スタッフレビュー詳細
さらに洗練された表現を求める方に。
「HYPSOS」は、スイッチング電源とリニア電源のハイブリッド構成を採用した音響機器用高性能DCパワーサプライです。5~30Vを可変して、DCプラグを採用した様々な機器との接続を可能にしているほか、細かな電圧調整を行うことで音質の変更ができるというユニークな商品です。
HYPOSは特別な設定をせずともダイナミックレンジの向上やより広い音場、生々しい臨場感を与えてくれますが、HYPSOSと機器間の接続ケーブルをBrise Audio「YATONO-DC」に変えると、表現にさらなる変化を与えます。
メーカー純正品の「DC JACK Powering Cord」では上記の変化のほか、ヴァイオリンなど音程のなめらかな推移をつながり良く若干の温かみを持った表現に感じました。音と音の間に空間の余裕が感じられるので、流動的な表現がありつつも音同士が被らない見通しの良さを合わせ持ちます。
YATONO-DCに変えると、そこからさらに音を鮮やかに彩るように変化しました。奥行きの表現が広がってより詳細にレイヤー分けされるようになり、細かいニュアンスがより見えやすくなります。音の一つ一つの表現が意識せずとも浮き上がってくるような印象です。音の立ち上がりがハッキリとしたクール寄りな表現になっていますが、硬さのある音ではなくなめらかな表現や余韻はそのままに、より澄んだ空気感になったように感じました。
まとめると、音楽的な聴き心地の良さを残しつつ、よりダイレクトなライブ感が感じられるようになりました。HYPSOSを使用される方には、ぜひ一度試していただきたい商品です。
試聴環境
①HYPSOS → DC JACK Powering Cord→ RME「ADI-2 DAC FS」→ HD 800S、Clear MG PRO
②HYPSOS → DC JACK Powering Cord→FiiO「M17」→ HD 800S、Clear MG PRO
③HYPSOS → YATONO-DC → RME「ADI-2 DAC FS」→ HD 800S、Clear MG PRO
④HYPSOS → YATONO-DC →FiiO「M17」→ HD 800S、Clear MG PRO
量感イメージ
この商品に対する
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AKIRA
@e☆イヤホン 秋葉原店
ULTRASONE
Signature PURE 【ULT-SIG-PURE】
¥29700 税込
音場感と定位に優れつつインパクトのある低域が魅力
モニター的な聴き分けに優れつつ適度な距離感があり、音を客観的に捉えやすい印象です。側圧もしっかりめなのでDJモニターやロック、EDMなどにオススメです。 【外観/装着感】 全体的にマットな質感で、黒に統一されたデザインが引き締まった印象です。外箱もあまり化粧っ気を感じさせない業務用感があり、音にこだわりたい自分としては非常に好感が持てました。 【音質】 低域はしっかりとした沈み込みと量感がありつつ、中身が読み取れる解像度があります。中〜高域は量感は控えめで距離感のある鳴らし方ですが、定位と分離感が良く物足りなさは感じませんでした。 全体的に音に締まりがあり、量感が低域寄りなため骨太な表現にも対応します。出だしのインパクトに重さが乗りますが、鋭すぎる印象はなくやや丸みがあるため聴きごたえはありつつ聴きやすくもある印象です。スピード感のある楽曲にも対応しますが、高域の量感が少なめな点は好みが分かれるかと思います。 音数の多い楽曲やベースの効いたサウンドなどのインパクトはありつつも、適度な距離感や控えめな高域が聴きやすさに繋がっている印象です。 モニターだけでなくリスニングとしてもオススメです! ぜひご検討ください!
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AKIRA
@e☆イヤホン 秋葉原店
Austrian Audio
The Composer
¥396000 税込
圧倒的にレスポンスが良く素直な音。
低域から高域まで圧倒的なレスポンスの良さを持ち、滲む事がありません。開放型の中では低域の量感が多く、中低域のアタックにもパワーが乗る印象です。 ロックやポップ、アニソンなど比較的何でも合う印象ですが、ライブ音源よりも収録された楽曲がオススメです。音数やスピード感、楽器、声、またそのバランス全体に忖度せず素直な音を求める方にオススメのヘッドホンです。 【外観】 全体が金属製で剛性の高さが伺えます。とはいえ無駄を感じさせないスリムなパーツで組み上げられており、期待通りの軽さがあります。 またComposerにはサイズ調整のアジャスターだけでなく、個々人の頭部形状に合わせたハウジングの角度調整の機構も備えています。洗練された機能美を持つヘッドホンだと思います。 【装着感】 イヤーパッドは比較的大きめで、多くの方の耳をすっぽりと覆えると思います。アジャスターは6段階、ハウジングの角度は4段階で調整でき、スイートスポットは狭い印象なので、試聴の際は細かなサイズ調整をオススメします。 【音質】 どの帯域にもレスポンスの良さを持ちつつ、余韻がとても伸びやかな余韻です。硬く締まりのある音だけではなく、柔らかい音や倍音成分も幅広く表現する懐の深さがあります。また低域のレスポンスの良さは特徴的で、低域の深い部分もボワつく事なく繊細に感じられます。 また、中低域のアタックも明瞭で、弦の弾く音やドラムの打ち込みの音圧感がストレートに感じられます。どの帯域もヘッドホン固有の量感や表現でマスクせず、音源の特徴をしっかりと出してくれます。声の表現も感情を込めた部分の力強さや抑揚も非常にストレートに感じられます。 また音量によるサウンドバランスの変化が少なく、低音量でも細かなニュアンスが潰れません。大きい音が苦手な方も、最適な音圧で楽しめると思います。 【HD 800Sとの比較】 比較してComposerの方が音が近く、低域部分の量感の多さとレスポンスの良さが特徴的に感じられます。 HD 800Sは低域に奥行きや広がりを感じつつ中高域には明瞭さがあり、広い空間の中に楽器や声が映える印象です。Composerは適度に近い距離感で、音の細かなニュアンスを正確に捉えることを重視した印象です。 使用機器 iPhone15Plus、RME 「ADI-2 DAC」、JR SOUND「HPA-203」、K9 Pro ESS 試聴楽曲 あたらよ「僕は…」 星街すいせい「Stellar Stellar」 電気式華憐音楽集団「prima dynamis」 Fourplay「Bali Run」 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団&カスロス・クライバー「I. Allegro moderato」
