

2023年7月、qdc(キューディーシー)からユニバーサルIEM「SUPERIOR(スーペリア)」が登場しました。エントリーモデルのニュースタンダードになり得る有線イヤホンとして、多くの高評価を集めています。 そこで今回イヤホン・ヘッドホン専門店e☆イヤホンのスタッフが「SUPERIOR(スーペリア)」と、エントリーモデルの往年の名機SHURE「SE215SPE」、インイヤーモニターで圧倒的な評価を誇るSENNHEISER「IE 100 PRO」の3つを徹底比較します! それぞれ異なる強みがあるイヤホン。あなたにピッタリの製品はどれなのか、ぜひ最後までご覧ください!
目次
qdc (キューディーシー)「SUPERIOR」

・数多くのカスタムIEMを開発したqdc発のエントリーモデル ・10mmダイナミックドライバーと過度特性を重視した設計 ・互換性の高いカスタムIEM 2pinコネクターを採用 真のエントリーユニバーサルIEM 「SUPERIOR」(スーペリア)は、数多くのカスタムIEM開発から得られた知見と技術による快適な装着性と正確な音楽再生というブランドアイデンティティーを、より多くのユーザーに体感して頂きたいという思いから新規開発したコンセプトモデルであり、真のエントリーユニバーサルIEMです。 『Make your music, Superior』をスローガンに掲げた「SUPERIOR」は、正確な音楽再生でリスニングからモニタリング、ライブステージ、ゲームに至る幅広い用途において、貴方の普段の音楽ライフを1ステップグレードアップします。
SHURE (シュア)「SE215SPE」

・往年の名機「SE215」のスペシャルエディションモデル ・「SE215」から低域を強化した独自のチューニング。 ・高遮音性テクノロジーで周囲の騒音を最大37dB遮断 妥協を許さない本格サウンド 「SE215SPE」の迫力あふれるクリアなサウンドなら、 通勤時間は『コンサート』、エクササイズは『新しい音楽の発見』に早変わり。どこにいても、思う存分音楽を満喫できます。 本格リスニングを楽しむなら、「SE215SPE」で決まりです。 プロ向けに開発されたコンポーネントで構成されたイヤホンは、豊かな低音域と透明感のある高音域を組み合わせた高精度サウンドが魅力。低音から高音までクリアに響きます。そのクオリティはステージパフォーマンスで実証済み。街中でもパワフルな本格リスニングを楽しめます。
SENNHEISER (ゼンハイザー)「IE 100 PRO」

・大人気のモニターイヤホン「IE 40 PRO」の後継機種 ・パワフルで正確な音を出す10mm広帯域トランスデューサー ・スリムで人間工学に基づいた構造 現場に適した正確なモニタリング・サウンド 大音量のステージでも自信を持ってモニタリングできるダイナミックインイヤーモニターです。低音圧から高音圧まで一貫した周波数レスポンス、フラットなデザインにより、長時間でも高い装着感を実現しました。 「IE 100 PRO」は、新開発のダイナミック・ドライバーを搭載し、ライブ・パフォーマンスのための正確なアコースティック環境を実現します。革新的な振動板は、暖かみのあるサウンドを実現しながらも、パワフルで豊かなディテールを実現します。
スペックの比較
製品名 | SUPERIOR | SE215SPE | IE 100 PRO |
商品画像 | ![]() |
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ドライバー | ダイナミック型 (10mm径シングルフルレンジ) | ダイナミック型microdriver | ダイナミックドライバー |
インピーダンス | 16Ω | 17Ω | 20Ω |
音圧感度 | 100dB | 107dB | 115dB |
再生周波数帯域 | 10 ~ 40,000Hz | 22 ~ 17,000Hz | 20 ~ 18,000Hz |
ケーブル長 | 約120cm | 約116cm | 約130cm |
コネクタ | カスタムIEM 2pin | MMCX | 専用コネクター |
プラグ | 3.5mm 3極 | 3.5mm 3極 | 3.5mm 3極 |
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外観の比較
今回比較する際に使用、撮影したカラーバリエーションは以下です。

