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商品レビュー

2の商品が見つかりました。  1-2件を表示

ZMF headphones

ZMF Vérité STD

総合満足度

4.5

暖かくても眠くはない音

ヘッドフォン祭で試聴した際に気に入り、その後e☆イヤが期間限定で展示していたのでZMFの他機種と入念に比較の上、購入した。

音質は価格なり。周波数特性のピークやディップの少なさは、ややAtriumやCalderaに劣る。サブベースからプレゼンス帯まで良く出ており特に中域の情報量が多い。中低域に箱鳴り感、中高域に掠れ・籠もりを覚える時がある。この癖はUniverse Padで強調、BE2 Padで抑制される。

いわゆるADSR特性はAtriumより優れ、Calderaに並ぶ。Atriumはアタックの押し出し感こそ良好だがトランジェント成分のスピード感はVeriteが優れる。撥弦楽器のピッキングニュアンスや打楽器のタッチの再現性が高い。減衰も自然だが、ややリバーブのテールに癖がある。ウォームな音色の割にノリがいい。

音像と音場で言えば音像寄りでCalderaは中庸、Atriumは音場寄りに感じる。そもそもZMFは全般的に頭内定位が強めでCalderaを除き前方定位や頭外への広がりを感じにくい。ハウジングを使った箱鳴り感の演出が巧く窮屈さはない。BE2 Padで音像、Universe Padで音場に寄せられるので試聴時に比べてみて欲しい。

外観や機能は価格なりか、やや劣る。ハウジングの木材は丁寧に仕上げられておりグリルやロッドも高級感があるがヘッドバンドの末端処理が雑で中のスポンジ材が見えていたりイヤーパッドを固定するリングに切れ込みやガイドがなく、とても交換しづらいなど良くも悪くもガレージメーカー的。自分の個体はグリルとロッドの色をローズゴールドに変更したが、これを標準にして欲しいほどハウジングの色味と合う。

余談としてインピーダンスと能率を見ると鳴らしにくそうだが実際そうでもない。音量さえ取れればアンプ側の出力インピーダンスが多少高くても鳴り方が変化しづらい。ZMFは真空管アンプを推しているようだが、FIIOやBenchmarkなどの寒色系でなければトランジスターアンプも合う。

ZMFは魅力的なヘッドホンを作っているが、あまりに試聴環境が乏しく人に勧めづらいのでeイヤが常設展示してくれたら嬉しい。

名無し さん

(2024/06/15)

満足度

5.0

color:規格なし

聞いたことのない独特の音

他の製品と比べて、また木のハウジングの他製品と比べても独特の音作りとなっており、
これによって好き、嫌いははっきりと分かれそうと思います。独特のこもり感があります。

音としては低音の鳴りに優れている機器だと思いますが、ほかの音域が足りない印象はありません。音色は暖かめ、ですがベリリウムコートドライバーのおかげでスピード感は十分にあり、ポップ系の曲でももたつかずに聴けるようになっています。

解像度、細やかさに関しては同クラスの他社製のが優れています。Veriteの製品ページにも書かれていますが独特の「箱鳴り感」があるため、FOCAL UTOPIAやKennerton Odin Sapeleなどに切り替えると、鮮明さでは一歩引く感覚は否めません。ですがこのこもり感、箱鳴り感は音楽のタイプがハマればとてつもないポテンシャルをもっており、他では味わえない感動があります。
カミラ・カベロの「セニョリータ」などはぴったりの曲なので参考になれば。
エレクトロニック系などの音の粒がはっきりとしている曲に対しては逆にこの箱鳴り感は邪魔になることが多く、スタジオ録音よりライブ音源の曲に向いている、または古めの年代の曲やレトロな録音の曲に向いているのではないか、というのが結論です。

最もネックになるのが価格に対して視聴環境がどこにもない、ということ。
これだけ癖の強いヘッドフォンにでありながら視聴ができない、ぶっつけ本番で買うしかないというのは最大の難所です。それで失敗して売却を考えても二束三文にしかなりません。
おそらく修理時も製造国に送って~となると思うので膨大な時間がかかるでしょう。


vesta さん

(2020/01/17)

3

満足度

3.5

color:規格なし