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AKIRA
@e☆イヤホン 秋葉原店
iFi-Audio
iCAN Phantom
¥660000 税込
残響感まで伸びよく表現する洗練された音
【外観/操作感】 アンプを上下に重ねたようなデザインですが、一体となっています。ちょうどPro iDSD&Pro iCANセットを重ね置きしたのと同程度の高さがあります。 X BassやX Space、ゲイン調整などの各機能は本体のみで操作が完結できます。もちろんリモコンでも操作可能。またボリュームノブにモーターが内蔵されていてリモコン操作で物理的に回転するのがとてもユニークです。 また静電型の各種ヘッドホンを駆動するための機能も内蔵しています。5ピンソケットSTAXの前世代モデルに対応した230Vのノーマル・バイアスの他、STAX/HIFIMAN/AUDEZEなど静電型の各種製品に対応します。本体背面に収納されているアンプカードを切り替える事で使用できます。カード自体に対応するメーカーor機種が記載されていて分かりやすくなっています。 【音質】 ソリッドステートモードでは、分離感の良さやレンジの広さがあり、音同士の質感の描き分けがより自然に感じました。硬さはあまり感じないものの一音一音を伸び伸びと表現し、音数が多くてもしっかりと聴き分けられる透明感の高さがあります。ADI-2単体と比較して上下に定位が広がるようになり、明瞭さでありつつ聴きやすい音作りに感じました。 Tubeモードでは、少し音がまとまり各音の繋がりの良い音になりました。分離感や定位の良さは失われておらず、ほんの少しだけ滑らかさが欲しい時に適度に効いてくれます。少しだけまとまりの良い音になりパンチも出てきました。 Tube+モードでは、さらに音のまとまりが良く倍音がより強く感じられるようになりました。細かい音の聴き分けよりもボーカルの艶感や響きの余韻が綺麗に表れ、音の要所や全体感を楽しめる音傾向になりました。輪郭も丸くなり過ぎる印象はなく、十分な解像度は持っています。 【STAX SRM-T8000との比較】 T8000では、パワフルで解像度が高い鮮やかなサウンドで、より臨場感高く音楽を楽しむ事ができます。細かい音、厚みのある音もしっかりと描き分け、じっくりと音楽を聴き込みたくなります。 Phantomでは、まとまりが良く優しいウォームサウンドで、ゆったりと音楽に没入できます。音のつながりが良く、音楽を全体的に聴くのに適していると思います。 【試聴機器】 DAC:ADI-2 DAC FS(XLR接続) ヘッドホン:HD 800S / THE Composer 【試聴楽曲】 宇多田ヒカル「First Love」、上原ひろみ「ムーヴ(feat.アンソニー・ジャクソン、サイモン・フィリップス)」、高橋洋子「残酷な天使のテーゼ」etc.
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AKIRA
@e☆イヤホン 秋葉原店
FIIO
FT5 Black 【FIO-FT5-B】
¥74646 税込
分離感となめらかさのバランスが良いサウンド
広い音場感や定位の高さ、ダイナミックレンジの広さのバランスが良く、適度な聴きごたえと耳当たりの良さにつながっている印象です。「リラックスして聴きたいけど分離感も欲しい」という方にオススメです。 【外観/装着感】 ハウジング素材にアルミ・マグネシウムが使われており、剛性の高さが伺えます。ヘッドバンドは頭部に合わせて伸縮するゴムにより、サイズ調節せずそのまま装着できるタイプです。可動する部分が複数あり頭部への追従性は高いと思います。ズレも少なく、思っていたより重さは感じませんでした。 【音質】 主にスエードイヤーパッドで試聴しています。 低域は出だしのインパクトがありつつ輪郭に丸みがあり、太い音もしっかりと出し余韻も伸び良く表現します。定位がボヤけたり間延びしたりすることもなく、音の減衰や強弱感を表現しつつなめらかさもある印象です。 高域は量感が控えめなものの、他の帯域に埋もれず細やかな音も分離良く聴けます。余韻の伸びも良く、優しい聴き心地に感じました。 中音域は歪みが少なく自然な聴き心地です。トーンバランス、音の強弱感、伸びなどの正確な表現力となめらかさが生々しさに繋がっている印象です。 音場は広く各楽器やボーカルの聴き分けもしやすいです。分離感となめらかさのバランスが絶妙で、立体感や厚みや重みもありつつ、リラックスして聴こえるのが楽しくも心地良く感じます。 また、プロテインレザーイヤーパッドに変えると、定位がより明確に、ディテールがよりハッキリと感じられ、中低域のアタック感も強くなりました。打ち込み系やロックなどを聴くなら、こちらのパッドがオススメです。 そして、アンプのゲイン設定に関して。低インピーダンス高感度の設計からか、LOWゲインでも十分にレンジの広さや低域の沈み込みが感じられました。いくつかの機器でゲインを切り替えて試聴したところ、高めに設定すると中音域が前に張り出すように感じました。試聴の際はゲイン設定を変更してみる事をオススメします。 試聴機器 RME「ADI-2DAC」、FIIO「R7」「K7」「K9 Pro ESS」、iPhone15 PLUS