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スタッフレビュー詳細

出力の恩恵

あの”ZEN CAN”が新しくなりました、2,000mWという驚異的な出力パワーを携えて。

前作のZEN CANが1600mWの出力だったことを踏まえ、このハイパワーを体感するため、今回は平面磁界型駆動のヘッドホンであるAUDEZEのLCD-X 2021で試聴してみました。

ZEN CAN3 のファーストインプレッションで、前作のZEN CANと明らかに違いを感じた部分はズバリ”中音域”の音の厚みです。前作のZEN CAN は個人的にとてもプレーンな印象を持っており、ヘッドホンが持つ特性の邪魔をすることがないアンプというイメージが強かったのですが、今回のZEN CAN3はリスニング色が強まった印象です。

私自身、前作のZEN CANには、プレーンな音というキャラクターの印象が強く残っており、あらゆる音楽ジャンルにも適し、幅広いエリアのニーズをカバーできるアンプといったイメージがありました。ですが、ZEN CAN3は前作の見通しの良さを残しながらも、出力が上がったこともあってか一音一音がより太く出ており、特にヴォーカル帯にあたる中音域に確かなハリを感じました。また、高域も明らかに前作のZEN CANよりも音の伸びが感じ取れます。

また、定位もやはりヴォーカルが一歩前で聴こえる印象です。その印象的なヴォーカルを補うように少し後ろから押し上げるように締まったグルーヴィーな低域が鳴っております。低域と同じか少し多い量感の高域が、低域と同じくらいの距離で鳴っているので、前作のZEN CANよりも明らかに奥行きを感じやすくなっていると感じました。

前作と比べて特徴が異なっており、何よりもノリよく音楽を楽しみたい、ハリのあるヴォーカルが聴きたいという、ポップスとR&Bをこよなく愛する人におすすめのアンプです。是非店頭にてお試しください。

試聴環境
ZEN DAC→iFi-Audio 4.4mm to 4.4mm cable→ZEN CAN 3

試聴楽曲

BIRD OF A FEATHER / Billie Eilish
Red Wine Supernova / Chappell Roan
Focus / H.E.R.
I Feel It Coming / The Weeknd, Daft Punk

量感イメージ

  • 近い
  • 広い
  • クール
  • ウォーム
  • 繊細
  • 迫力

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