「SUPERIOR」=Vermilion Red(Piano Blackも一部撮影) 「SE215SPE」=パープル 「IE 100 PRO」=BLACK 3機種とも共通している所は、ケーブル&筐体が耳掛け前提の形をしているところです。コネクタ部分が斜めの角度に接続される形状です。 筐体の大きさについては 「SUPERIOR」>「IE 100 PRO」>「SE215SPE」 の順に大きいです。特に「SE215SPE」と「IE 100 PRO」については、数ある有線イヤホンの中でもかなりコンパクトな部類に入ります。
高級感のある艶と光沢が特徴的な「SUPERIOR」

水晶のような透明感と輝きがあるフェイスプレートが特徴的です。シェルに関しても光沢と艶があり、全体的にハイエンドイヤホンに負けず劣らずの高級感が溢れるデザインです。

カラーバリエーションは2色あり、イヤリングのような彩度の高い『Vermilion Red』と暗すぎない絶妙な『Piano Black』は、どちらも宝石のような輝きがあります。アクセサリーの一部としてファッションに取り入れることができそうな見た目です。
コンパクトでスケルトン筐体が特徴の「SE215SPE」

非常にコンパクトで、角がほぼない丸みを帯びたフォルムをしています。配色についても、暗めの灰色をしたケーブル・イヤーピースと彩度の高い青紫色のコントラストがスタイリッシュな印象を受けます。

カラーバリエーションは現在、『トランスルーセントブルー』と『パープル』の2色あり、どちらもドライバーなどの筐体パーツがほぼ全て見える透明度の高いスケルトン筐体です。機械等のガジェット好きな方やスケルトンデザインが流行していた平成初期から中期の方に刺さりそうなデザインです。
無駄な凹凸がないシンプルな「IE 100 PRO」

無駄な突起や装飾のないシンプルな曲線を描くフォルムをしており、様々なファッションをしている方にもなじむようなデザインをしています。 配色に関しても左側のコネクタを識別する赤色以外はほぼすべて黒と白のモノクロで構成されているシックな見た目です。

カラーバリエーションは3色あり、程よいマットの質感の『BLACK』から、うっすらと中の部品が見えるスケルトン筐体の『RED』と『CLEAR』があります。どのカラーバリエーションも、光沢が控え目です。全体的に上質で落ち着いた印象を受けます。
装着感の比較
筐体の重さについて

「SE215SPE」と「IE 100 PRO」の2種はイヤホン片側で2gとほぼ負担を感じない驚異的な軽さです。 「SUPERIOR」に関しても、他と比べると3g差はあるものの、こちらもほとんど負担を感じない着け心地でした。 ※e☆イヤホン調べ
閉塞感がない快適な着け心地の「SUPERIOR」

筐体のサイズが他と比べると少し大きいものの、シェルが耳の形に合わせた形状をしているため、装着感は非常に良かったです。 また、ケーブルの耳掛け部分のホールドする力が緩めに設計されており、3機種の中で一番解放感がある快適な着け心地でした。
耳にしっかり密着して遮音性抜群な「SE215SPE」

3機種の中で一番筐体が小さいため、耳の小さい方でも奥まで差し込みやすいと思います。また、ケーブルの耳掛け部分が硬いことから、耳周りをしっかりホールドします。 奥まで差し込みやすいうえ、耳周りがしっかりホールドされるため、遮音性が非常に高く、周りの環境音を気にせず音楽に集中できそうです。
密着性と快適さを両立した「IE 100 PRO」

こちらも「SE215SPE」と同様に筐体が小さいため、耳の小さい方でも安定して装着できると思います。 耳掛け部分は程よく硬いので、密着性が高くありつつも、長時間の使用でも耳が痛くなりにくそうな着け心地でした。
端子・ケーブルの比較
SUPERIOR(カスタムIEM 2Pin / 3.5mm 3極)


ケーブル長:約120cm コネクター:カスタムIEM 2pin プラグ:3.5mm 3極 ストレート型
その他詳細はこちら:SUPERIOR 商品ページへ
「SUPERIOR」はカスタムIEM 2pinの端子を採用しております。そのため、リケーブルによる音質の違いを気軽に楽しめるイヤホンでもあります。
SE215SPE(MMCX / 3.5mm 3極)


