Fun to Listen

＜音＞
滑らかで聴き心地の良い正統派バランスサウンド


＜良い点＞
・マットシルバーの筐体にゴールドのFPが配われたシンプルデザイン　画像だと少し野暮ったい感じだが、実物だと金属的な質感が出ていて結構良い　日本向けパッケージ版のEVOはFPのデザインが変更されており、ちょっとだけ見た目が豪華になっている
・筐体が弾丸形状のため回転可能で、耳掛け・耳垂れどちらのリケーブルにも対応可能　また付属ケーブルはストレート型のため、こちらも耳掛け・耳垂れどちらにも対応可能　用途や好みで選ぼう
・帯域バランスとしては一般受けしやすい弱ドンシャリ　楽曲のベースとなる低～中域に厚みがあって質もかなり高い　メリハリ型の高域特性でハリのある高域が電子音にピッタリ　音圧に隠れて分かり難いが実は滑らかに音を鳴らす器用さがあり、音量を上げても粗もボロも出にくい　明瞭感もあって音の天井がある程度開けているので窮屈感も少ない　"最初の1本として選んでいただける"という謳い文句に違わぬ、一般ノーマルにしてハイバランス＆ハイクオリティなサウンド　かなり良くできた”普通”
・ケーブルタイも付属　地味に嬉しい　ケーブルがかなり絡みにくいのも美点
・Astrotecにもついに2次元娘登場　さらにパッケージ娘のステッカー付き　いいぞもっとやれ　ちなみにこの仕様は日本向けパッケージ版限定らしい


＜悪い点＞
・付属ケーブルにR,Lの記載がない（取説ガイドにも書いてないどころか付属していない）　エントリー機種でこれは不親切　そして左右両用の本体の方には何故かR,Lの記載がある　リケーブル不可の無印Vesnaならこの方が左右の区別がしやすいだろうが、EVOは本体ではなく付属ケーブルの方に記載すべきだった　（※ちなみにケーブルコネクタカバーに赤印が付いている方がR側、青印が付いている方がL側）
・付属ポーチの出来が少し粗末（個体差あり？）　ふた閉めの板バネももっとしっかりした方が良かった　別ケースを用意した方がいいかも
・少し音量をとりにくい（スマホでも音量は確保できるが、推奨レベル上限の寸前まで音量を上げないといけない）　しかし音量さえとれればスマホでも健やかに鳴る器量の良さがある


＜総評＞
本機をクルマで例えるなら最新鋭まちのりカー　「飾らないけど使いやすくて楽しい」というエントリーのツボを押さえつつもイヤホンとして高い完成度を誇る優良機種で、これこそエントリーモデルの理想形　特別感を求める方には少し弱い機種だが、「イヤホンなんて日用品・消耗品だよね」と考える一般ユーザーに対して個人的に大いに薦めたい　是非このイヤホンをスタート地点として、音楽を聴くことの楽しさを少しづつ深めていってほしい


（視聴環境）
プレーヤー：京セラ URBANO V04（スマホ）、SONY Walkman A100 Series（DAP）
ケーブル：付属ケーブル
イヤピ：付属イヤピ、水月雨(moondrop) 清泉 -Spring Tips-