

2025年、Spotifyがついに“ロスレス配信”へ対応!
これまでMP3やAACが主流だった配信方式に、 CDクオリティの音質 が新たに加わりました。
この記事では、「ロスレスとは何か?」「どんな仕組みで音が良くなるのか?」「他のサブスクとの違いは?」といった疑問を、 専門店スタッフが実際の検証環境を交えてわかりやすく解説・ご紹介 します!
そもそもロスレスとは?

ロスレスは、再生すると元通りの音質にできる圧縮方法を用いています。データ(音)を削らずに"そのまま"圧縮しているので、高音質で聴くことが可能です!
●FLAC(音楽拡張子)
Spotifyが採用しているのはこれです。ロスレスの最も代表的な形式で、CDと同じ音質をそのままに保存し聴くことができます。

服をたたんでまたその服を広げたときにシワにならずに元通りになるイメージ!
つまりどこも削っていないので高音質で聴くことができます。
ロスレスがそのままのサイズで圧縮するのに対して、普段聴いているMP3やYouTube音源等は、

MP3やyoutube音源などは、データを軽くするために不要なデータ(音)を削って圧縮する非可逆圧縮(ロッシー)といわれる方法を用いています。

元の音よりも情報量が減るので、音質も劣化してしまうんですね……
ロスレスを使う前に知っておきたい注意点
iPhone+ワイヤレスでは“フル恩恵”は得にくい
iPhoneはBluetoothで接続すると、「AAC」というコーデックにしか対応していないため、ロスレス対応ができません。


この「AAC」というコーデックは、
不可逆圧縮(ロッシー圧縮):データを軽くするために不要なデータ(音)を削って圧縮するのでiPhoneでは最大限のロスレス音質を聴くことはできません。
かといって、iPhoneでロスレス再生は全く意味がないかといわれると、mp3やyoutube音源のように2重圧縮をせずに1回の圧縮で音が届くので、決して意味がないわけではありません!
▼コーデックについて詳しく解説しています!

2重圧縮とは?
MP3やYoutueなどの音源を再生する際、すでに音を削って圧縮された音を、さらにBluetoothでデータとして送るためにロッシー圧縮するという二重でデータを圧縮して音源として取り入れる方法。
本来MP3などで音楽を聴いていると、この二重圧縮を通して音が聴こえているのでデータがかなり削られた状態の音質になってしまいます。

ですが、ロスレスでは音を圧縮せず削られていないそのまま状態で、Bluetoothで送る一回の圧縮だけで音を聴くことができます。
MP3をAACで聴くよりも、ロスレスをAACで聴くほうが音質が良くなる!
ファイルサイズが大きく、「データが重い」


ロスレスはmp3よりも ファイルサイズが大きいことによりデータが重いので、曲をダウンロードするとなると容量を持ってかれてしまいますし、モバイル通信で普通にストリーミングするだけでもかなりギガが持ってかれてしまいます。
まとめると……
ロスレスは音を削らずに圧縮する方式のことで、Spotifyでは「FLAC」という形式を採用していてCD同等の音質を再現できます。
iPhoneのBluetooth接続では完全再現はできませんが、MP3で再生するよりも高音質です。また、容量が大きいため通信量には注意が必要です。
Spotifyロスレスを他サービスと比較してみた
比較する接続方法

今回は3つの接続方法でそれぞれ検証していきます!
・AAC接続(iPhone+ワイヤレスイヤホン)
・LDAC接続(対応Android+ワイヤレス)
・ドングルDAC+有線イヤホン
またこの接続方法で、以下4つの音楽アプリから再生して比較していきます。
・Spotify
・Amazon
・Apple Music
・qobuz(コバズ)
検証結果


AAC接続
AAC接続では、Qobuz(コバズ)は明確に一段上の音質でした。ほんの少しApple Musicが良い程度なものの、Amazon Music、Apple Music、Spotifyの中では比較的音質はほぼ同じといった結果でした。
また、Spotifyは操作しやすくてとても使いやすいのが印象的です!
UI(ユーザーインターフェース)がとにかく優秀で製品との連携もSpotifyだけ対応のものが多いです。iPhoneユーザーであれば、Spotifyはかなりおすすめです!

