スタッフレビュー詳細
ガッシリと音像を掴んでいるのに聴きやすい
外観でまず目を奪われたのが、ハウジングとイヤパッドに挟まれる形で顔をのぞかせているWOOD!!
HE1000SEはとても高級感のある木材と、コンピューターによる精巧な金属加工で設計されたヘッドホン部を、さらに職人の手磨きによって表面を仕上げており、モダンさとクラシカルさが見事に調和していて所有欲をくすぐります。
装着感はHE1000時代から改善されたHE1000 V2を踏襲しており、耳全体を覆ったうえで耳から適度な距離感を保つようにデザインされています。イヤパッドも皮素材に肌に当たる部分に通気性を考えたメッシュを起用しており快適性が増しています。
技術面ではステルスマグネットや、ウィンドウシェードを採用したことで従来よりも音への不純物を排除した設計となっているそう。
聴いてみると、音の立ち上がりからすでに息を呑む精密さを感じました。
前モデルのHE1000 V2からさらに解像度があがり透明度の高い音質となっています。低音の鳴らし方が上手くなっていて破綻なく楽曲を躍動させてくれます。
低音を多めに聴きたがりな私ですが、この低域の量感にはみずみずしさと、骨身に染みる芯の強さが胸にくるサウンドで、音楽を止めるのを憚ってしまいました。
帯域ごとのバランスがとても洗練されていてボーカルと楽器をつぶし合うことなくより自然に、よりワイドに聞かせてくれます。
アンバランス、バランスケーブルとどちらも付属していてまさにHifimanのハイエンドモデルにふさわしいヘッドホンとなっているので、その実力をぜひ体感してみてください。
量感イメージ
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ひろ
@e☆イヤホン 秋葉原店
TAGO STUDIO TAKASAKI
T3-03
¥31250 税込
モニターヘッドホンを探しているならこれは外せない
試聴環境:M11 Plus LTD 楽曲:Vivaldi第4番 ヘ短調「冬」/うっせぇわ/Fade Out/いくじなし 箱出ししたばかりの個体を聴かせていただいたのですが、その際は低域の主張が強いなと感じました。 その後しばらくしてから再度聴いてみて「これは ……!」となりましたのでレビューさせてもらいます。 まずは装着感です。 頭周りにぴったりとフィットしてくれます。イヤーパッドの深さは浅めで耳の上に乗るようなタイプですが、側圧が強くないのとクッション性の高さからかしっかりとした遮音性を確保しつつ、耳が痛くなりづらいなと感じました。 イヤパッドの質が良いことや、ユーザー自身で交換できるのもよいですね。 またヘッドパッドもT3-01同様交換が可能なのでメンテナンス性の高さも健在です。 ただ本体の軽量さに対して付属のケーブルの重さは気になりました。長さの違う2種のケーブルが用意されているのですが、どちらもタッチノイズは起きやすいかなと思います。歩行時はケーブルクリップの利用をおすすめします。 音質は解像度がとってもちょうどいいモニターヘッドホンという感じ。 全体的に過不足なく鳴ってくれます。ボケすぎず、キレすぎず、遠すぎずマスクもしないのでレコーディングでも、ミックス・マスタリングでも使えそう。鳴り始める位置が近めなのも定位感がわかりやすくていいです。 音色は少し乾いていると感じます。あくまで堅実に鳴らしますよというヘッドホンだと思うので、そういった傾向が好きな方からすれば恐ろしくコストパフォーマンスが高いモデルとなりえるのではないでしょうか。逆にライブ音源などを多く聴くよという方にはダイレクトに反映されるせいでそれはそれで低クオリティーと感じてしまうものもあるかもしれません。 かの有名なモニターヘッドホンのように、ヘッドホンのハウジング部分を内側に折りたたむことはできないですが、ハウジング部分を90度回して平らにすることのできるスイーベル機構を採用しているので付属のポーチを含めて携帯性は高いと思います。
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ひろ
@e☆イヤホン 秋葉原店
BQEYZ
Autumn
ベンゾブルー (3.5mmプラグ)
¥22000 税込
海外のオーディオ愛好家達も絶賛したモデル