ケーブル長:約116cm コネクター:カスタムIEM 2pin プラグ:3.5mm 3極 L字型
その他詳細はこちら: SE215SPE 商品ページへ
MMCXを採用しており、こちらも「SUPERIOR」と同様にリケーブルの幅が広い端子です。
IE 100 PRO(専用コネクター / 3.5mm 3極)


ケーブル長:約130cm コネクター:ゼンハイザー専用コネクター プラグ:3.5mm 3極 L字型
その他詳細はこちら:IE 100 PRO 商品ページへ
同社商品の「IE 400 PRO」と同じケーブルを採用しています。専用のコネクタを採用しているため、リケーブルする選択幅はかなり限られているので注意が必要です。
音の比較
高解像度でバランス良いサウンド「SUPERIOR」

・迫力と繊細さを兼ね備えたサウンド
・輪郭と音圧がしっかりある低音
・解像度が高く、一つひとつ芯の太い中音~高音
深く迫力のある低音とキレのある高音が特徴的で、アップテンポな音楽を聴く用途として最適です。 また、音場が少し広めにとっており、音のぶつかり合いが無く全ての音をまんべんなく聞き取れます。そのため、モニター用途としても適していると思います。 他の2種と比較すると、ウォーム寄りの「SE215SPE」とブライト寄りの「IE 100 PRO」の中間のような位置取りのようなサウンドです。
原音を素直に聞き取れる「SE215SPE」

・丸みを帯びた癖のないサウンド
・輪郭があり、存在感が強い中低音
・聴き心地が良く、丁寧な鳴らし方をする高音
余韻のある心地よい低音と、耳に刺さることがない角の取れた優しい高音が特徴的です。まろやかなサウンドながらも細部の音まで聞き取れる解像度も持ち合わせています。 聴き疲れしにくいサウンドであるため、他の2種と比べ、長時間のモニタリングをする方に最適なイヤホンだと感じました。
全ての音を正確に聞き取れる「IE 100 PRO」

・細かい音をハッキリと鳴らす正確なサウンド ・音場が広く、スッキリした空間 ・アタック感が強く、明瞭度の高い高音 突き抜ける高域と全体的な解像度の高さが特徴的なサウンドです。細かい音がぼやけることなくハッキリと聴こえるため、モニタリング用途はもちろんのこと、パーカッションが多い音楽のリスニングにも最適です。 他の2種と比べ、音場の広さと明瞭度の高さはダントツで、一番明るいサウンドだと感じました。
まとめ
それぞれ個性のある3種イヤホンのまとめです!
SUPERIOR
・音のメリハリが良い迫力のあるサウンド
・モニター、リスニング等、様々な用途で使用したい方に?
・高級感のある美しい外観
SE215SPE
・原音に忠実であり、まろやかなサウンド
・長時間モニタリングする方、音楽を集中して聴きたい方に?
・スケルトン筐体のコンパクトな外観
IE 100 PRO
・突き抜けた高音が特徴的な明るいサウンド ・情報量の多い音楽を聴く方、作曲
・編集する方に?
・無駄な装飾のないスッキリした外観
【フェザー級】有線イヤホン最強王者決定戦 結果は……!
今回ご紹介した3機種のイヤホンは、【有線イヤホン最強王者決定戦】のフェザー級(1万円台)としてe☆イヤホン各店舗にて投票式イベントを開催! 投票いただいた皆様、誠にありがとうございました! 結果は下記のブログよりご覧ください‼

最後に

qdcから登場したエントリーモデルの定番になり得る「SUPERIOR」と、インイヤーモニターの定番機「SE215SPE」と「IE 100 PRO」の比較をまとめました。どのイヤホンもそれぞれ違った良さがある有線イヤホンです! 音質にこだわったイヤホンに初挑戦してみたい方はもちろん、サブ機などにもおすすめです。ご検討されている方の参考になれば幸いです! 他にもおすすめのエントリーモデルのイヤホンをお探しの方や、もっと詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください! おすすめのエントリークラスイヤホン特集【1万円以内編】 専門店スタッフが厳選
今回ご紹介した3機種は、e☆イヤホン各実店舗でご試聴いただけます! その他にも多数のオーディオ製品を取り扱っておりますので、ぜひ気軽にお立ち寄りください!