スタッフレビュー詳細
エントリークラスに現れた錆浅葱色の稲妻
適度なボーカルの距離感と、クセのない音響特性で使いやすい万能機「Bolt」です。
フェイスプレートは同社の有線イヤホン「Roam」と同じく職人の手描きで、落ち着いた色でモダンな仕上がりになっています。「Roam」とは異なるシックな色遣いなので、ファッションとしても併せやすいのではないでしょうか。
このイヤホンはどの帯域もスッキリとして、どんな楽曲にも合わせやすく汎用性があります。
「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」では、歯切れのいいバスドラムの上に適度な距離感のボーカルとシルキーな高音が乗ってきて、非常に聴きやすく感じました。シンバルの音やボーカルの高音も刺さることなくまろやかです。全体的にややウォーム寄りの音で、使いやすい印象です。
「Pretender」では、ボーカルの細かい息遣いなども感じられる解像度の高さを感じました。低音の歯切れが良いのでベースラインも聞き取りやすく、聴く曲によってイヤホンの表情も変わると感じました。
「Bolt」は二つのスイッチを搭載しており、4種類のサウンドを楽しめます。ケーブルを変えることなくイヤホンの音色を変えられるので、気分によって手軽に音を変化させられるのは楽しい仕様です。
また、ドイツ製医療用の樹脂素材を使用することにより、長時間の使用にも耐えられるよう設計されています。装着感に関しては、イヤーピースがやわらかめのシリコンなのでしっかり密着し、高い遮音性で音楽に没頭できます。
音楽鑑賞にはもちろんのこと、ファッションの一部としても使いやすい新進気鋭のメーカーのエントリーモデル「Bolt」。初めての一本にぜひおすすめです。
再生環境:iPhone13Pro→Atom3 Lightning
試聴楽曲:Ado「踊」
Official髭男dism「Pretender」
花譜「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ feat. 花譜, ツミキ」
量感イメージ
このスタッフの他のレビュー
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アラチャン
@e☆イヤホン 秋葉原店
iBasso Audio
3T-154
シルバー
¥24750 税込
広い空間と適度なアタック感のオールラウンダー
空間が広くシルキーなボーカル表現が特徴的な、iBasso Audio「3T-154」です。 音は低域の滑らかかつ適度なアタック感と前に出てくるボーカル、空間の広さが特徴的だと感じました。低域のアタック感は程よい強さながらも、しっかり迫力も持ち合わせているバランスの良い鳴らし方です。シルキーでまとまりもある中域も相まって、クラブミュージックやポップスなどを主戦場としてオールラウンドに戦えそうです。また、空間が広いので、前述したジャンル以外でも十分にお使いいただけると思います。 そして目を引くのはやはり、その大きな筐体ではないでしょうか。“15.4mm”大口径ダイヤフラムを採用している影響で、イヤホンの中で見ると大きなサイズ感ですが、マグネシウム合金を筐体に使っているので軽量に仕上がっています。 そして、装着時には少しコツが必要だと感じました。ただ耳に押し込むのではなく、カスタムIEMなどと同じようにくるっと回して装着すると快適な装着感が得られます。また、イヤーピースのサイズ合わせも重要だと感じました。 広い空間と金属筐体の余韻、まとまりのあるサウンドの「3T-154」は、オールラウンダーな空間広めのイヤホンをお求めの方にオススメです。是非ご試聴ください。 再生環境:PAW5000MKII→3T-154 試聴楽曲:Heux「CupHead2018」 Mili「world.execute(me);」 萩原雪歩「Kosmos,Cosmos(ORT)」
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アラチャン
@e☆イヤホン 秋葉原店
Astell&Kern
A&futura SE300【~3/31まで!期間限定セール!】
¥198000 税込
AKの技術の結晶
