルから手軽に試せますので、まずはこちらを実行してみてください。

機器同士の距離を近づけて障害物をなくす

Bluetoothの電波が届く範囲は機器のClassや通信環境により異なりますが、一般的な価格のイヤホンであれば10メートル程度が多いです。


しかし、障害物がない場合の理想的な距離です。スマートフォンをカバンの中に入れたままであったり、壁を挟んだ隣の部屋にあったりすると、接続が途切れたり、そもそも繋がらなかったりする原因になります。まずはイヤホンと接続したい機器を1メートル以内に近づけてみましょう。


また、電子レンジやWi-Fiルーター、他のBluetooth機器などが近くにあると電波干渉を起こす可能性があります。それらの機器からも距離を取ってから接続を試してください。


参考:身近な電波障害の事例 その原因と対策について - 総務省


ワイヤレスイヤホンが接続できない主な7つの原因

基本的な確認をしても解決しない場合、もう少し踏み込んだ原因を探っていきましょう。


ワイヤレスイヤホンが接続できなくなる背景には、いくつかの典型的な原因が存在します。ここでは、代表的な7つの原因について解説します。

原因1:ペアリング(接続設定)が正しくできていない

ワイヤレスイヤホンを初めて使う時や、接続先を新しい機器に変更した時には、「ペアリング」という初期設定が必要です。


ペアリングが完了していない、あるいは何らかの理由でペアリング情報が消えてしまった場合、イヤホンは接続できません。多くのイヤホンは、特定のボタンを長押しすることでペアリングモードになります。


説明書を確認し、再度ペアリング設定を行いましょう。

原因2:別のデバイスに自動で接続されている

以前にイヤホンを接続したことがあるPCやタブレットが近くにあると、そちらに自動的に接続されてしまい、使いたいスマートフォンに繋がらないことがあります。「マルチペアリング」機能を持つイヤホンでよく発生する現象です。


一度、心当たりのある他のデバイスのBluetooth設定をオフにしてから、目的のスマートフォンと接続を試みてください。

原因3:周囲の電波が干渉している

Bluetoothは2.4GHzという周波数帯の電波を利用していますが、この周波数帯はWi-Fiルーターや電子レンジ、コードレス電話など、多くの家電製品でも使われています。


機器が近くで動作していると、電波が干渉し合い、接続が不安定になったり切断されたりすることがあります。


特に、駅のホームや人混みの多いカフェなどでは、多くの人が同時に電波を発しているため、干渉が起きやすくなります。


参考:2.4GHz帯無線LAN等の技術基準等の見直しに係る報告 - 総務省

原因4:スマートフォンやPCのOSが古い

お使いのスマートフォンやPCのオペレーティングシステム(OS)が古いバージョンだと、最新のBluetooth規格に対応できず、接続に不具合が生じることがあります。


OSのアップデートには、Bluetoothの安定性を向上させるための修正が含まれていることも多いため、常に最新の状態に保つのがおすすめです。

原因5:イヤホン本体のソフトウェアが古い

イヤホン本体にも、動作を制御するための「ファームウェア」と呼ばれるソフトウェアが搭載されています。ファームウェアが古いと、特定のOSとの組み合わせで接続問題が発生することがあります。


多くのメーカーは、専用のスマートフォンアプリを通じてファームウェアのアップデートを提供しています。お使いのイヤホンのアプリを確認し、更新がないかチェックしてみましょう。

原因6:Bluetoothのバージョンに互換性がない

Bluetoothには「5.0」や「5.3」といったバージョンが存在します。基本的には新しいバージョンほど古いバージョンとの互換性(後方互換性)が保たれていますが、非常に古いデバイス同士を接続しようとすると、規格の違いからペアリングできないことがあります。