俯瞰的なキャラクターで頭外定位のイヤホンを探している方は聴いてみて欲しいイヤホンです。 高い費用対効果。いわゆるコスパの良い製品を提供することに尽力しているBQEYZ(Best Quality Earphone for You)が正式にeイヤホンで取り扱い開始となりました。 春夏秋冬をモチーフにネーミングしたモデルが本国ではあるようですが、今回は秋(autumn)と言うモデル。装着者の耳に沿うように設計された凹凸のある筐体デザインが目をひきます。重そうな見た目だなと思って手に取ったのですが軽い。装着してみるとピタッとはまりながらも圧迫感が少なく快適でした。本体にもうけられた空気穴が気圧をうまく逃がせているからなのかもしれません。 音の傾向はレンジ感の強い弱寒色系と感じました。 クリアな音色で分解能が高く、そつなく鳴らしてくれるのでEDMやPOPSはもちろん、クラシックや劇伴とも相性がよかったです。少し高めのインピーダンスが影響しているのか、ボリュームを出しても高音が耳につく嫌な感じがしなかったので、音量をとっても粗さのないクリア感を求めている方に良い選択肢になりそうです。 ボーカルの空気感が強めですが、ハイハットやシンバルを叩いている時は若干見えづらい印象を受けました。前述の少し高めのインピーダンスが関係しているのか少し高音のトランジェントが弱めな調整がなされている印象があり、パートを分析的に聞ける俯瞰さが特徴のイヤホンだなと感じました。 しかしながら、すっきりとしたサウンドが強くなるTrebleや、タイトな低音が増すBassなどのチューニングが本体に装着されているマグネット式チューナーで手軽に音のバランスを変更できることや、リケーブル対応していることを考えるとスタンダードなNormalが音色を強く出しすぎない傾向にあるのはバランスが取れているのかもしれません。 自身の音の好みはよくわからないし、ジャンル問わずに聴いたことない感覚を味わいたいという方にもおすすめです。
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ひろ
@e☆イヤホン 秋葉原店
ASHIDAVOX
ST-90-07
ブラック
¥9020 税込
ハイレゾ帯域までカバーしたレトロなデザインで味があるヘッドホン
日本国内生産にこだわった高耐久のコンパクトヘッドホン。スタジオや放送局へ業務用ヘッドホンを販売していたアシダ音響(株)が、音楽用に制作したST90-05をさらにブラッシュアップした本製品。ヘッドホンの大きさや重さは従来から大きく変更せず、音質の向上を図ったモデルです。 装着感はオンイヤー型特有の耳を上から圧迫するタイプですが、側圧はそこまで強くありません。緩めに装着していると気になりませんがヘッドバンドのクッション性は高くないので、しっかり頭頂部に当たるほどスライダーは絞らない方が快適だと思います。 イヤパッドの作りはしっかりしていて内も外も接着ではなく糸縫いでした。ヘッドホンで一番劣化しやすい部分なので耐久性向上を考えているメーカーの努力が伺えます。 音の傾向はボーカルがメインでリスナーに近く、一歩遅れてバックが入るような明確に区分けされたサウンドです。ボーカルモニターでも使えそうです。 縦の定位は狭めですが分解能はあります。ST-90-05に比べて刺さりがちだったエッジが抑えられ解像度が向上した印象でした。主にアコースティックな楽器のブライトな音色の再現性が極めて高いです。先述の定位感と合わせてボーカルと合わせたライブ音源では独特な定位と空気感が癖になります。聴き疲れしない程度に柔らかく厚みのある中低域に包まれてください。
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ひろ
@e☆イヤホン 秋葉原店
FiiO
LC-RE Pro 2022 【FIO-LCREPRO-2022】
¥35200 税込
豊かな音色に広い音場
金銀銅3種類の素材を使用したFiiOのハイグレードケーブル。スイッチングプラグを採用しており、簡単に3.5mm/2.5mm/4.4mmプラグを換装できます。 サウンドバランスはやや中域から高域にかけて伸びていくように感じられました。低域は量感が減ったというよりはタイトに鳴るような印象を受けます。大きくバランスが崩れるわけでは無い為、扱いやすくイヤホンの組み合わせも多彩だと思います。 サウンドバランスよりも空間表現が大きく変化し中央に寄っていた音が綺麗に広がったように感じました。空気感がしっかり描写されるのでコンサートホールの響きなどを堪能されたい人にもオススメできます。抜け感が重視されることで危惧される繊細さの欠如はほとんどなく、むしろ音の立ち上がりと残響のどちらも楽しめます。 編みこみが緩めなおかげか、8芯のケーブルのイメージよりも柔らかく取り回しに優れていると感じました。また前述の通りスイッチングプラグで2.5mm/4.4mmでバランス接続も容易にできる為、再生環境が変わっても対応できます。 音を少しマイルドにしたい方や空間を少し広げたい方におすすめです。ぜひお試しください。