A&futuraライン待望の新作、「SE300」の登場です。その音は非常に生々しさを感じさせながらも、鮮明でクリアな音質に仕上がっています。 A級アンプモード・OSで試聴した際は、どの帯域も非常に滑らかでクリアな音質に感じました。「今まで聴こえなかった音が聴こえる」とよく言いますがそれを突き詰めたような感じです。情報量がありながらも、整っている音なので長時間聴いていても問題ないと思います。 A級アンプ・NOSモードだと柔らかくよりアナログライクな音になります。残響感や空気感の表現がより丁寧になり、角の取れた音ながらもきっちりと表現する所はしているので気持ち良く聴けます。 A/B級アンプ・OSモードだと迫力のある情報量の圧を感じます。音圧だけでなく情報量も多いのでノリよく音楽を聴けます。 A/B級アンプ・NOSモードは迫力もありつつ、若干のウォーム感を加えることによりさらに聴きやすくなります。 4種のモードから好みや気分によって選べるのも素晴らしいですが、どのモードを選んでも解像度や表現力に不足はなく、かなり高いレベルでまとまっていると感じました。AKの本気度の高さが伺えます。 外観は「Stream(流れ)」をコンセプトにしています。側面は波を思わせるようなうねりがありデザイン的にも良く、個人的には丸みを帯びているので使いやすいなと思いました。ボリュームノブ側の側面はステンレスの鏡面仕上げになっており、美しい見た目です。 Astell&Kernの技術の結晶のR-2R DACやA級A/B級アンプの切り替え機能を搭載した意欲作「SE300」。アナログライクながらもきっちりとした解像度や表現力を求める方にオススメのDAPです。是非ご試聴ください。 再生環境:SE300→ES60 試聴楽曲:KOTOKO Aiobahn「INTERNET YAMERO」 花譜「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ」 ずっと真夜中でいいのに。「綺羅キラー(feat. Mori Caliope)」
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アラチャン
@e☆イヤホン 秋葉原店
NOBUNAGA Labs
埴舂 麗 (Uetsuki-Urara)3.5mmステレオミニ/MMCX 【NLI-UEK-URR】
¥24800 税込
ハイブリッドケーブルの定番
広めの空気感と全帯域にわたって滑らかに出る音が魅力のケーブル。Nobunaga Labs(ノブナガラボ)「埴舂 麗(うえつき うらら)」です。 このケーブルは純銀金メッキ線、6N銅線、4N純銀の三種類の線材を使用したハイブリッドなケーブルです。8芯なので少し太さはありますが、Nobunaga Labsのケーブルはどれも取り回しがよくて使いやすいのが嬉しいポイントです。 音に関しては音場が広くなり、解像度が上がって聴きやすくなります。イヤホンのポテンシャルを引き出しやすいのではないでしょうか。 「米津玄師『KICK BACK』」ではどの帯域も聞き取りやすくなりました。まろやかになり非常に優しい音の鳴り方になったように思えます。オーケストラのパートでは刺さることなく、音場の広さが十分に活かせていると感じました。 また、低音が引っ込んでしまうこともなく、非常にバランスのいいケーブルです。ジャズやクラシックなどでも違和感なく聴けると思います。 音場は広く、優しめの音楽表現を求めている方にオススメのケーブルです。 再生環境:iPhone13Pro→SE215 試聴楽曲:米津玄師「KICK BACK」 COMPLEX「1990」 ヴィヴァルディ「四季」より「春」
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アラチャン
@e☆イヤホン 秋葉原店
HIFIMAN
Svanar Wireless
¥77360 税込
完全ワイヤレスイヤホン激戦区に降り立った白鳥
白銀の筐体から鳴り響く、分離感のあるすっきりとしたサウンドはワイヤレスの最高峰に近いといっても過言ではない「Svanar Wireless」です。 まずケースの質感の高さに驚かされます。まるで宝石箱のような見た目のケースにはシボ加工が施されており、高級感があります。ケースのサイズは割と大きいので、持ち運びの際などはそこを考慮する必要性はあります。 本体は樹脂とカーボンファイバーで構成されており、軽い装着感に仕上がっています。ですが、イヤーピースのサイズ合わせは必須だと思います。 音は完全ワイヤレスイヤホンの中でも特に分離感と音の粒立ちが良く、どこかの帯域が主張することもなく、バランス良く仕上がっています。また、レスポンスが良好で、歯切れも良く聴こえます。 「『EF400とSvanar』の音を再現した」というだけあり、音の傾向は似ています。しかし「Svanar Wireless」の方が少しウォームで、低域のハリ感が強い印象です。 総合的にワイヤレスイヤホンとしての完成度が高く、装着感も良い「Svanar Wireless」。決してお求めやすい価格ではありませんが、それを超える満足感を提供してくれるでしょう。是非ご試聴ください。 再生環境:R6ProII→Svanar Wireless 試聴楽曲:Ado「踊」 Alexandros「閃光」