LDAC/有線DAC接続
LDAC/有線DAC接続でも、Qobuz(コバズ)は一段上の音質です。AAC接続とは違いApple Musicがクリアで立体感のある音質を見せ、その下にSpotify、Amazon Musicが同等の音質といった結果でした。
特に、Apple MusicはAmazon・spotifyに比べると明らかに音質が良い印象でした。
Qobuz・Apple Musicはハイレゾ再生が可能なのでしっかりとした環境が整っていればApple Musicもおすすめです!
Spotifyロスレスを最大限に楽しめるおすすめ商品
ここまで「ロスレス」という機能の仕組み、注意点、実際に使用した際の比較についてご紹介してきました。普段のオーディオ機器での音楽鑑賞からより一層このロスレスを体感するためには、
・LDACまたはaptX Adaptive対応のイヤホン/ヘッドホン
・ドングルDAC+有線イヤホン
・DAP
などを使うことでさらにロスレスの効果を感じやすくなります。
そんなお助けアイテムの中でも、今回は「ドングルDAC」に注目した5製品をご紹介していきます!

Hi-Unit(ハイユニット) HSE-AD03-pnk

ロックバンド「凛として時雨」のドラマーであるピエール中野さんがチューニングを手掛けた、通称「ピダック」として人気のモデルです。
これを接続するだけでサウンド全体が力強くなり、特に低域の迫力とアタック感が増すのが魅力。「イヤホンのパワーが物足りない…」と感じている方にぴったりの一台です。
Kiwi Ears(キーウィーイヤーズ) Allegro Pro

ケーブル接続のDACが多い中で、“挿すだけ”で使える手軽さが魅力のモデルです。初めてポータブルDACを使う方でも持ち運びやすく、日常使いにも向いています。
コンパクトながら3.5mmと4.4mmの両方に対応しているのも嬉しいポイントです。音はすっきりとクリアで、イヤホンの解像度をしっかり引き上げてくれる印象があります。低音よりも透明感や細やかさを重視する方におすすめです。
SHANLING(シャンリン) UA4

ディスプレイを搭載したポータブルDACで、音量や設定をひと目で確認できる使いやすさが魅力です。イコライザーやゲインなどの切り替えも本体ボタンで簡単に行うことができます。
音はすっきりとしていながら自然で滑らかにまとまり、イヤホンの解像度をしっかり引き出します。ケーブルは着脱式で、スマートフォンだけでなくPCやゲーム機にも対応します。
FIIO(フィーオ) QX13

最大900mWという非常に高出力を誇るポータブルDACです。大型ヘッドホンや鳴らしにくいイヤホンでもしっかり駆動でき、サイズ以上のパワーを感じられます。
付属のレザーケースはマグセーフ対応で、スマートフォン背面に装着して使うこともできます。音は力強く、臨場感と奥行きに優れ、解像度も非常に高い印象です。スマートフォンでもPCでも、高音質で音楽を楽しみたい方におすすめです。
NiPO(ライポ) A100

マグセーフ対応の背面装着型DACで、スマートフォンに直接くっつけて使えるデザインが特徴です。レザーと金属を組み合わせた高級感のある仕上がりで、薄型なので持ち歩きやすく、装着時も邪魔になりません。
イヤホンジャックとUSBポートが同じ方向に配置されており、ケーブル周りがすっきりまとまるのも便利です。サウンドは歪みが少なく非常にクリーンで、繊細さと迫力を両立したバランスの良いチューニングです。どんなイヤホンやヘッドホンとも相性よく使える万能モデルです。
こちらの動画でも詳しくご紹介しています!
Spotifyロスレス到来!おすすめのドングルDAC5選!【iPhone17シリーズにもおすすめ】
▼おすすめの有線イヤホンはこちらの記事をお読みください!
まとめ

他のアプリに比べて圧倒的な使いやすさに特化していた「Spotify」。
今回のロスレス対応が加わり音質も向上したことで標準値になった印象でした。iPhoneで使用する分にはSpotifyでも音質差はあまり感じないので、iPhoneユーザーには特に使いやすさ・音質も含めてオススメできます!
▼この記事の内容は動画でも解説しています!