やや平面的な定位の中に光る乾いた粒立ちの繊細表現

試聴楽曲：Only one / iri 　　　　：FIGHT DUB CLUB / ALI 再生機器:BTR3K ビジュアルからシックな雰囲気が目を引く本機は 一聴すればわかるほどの繊細さが特徴でございます。 切れ味のいい、しっかり手入れされた包丁で プロのシェフが料理の腕を振るうかのような 丁寧でいて細かな手が込んでいる印象でございます。 ハウジングを目視でみる分にはかなり大きく感じますが、 耳のコンチャ部あたりからステム先にかけて独特な流線形を描いているので イヤーピースサイズ等で装着の融通は利くかと感じました。 また、ケーブルの太さ、重さともにしっかり感じられますが、 取り回しがしなやかであるため、 扱いに不自由はなさそうな印象です。 NOBLE AUDIOにはKublai KHANの他に KHAN という同系統の血を引くハイエンド機種がございますが、 比較すると、本機の方が 各帯域や楽器、表現のつなぎ目になる部分が目立ちにくく、 その分量感より俯瞰して聴いているような独特の空気感が 先に感じられます。 不得意なジャンルはなさそうな、 ハイエンド機をお探しの方にいかがでしょうか。 また、主張が強すぎない音をお探しの方は 機会がございましたら ぜひご試聴ください。

その表現、芸術の如く

初めて手に触れて感じたのは左右ハウジングの重みです。イヤーピースでの装着感の調整が必要とされる印象でございました。 標準ケーブルはやや硬いですが、その分ストレートな表現性を秘めているように感じられます。 しかし、肝心の楽曲再生能力は繊細そのもの。鍵盤楽器や木琴などの演奏をきっちりと弾くかのように感じられました。 定位こそ広くなく、比較的音の迫力は控えめな印象でございます。 ピアノ音源や多数の楽器の音が混じった吹奏楽の演奏、極上の映画鑑賞時などにいかがでしょうか。 試聴は手持ちのiPhone APPLE MUSICの音源をレシーバー製品で再生をおこないましたが、ボリューム操作に難はございませんでしたので、大半の機器で程よい量感が保てるかと思います。 機会がございましたら、ぜひしっとりとご試聴くださいませ。

滑らかな耳当たりの表現をその手に

同ブランドのプレイヤーである、DX320に本機を差し替えて比較、試聴をおこないました。 まず、DX320標準接続のアンプカードですが、若干のデジタル味を持ちつつやや狭めのサウンドステージからきっちりとしたモニターライクな表現性を有しております。 そこで、本機へとアンプカードを差し替えることで特に真空管出力にて耳当たりが優しく、耳のやや後ろから目の前のあたりにかけての定位感が感じ取れるリスニングライクな表現性へと顔色を180度変えることが可能となります。 アンプカードの差し替えは本機付属の専用ドライバーにて2点留めしているネジを外しせばおこなえます。 安全性確保のため、電源を落とした状態での交換をおこないましょう!! リスニング体験を増やしたいあなたに勧められる製品でございます。