例えば、Bluetooth3.0以前の機器とBluetooth4.0以降の機器では、互換性がなく接続できない場合があります。

原因7:イヤホンまたは接続機器が故障している

上記すべての原因に当てはまらず、何を試してもうまくいかない場合は、イヤホン本体またはスマートフォンなどの接続機器が物理的に故障している可能性が考えられます。


特にイヤホンを落としたり、水に濡らしたりしたことがある場合は、内部のアンテナや基板が損傷していることもあります。


【関連記事】【片耳が聴こえない?断線?故障?】イヤホンの修理と音が出なくなった時の対処法 【2025年10月更新】 – e☆イヤホン


【関連記事】【こんな時はどうしたらいい?】ワイヤレスイヤホンを洗濯・水没させてしまった時の対処法を専門店が詳しく解説! – e☆イヤホン


【実践】接続できないワイヤレスイヤホンの対処法

原因が特定できたら、次はいよいよ具体的な対処法を試していきましょう。


ここでは、誰でも簡単に試せる4つのステップを紹介します。簡単なものから順番に実行していくことで、問題を効率的に解決できます。

対処法1:ペアリング情報を一度削除して再接続する

スマートフォンやイヤホンに残っている古いペアリング情報が、現在の接続を妨げている可能性があります。


一度、スマートフォン側でイヤホンの登録情報を削除し、まっさらな状態から再度ペアリングを行うことで、問題が解決する場合があります。

iPhoneの場合

  1. 「設定」アプリを開き、「Bluetooth」を選択します。

  2. 「自分のデバイス」リストから、該当のイヤホン名の右にある「i」マークをタップします。

  3. 「このデバイスの登録を解除」をタップし、確認画面でもう一度「デバイスの登録を解除」を選択します。

Androidの場合

4. 「設定」アプリから「接続済みのデバイス」を開きます。

5. 以前接続したデバイスのリストから、該当のイヤホン名の横にある歯車マークをタップします。

6. 「削除」または「ペア設定を解除」をタップします。

登録を解除したら、イヤホンをペアリングモードにして、最初から接続設定をやり直してみてください。


※デバイスのメーカーやバージョンによって操作方法が異なる場合があります。

対処法2:スマートフォンやPCを再起動する

接続できない原因が、スマートフォンやPC側の一時的なシステムエラーであることも少なくありません。デバイスを再起動することでシステムがリフレッシュされ、問題が解消されることがよくあります。


イヤホンの電源も一度オフにしてから再度オンにしてみましょう。単純な方法ですが、多くのトラブルに有効な手段なので、ぜひ試してみてください。

対処法3:ワイヤレスイヤホン本体をリセット(初期化)する

イヤホン本体に何らかのエラー情報が蓄積され、動作が不安定になっている場合は、イヤホンを工場出荷時の状態に戻す「リセット(初期化)」が有効です。


リセットを行うと、ペアリング情報を含むすべての設定が消去されます。リセット方法はメーカーやモデルによって異なりますが、一般的には以下の手順で行うことが多いです。

メーカー 主なリセット方法


メーカー

主なリセット方法

Apple(AirPods)

ケースの蓋を開け、背面のボタンをランプがオレンジ色に点滅するまで長押しする。

SONY

両方のイヤホンを充電ケースにセットし、両方のタッチセンサーを約10秒間長押しする。

Anker(Soundcore)

イヤホンをケースに戻し、ケースのボタンを10秒間長押しする。

Bose

ケースのBluetoothボタンを30秒間長押しし、ランプの点滅を確認後、さらに長押しする。


 上記は一例です。正確な手順は必ずお使いのイヤホンの取扱説明書や公式サイトで確認してください。リセット後は、再度ペアリング設定が必要になります。

対処法4:OSやソフトウェアを最新版にアップデートする

前述の通り、OSやファームウェアのバージョンが古いことが原因で接続トラブルが起きることがあります。各デバイスの設定画面から、利用可能なアップデートがないか確認しましょう。


• iPhone:「設定」→「一般」→「ソフトウェアアップデート」


• Android:「設定」→「システム」→「ソフトウェアアップデート」


• イヤホンのファームウェア:メーカー提供の専用アプリを開き、アップデートの通知がないか確認する。

アップデートには時間がかかる場合があるため、Wi-Fi環境が整っている場所で、時間に余裕がある時に行うのがおすすめです。


対処法を試しても接続できない場合は?

これまで紹介したすべての対処法を試しても、まだワイヤレスイヤホンが接続できない場合、機器の故障など、別の問題を考える必要があります。


ここでは、最終的に確認すべきことと、その後の対応について説明します。

他の機器と接続できるか試してみる

問題の原因がイヤホン側にあるのか、それともスマートフォンやPC側にあるのかを切り分けるために、他のデバイスとの接続を試してみましょう。

イヤホンを、別のスマートフォンやPCに接続してみる


もし他の機器には問題なく接続できるなら、原因は最初に接続しようとしていたスマートフォンやPC側にある可能性が高いです。

イヤホンを、別のスマートフォンやPCに接続してみる


もし他の機器には問題なく接続できるなら、原因は最初に接続しようとしていたスマートフォンやPC側にある可能性が高いです。

メーカーのサポートに問い合わせる

イヤホン本体の故障が疑われる場合は、メーカーのサポートセンターに問い合わせましょう。保証期間内であれば、無償での修理や交換が受けられる可能性があります。問い合わせる際は、以下の情報を準備しておくとスムーズです。

• 製品のモデル名やシリアル番号

• 購入日と購入店がわかるもの(レシートや保証書など)

• 試した対処法と結果

公式サイトのサポートページから、電話やチャット、メールなどで問い合わせることができます。

買い替えを検討する

保証期間が過ぎている場合や、修理費用が高額になる場合は、新しいワイヤレスイヤホンへの買い替えも一つの選択肢です。


最近のモデルは接続の安定性が向上しているだけでなく、音質やノイズキャンセリング性能、バッテリー持続時間なども大幅に進化しています。


長年使用してきたイヤホンであれば、新しいモデルにすることで、より快適な音楽体験が得られるかもしれません。


【関連記事】【初心者必見】イヤホンの基本知識から選び方まで 専門店スタッフが詳しく解説!【2025年10月更新】 – e☆イヤホン


今後のワイヤレスイヤホンの接続トラブルを防ぐには

一度問題を解決しても、また同じトラブルが再発するのは避けたいものです。ここでは、今後の接続トラブルを未然に防ぐための、日頃からできる簡単な習慣を3つ紹介します


予防策

具体的なアクション

期待できる効果

電源管理

使わない時はイヤホンの電源をオフにするか、ケースに戻す。

意図しない自動接続を防ぎ、バッテリー消費を抑える。

ペアリング情報の整理

現在使用していない機器のペアリング情報をスマホから削除する。

接続時の混乱を減らし、スムーズなペアリングを促す。

定期的な更新

スマホのOSやイヤホンのソフトウェア更新通知をチェックする。

互換性の問題を解消し、接続の安定性を維持する。

使わない時はイヤホンの電源をオフにする

イヤホンを使い終わった後、電源をオンにしたまま放置すると、近くにあるペアリング済みの機器に意図せず接続してしまうことがあります。次に使いたい機器と接続できない原因になるかもしれません。


使用後はイヤホンの電源を切るか、充電ケースにきちんと収納する習慣をつけましょう。

不要なペアリング情報を削除しておく

スマートフォンには、過去に接続したすべてのBluetooth機器の情報がリストとして保存されています。リストに多くの機器が登録されていると、どのイヤホン機器に接続すべきか混乱し、接続が不安定になることがあります。


もう使わなくなったスピーカーや、以前使っていたイヤホンなど、不要なデバイスの情報は定期的に削除して、リストを整理しておきましょう。

定期的にソフトウェアの更新を確認する

スマートフォンやイヤホンのメーカーは、接続の安定性向上や不具合修正のために、定期的にソフトウェアのアップデートを配布しています。更新の通知が来たら後回しにせず、早めに適用することを心がけましょう。


最新のセキュリティ対策が施されるだけでなく、予期せぬ接続トラブルのリスクを減らせます。


まとめ

ワイヤレスイヤホンが接続できないトラブルは、多くの場合、充電不足やBluetooth設定の見直し、ペアリングの再設定といった基本的な対処法で解決できます。


慌てずに、この記事で紹介した簡単な確認事項から一つずつ試してみてください。それでも改善しない場合は、再起動やリセット、ソフトウェアのアップデートといった少し踏み込んだ手順に進みましょう。


最終的に故障が疑われる場合は、他の機器との接続テストで原因を切り分け、メーカーサポートへ相談しましょう。快適なワイヤレスライフを送るために、ぜひできることから実践してみてください。